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ソニー・クラーク/ソニーズ・クリブ
JAZZ others 1
2005年01月31日
Sonny Clark / Sonny's Crib
今日はソニー・クラークです。クラークにとってBlueNote2作目の定評ある名作「ソニーズ・クリブ」。フロント3管のセクステット演奏で、コルトレーンとクラークの組み合わせは本作のみです。パーソネルは、ドナルド・バード(tp)、カーティス・フラー(tb)、ジョン・コルトレーン(ts)、ソニー・クラーク(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)。1957年録音。BlueNote1576。
本作はソニー・クラークとジョン・コルトレーンが共演した唯一のアルバムです。ソニー・クラークのBlueNoteでの初リーダー作は「ダイアルS・フォー・ソニー」でその録音日はクラーク26回目の誕生日1957.7.21でした。本アルバムが録音されたのが1957.9.1、「ソニー・クラーク・トリオ」が1957.9.13、「クール・ストラッティン」が1958.1.5、コルトレーンの「ブルー・トレイン」が1957.9.15とこの時期にBNの名盤が結構集中していることがわかります。
私はこのアルバムが実はとても好きなのですね。あのクール・ストラッティンやブルー・トレインよりも好きです。クラークがアレンジし、そしてクラークとコルトレーンがともに絶好調とくればこれはただで済むはずがないです。すでにコルトレーンの音はハード・バップに収まり切れずに一線を越えつつあり、コルトレーンのリーダー作といってもよいくらいに個性が輝いていますね。それにドナルド・バードの明朗さがアクセントになっていてとてもとてもいい具合です。私にとって本作は落ち着きがあってあまり強いアクのない、いぶし銀のような渋い名品という印象があります。
全5曲。いずれも聞きどころ満載の秀れた演奏です。1.With A Song In My Heartではドナルド・バードのクリアなtpが美しいテーマと快調なソロを繰り広げます。続くコルトレーンの自信に満ちた貫禄あるソロは特徴あるコルトレーン臭を発散させながらロリンズに肩を並べる存在であることを示してみせます。クラークも短いソロで歯切れの良いピアノを聞かせてくれます。2.Speak Lowはラテン風アレンジの下コルトレーンがテーマを奏した後ソロに入りますが、ここでのコルトレーンがgoodです。こうしたミディアムテンポの少し甘い曲調でのコルトレーンは実に魅力あるソロをとりますね。
何といってもマイナー・ブルースの5.News For Luluがクラークらしさが最もよく出ていていい感じに仕上がっています。クラーク→バード→コルトレーン→フラーと続くソロはいずれもしっかりしたコクのある味がありますね。最初のクラークはまさに我らがクラークのクラーク節です。それにバードのソロがなかなかよいですし、もちろんコルトレーンは完全にコントロールされたフレージングでもって余裕のある優れたソロを聞かせてくれます。新人のフラーもこの曲だけでなく全体を通してほんとによくやっていると思います。
1. With A Song In My Heart
2. Speak Low
3. Come Rain Or Come Shine
4. Sonny's Crib
5. News For Lulu
JR.comでは試聴可能です。 → Sonny's Crib
mp3.comでも試聴可能です。 → Sonny's Crib
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:43
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デイブ・ブルーベック/デイブ・ディグズ・ディズニー
JAZZ others 1
2005年01月30日
Dave Brubeck / Dave Digs Disney
今日はデイブ・ブルーベック・カルテットによるディズニー映画の主題歌・挿入歌集の大人気盤「デイブ・ディグズ・ディズニー」です。おなじみの名曲が聞き応えのあるジャズに仕立て上げられています。パーソネルは、ポール・デスモンド(as)、デイブ・ブルーベック(p)、ノーマン・ベイツ(b)、ジョー・モレロ(ds)。1957年録音。Legacyレコード。
私はポール・デスモンドのアルトの響きが大変好みです。麗しい音色だけでなく、小気味よく自在に操られるメロディアスな美しいフレージングに魅力を感じています。室内楽のような抑制のきいたバランスあるほどよい加減といいますか、白人的な乾いた知的な感覚、ウェスト・コースト(といってもサンフランシスコ)の輝きある明るい太陽など、そんなとてもよい印象です。どぎついブルース感覚やグルーヴィーは希薄ですが、大衆性といいますか誰からも好かれるタイプなのでしょう。読者の人気投票などでアルト・サックス部門で50・60年代に長くトップの座にいたことも頷ける感じがします。
有名曲テイク・ファイブが収められた変拍子ジャズの名アルバム「タイム・アウト」が59年の録音です。本作はその前の57年の録音ですが、デイブ・ブルーベックとポール・デスモンドのコンビによるカルテットは51年から16年間続けられますので、レギュラー・カルテットとしての結束はすでに強いものであったろうと思われます。デスモンドの清潔感のある流麗なアルトとブロック・コードに特徴のある少し退屈なブルーベックのピアノ、それにジョー・モレロの卓説したドラミングという組み合わせは相乗的な一種の新鮮なジャズ・スタイルを醸し出し、50年代半以降、学生を中心に全米中の圧倒的な人気を獲得するに至るのです。
本作のディズニーの歌曲集はそうした当時人気沸騰中のブルーベック・カルテットが自信を持って送り出した大人気盤です。こうした歌ものでのカルテットの魅力はデスモンドのアルトの魅力に負う部分がかなりあると思いますが、それこそがカルテットの真骨頂でもあるわけです。全8曲、いずれも大変に心地よいジャズです。デスモンドのアルトがほんとに実に素晴らしい。特に、5の「いつか王子様が」がいいですね。この曲マイルスも61年に取り上げてスタンダードになりましたが、最初はこちらブルーベックです。そしてこのジャズ・ワルツが変拍子へと発展してゆくきっかけともなったとのこと。
私の場合、まるで禁断症状のように時々むしょうにデスモンドを聴きたくなるときがよくあります。そんな時は大抵このアルバムがまず最初に来ることになります。
1. Alice In Wonderland (不思議の国のアリス) 「不思議に国のアリス」より
2. Give A Little Whistle (口笛吹いて) 「ピノキオ」より
3. Heigh-Ho (The Dwarfs' Marching Song) (ハイホー) 「白雪姫」より
4. When You Wish Upon A Star (星に願いを) 「ピノキオ」より
5. Some Day My Prince Will Come (いつか王子様が) 「白雪姫」より
6. One Song (ワンソング) 「白雪姫」より
7. Very Good Advice (大変良い忠告) 「不思議の国のアリス」より
8. So This Is Love (これが恋かしら) 「シンデレラ」より
JR.comでは試聴可。→ Dave Digs Disney
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投稿者 Jazz Blogger T : 19:56
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ブルー・ミッチェル/ブルース・ムーズ
JAZZ Trumpet
2005年01月29日
Blue Mitchell / Blue's Moods
今日はブルー・ミッチェルの「ブルース・ムーズ」です。ハード・バップの後期から活躍する名トランペッター、ブルー・ミッチェルの痛快なワン・ホーンの代表的傑作です。パーソネルは、ブルー・ミッチェル(tp)、ウィントン・ケリー(p)、サム・ジョーンズ(b)、ロイ・ブルックス(ds)。1960年NY録音。Riversideレコード。
ブルー・ミッチェルといえばホレス・シルバーのアルバムなどで聞かれるように常に安定で卒のない信頼できるトランペットという印象があります。完璧なテクニックとブルージーなフィーリングで60年代前後で最も期待されたトランペッターの一人です。本作の「ブルース・ムーズ」はウィントン・ケリーらのリズム隊をバックにワンホーンで快調に歌いまくるミッチェルが存分にその本領を発揮した一枚です。
60年前後のウィントン・ケリーはマイルス・グループのピアノであり、優れたリーダー作を次々に世に送り出す、まさに絶好調そのものでした。本作でもミッチェルと対等に見事なブルージーなソロを繰り広げており、本アルバムをよりいっそう魅力あるものにしています。オーソドックスなハード・バップのトランペット作品としては、バランスがよくて究めて完成度の高い品のあるアルバムだと思います。
全8曲、ミッチェルのよくコントロールされた歌心あふれるソロとケリーのブルージーなソロとを随所に聴くことができます。1. I'll Close My Eyesはキュートなテーマ・メロディと快調なミッチェルのソロが光ります。4.Kinda Vagueは渋いブルースでやはりケリーのピアノに格別の味わいがありますね。6. When I Fall In Loveはスタンダード・バラードですが、ミッチェルの冷静沈着なクールなバラード・プレイが素晴らしい。
1、2、5、8などの少しアップ・テンポでのミッチェルのトランペットが限りなく心地よくて大好きですね。ジャズ本来の軽快さとグルーヴィーを堪能できます。ほんとにこのアルバムは安心してジャズに浸れるとてもおしゃれな一枚だと思います。
1. I'll Close My Eyes
2. Avars
3. Scrapple From The Apple
4. Kinda Vague
5. Sir John
6. When I Fall In Love
7. Sweet Pumpkin
8. I Wish I Knew
JR.comでは試聴が可能です。→ Blue Mitchell / Blue's Moods
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:32
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ニューヨーク・トリオ/過ぎし夏の想い出
JAZZ Piano 1
2005年01月27日
New York Trio / The Things We Did Last Summer
今日は最近よく耳にするニューヨーク・トリオを聴きましょう。ピアノのビル・チャーラップはいい味を持った旬のピアニスト。素晴らしい音質で安らぎのあるジャズをじっくり満喫できる一枚です。パーソネルは、ビル・チャーラップ(p)、ジェイ・レオンハート(b)、ビル・スチュアート(ds)。2002年NY録音。Venusレコード。
今日はちょいと息抜きをしたいと思いましてニューヨーク・トリオにしました。50~60年代のモダン・ジャズを聴くにはそれなりの覚悟というか身構えが必要になるようで、連日直球勝負では疲れがあとに残って蓄積してゆくようですね。このビル・チャーラップのピアノ・トリオの演奏は大変心地よいものでして、聞き流しているだけでもほんわかといい気持ちになってくる類の音楽です。
週末ということでのんびりゆきまますね。先週と先々週の2度に渡り、三宮センター街のHMV(ジュンク堂の地下)に行きましたら、ニューヨーク・トリオの新譜「星へのきざはし」(4作目)が出てましたので、しっかりと試聴してまいりました。2回に分けてほぼ全曲を立ち聞き(苦笑)で堪能してしまいましたね。1曲目の「恋人よ我に帰れ」でのチャーラップの粒立ちのよいピアノの音色には寒いぼの立つような快感を覚えましたですよ。
ヴィーナス・レコードはエディ・ヒギンズじっちゃんでいつもお世話になってますが、とても音質が良好なのです。ピアノ・トリオ演奏ながらベースとドラムに臨場感があって演奏自体がそこそこであれば十分に満喫できるというものですね。本作の「過ぎし夏の想い出」は彼らトリオの2作目に当たります。ビル・チャーラップの歯切れのよいピアノが何といっても魅力的ですね。
4.How high the moonや6.You'd be so nice to come home toあたりの感触がほどよい加減で私にはとても好ましいです。少しアップテンポでスインギーな方がよいみたいです。標題曲の2もいい感じです。1と5はピアノ・ソロです。スロー・ナンバーも多く十分に楽しめる一枚です。それに、ドラムのブラシュやスネアの音がすぐ目の前で演奏しているような錯覚に陥るほどにリアルです。エディ・ヒギンズのアルバムよりはずっと真摯で本格的な現代ジャズ。個人的には新譜も早く購入したいところですが、本作を聞き飽きるまでもう少し我慢することにします。
1.いそしぎ
2.過ぎし夏の想い出
3.いつの頃から
4.ハウ・ハイ・ザ・ムーン
5.モナリザ
6.帰ってくれたらうれしいわ
7.ペーパー・ムーン
8.恋去りし時
9.時のたつまま
HMVでは新譜の試聴が可能です。→ ニューヨーク・トリオ/星へのきざはし
詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ New York Trio / The Things We Did Last Summer
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:51
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ウェイン・ショーター/アダムス・アップル
JAZZ Sax 1
Wayne Shorter / Adam's Apple
今日もウェイン・ショーターでいってみましょう。「アダムス・アップル」、マイルス・グループで活躍しはじめたショーターの自信を感じさせる完成度の高いワン・ホーン・アルバムです。パーソネルは、ウェイン・ショーター(ts)、ハービー・ハンコック(p)、レジー・ワークマン(b)、ジョー・チェンバース(ds)。1966年録音。BlueNote 4232。
ウェイン・ショーターの黒魔術的な音世界には不思議と惹きつけて已まないものを感じます。それはスクリャービンが後年に神秘主義に傾倒していったように、神秘的な響きというものにはある普遍的な音楽美の一つの要素を含んでいるのではないかと私には思われます。BbやEbのブルーノートがブルース・フィーリングを感じさせるように、神秘和音と呼ばれる「倍音系列から音を選んで4度で並べる」というスクリャービン考案の和音は聞き手にある種の不安感を呼び起こしますが、その神秘和音にある美しいメロディが刻み込まれている時、その美が魔性のような輝きをもって輝き出す、そんなところがあります。
ショーター作の曲やソロにどのような工夫が施されているのかもっと和声などの音楽理論を勉強して少しでも分析ができたらおもしろいだろうなと思います。さて、このショーター、昨日は59年の初リーダー作をとりあげましたが、本日は66年のワンホーン・アルバムです。64年にブレイキーのメッセンジャーズからマイルスのグループに移籍した時期からの数年は、ショーターの最も充実していた時期でしょう。新鮮でかつ完成度の高いアルバムを次々に世に送り出しています。64~66年の主な参加作品を下に列挙してみました。③と⑤は当サイトでご紹介済みです。
①Speak No Evil (64.12)、②ESP(65.1)、③Soothsayer(65.3)、④The All Seeing Eye (65.10)、⑤Plugged Nickel(65.12)、⑥Adam's Apple(66.2)、⑦マイルス・スマイルス(66.10)
いずれ劣らぬ名作ぞろいです。ここでのマイルス名義のアルバムも実質的にはショーターが主導しているといえる音楽です。私は、マイルスのプラグド・ニッケルのライブ盤やESPで衝撃と感動を覚え、これら同時期のショーターの参加作品を愛聴してきました。その中で本作のアダムス・アップルは、4.Foot Printや5.Teruなどの名曲が並ぶショーター・ジャズの確立を感じさせる気品ある作品です。
1.Adam's Appleは当時のジャズ・ロックの名品、2.502 Blues でのショーターとハンコックのソロが絶妙、そして、やはり、5.Teruのまさにショーター的世界には耽溺させられます。全体の調和を重んじるショーターらしくレジー・ワークマンやジョー・チェンバースらのサポートも随所で光っています。
1. Adam's Apple
2. 502 Blues (Drinkin' And Drivin')
3. El Gaucho
4. Footprints
5. Teru
6. Chief Crazy Horse
7. Collector, The - (CD only, bonus track)
JR.comでは試聴OK。→ Wayne Shorter / Adam's Apple
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:48
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ウェイン・ショーター/イントロデューシング・W・ショーター
JAZZ Sax 1
2005年01月26日
Wayne Shorter/ Introducing Wayne Shorter
今日はウェイン・ショーターの初リーダー作「イントロデューシング・ウェイン・ショーター」をご紹介します。バップからモードへの過渡期に登場した、大御所ショーターの記念すべき初リーダー・アルバムです。パーソネルは、リー・モーガン(tp)、ウェイン・ショーター(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)。1959年NY録音。VeeJay。
1959年はマイルス・デイビスの「カインド・オブ・ブルー」やジョン・コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」が発表され、ジャズの主流がファンキーやハード・バップからモードという新しい形態に変化しつつあることが明らかにされる年です。また、ウェイン・ショーターにとっては、同年8月にウィントン・ケリーの名作「ケリー・グレイト」(dsがフィリー・ジョーで他メンバーは本作と同じ)に参加、そして、アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズの音楽監督(ベニー・ゴルソンと交代)に起用されたりと飛躍の年でした。
その後は衆知の通り、64年にマイルス・デイヴィスのグループに参加、さらに70年代にはウェザー・リポートと、常にジャズ界の桧舞台で活躍することになります。本作は、ショーターが1933年の生れですから若き26才時の作品です。ショーターのオリジナル曲を中心にアレンジもショーターが担当しています。
「ケリー・グレイト」を含めて当時のファンキーやハード・バップとは一線を画する響きを持った新感覚の作品に仕上がっています。ハード・バップを日常的に聴いている耳には微妙に違和感があるものの大変魅力的でもあります。後年のショーターの特徴がすでに開花していて、それを確かに聞き取れるものになっています。本作は当時のダウンビート誌で2ツ星という辛い評価を受けています。理由はグループのアンバランスとのことです。ちなみに、コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」は5ツ星ですね。私にとって楽しんで聞けるという点ではむしろ全く逆なのですけれど。
リズム隊は当時のマイルス・グループのリズムで調和していますが、フロントのリー・モーガンがやはりファンキーの音ですのでモーダルな曲調やショーターのソロとは少し相容れにくい感じですね。そういったことよりも、本作でのショーターのソロが素晴らしいですね。3. Down In The Depthsや4. Pug Noseなどでのソロは明らかにコルトレーンの影響を受けているのがわかります。ショーターの才能は、作曲、編曲、それにサックス吹奏といずれも超一流でして、幅広くて高い音楽性を感じさせるものがあります。それと、ショーター色の濃い中ではちょっと可哀想なリー・モーガン、本作でもその圧倒的なテクニックのtpは満点です。私はショーターの音楽が大好きですし、やっぱモーガンも大好きなんですね。
1. Blues A La Carte
2. Harry's Last Stand
3. Down In The Depths
4. Pug Nose
5. Black Diamond
6. Mack The Knife
7. Blues A La Carte - (alternate take)
8. Harry's Last Stand - (alternate take)
9. Down In The Depths - (alternate take)
10. Pug Nose - (alternate take)
11. Black Diamond - (alternate take)
それにしてもジャケットのショータ-の写真、親しみのあるイモ兄ちゃんですよね。小学生の頃の友人のN君にそっくりなんです。ああなつかしいなあ。
JR.comでは試聴可。→ Introducing Wayne Shorter
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:49
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ソニー・ロリンズ/ウエイ・アウト・ウエスト
JAZZ Sax 1
2005年01月25日
Sonny Rollins/ Way Out West
今日はソニー・ロリンズの名盤「ウエイ・アウト・ウエスト」です。ソニー・ロリンズのテナーは豪放で力強く、それでいてユーモアと素朴さがあり、かつしなやかさもあってまさににテナーの王様ですね。本作はロリンズが西海岸に出向き、初めてピアノレス・トリオに挑んだ意欲作でもあります。パーソネルは、ソニー・ロリンズ(ts)、レイ・ブラウン(b)、シェリー・マン(ds)。1957年LA録音。Contemporaryレコード。
ソニー・ロリンズは最高のハード・バップ・テナーとして位置づけれらています。それは56年の名盤 「サキソフォン・コロッサス」 によって決定的なものとなりました。そして、57年3月に本作の 「ウエイ・アウト・ウエスト」、4月にBlueNoteに 「ソニー・ロリンズVol.2」、9月に 「ニュークス・タイム」、11月には 「ライブ・アット・ザ・ヴィレッジバンガード」と定評ある作品を立て続けに世に送り出し、不動の地位を確立することになります。
いずれもロリンズのワンマンジャズではあるのですが、その圧倒的なサウンドでジャズ特有のダイナミズムの魅力を発散しています。それは、本作やヴィレッジ・バンガードのライブ盤でのピアノレスという、さらなるワンマン化によってより強化されてゆくことになります。それは一種の美学といえるほどにロリンズ的世界が先鋭的に突き詰められているといった風情です。
ロリンズは表舞台から忽然と姿をくらますという隠遁を何度か繰り返しますが、その第二期は59年~61年でした。伝統的な意味でのアドリブの奥義を究めること、それは逆にマンネリズムに陥りやすいことを意味します。またジョン・コルトレーンという次代のテナーの台頭ということも影響したことでしょう。ある意味でハードバップの盛衰の大きな潮流を当時の最高のジャズマンであるロリンズ自らが真摯に受け止めたという構図であり、それは全く象徴的であったといえることです。
そうしたジャズ史に見える諸々を考察して少しでもジャズそのものを俯瞰しようとする思いがどれほど音楽の持つ魅力や本質を照らすかということでは、ほとんど詮無いこと、意味ないことと、いつも一通り書き終えてから思うことです。音楽は本来感性で受け取ることがすべてであるはずです。ついうん蓄を傾けたくなるのですね。そりゃ音楽をどう感じたかについてうまく伝えることができればそれにフォーカスしたいのです。それがなかなかできないってことが問題なのです。
いずれにしましても、ソニー・ロリンズのテナーはモダン・ジャズの幾多の音楽の中でも最も素晴らしいものの一つです。例えば、本作の4.Come, Goneや8.Way Out Westでの少しアップ・テンポでの自在のインプロヴィゼイションをじっくり聴けば明白です。
1.I'm an Old Cowhand (From the Rio Grande)
2.I'm an Old Cowhand (From the Rio Grande) [Alternate Take]
3.Solitude
4.Come, Gone
5.Come, Gone [Alternate Take]
6.Wagon Wheels
7.There Is No Greater Love
8.Way Out West
9.Way Out West [Alternate Take]
JR.comでは試聴可。→ Way Out West
→ Saxophone Colossus
→ Sonny Rollins Vol.2
→ Newk's Time
→ A Night At The Village Vanguard
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Sonny Rollins/ Way Out West
関連エントリはこちら。
→ ソニー・ロリンズ/テナー・マッドネス(1956)
→ソニー・ロリンズ/サキソフォン・コロッサス(1956)
→ソニー・ロリンズ/ヴィレッジバンガードの夜(1957)
→ソニー・ロリンズ/ソニー・ロリンズVol.2(1957)
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:50
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チャーリー・パーカー/バード&ディズ
JAZZ Sax 1
2005年01月24日
Charlie Parker/ Bird and Diz
今日はチャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーの名盤「バード&ディズ」です。チャーリー・パーカーの比較的音質のよく、かつ、絶好調のアルトを堪能できるアルバムとしてお勧めの一枚です。パーソネルは、ディジー・ガレスピー(tp)、チャーリー・パーカー(as)、セロニアス・モンク(p)、カーリー・ラッセル(b)、バディ・リッチ(ds)。1950年録音。Verveレコード。
チャーリー・パーカーの残した録音は膨大なものになると思います。その上、サヴォイSavoyやダイアルDialなどのレーベルに残したものはビ・バップの創成期の記録を残すものとして歴史的に貴重なものでしょう。1948年以降は昨日もご紹介したノーマン・グランツが主宰するVerveレコードに属してその死の前年の1954年までかなりの量の録音を残します。本作「バード&ディズ」はそれらの一つですが、パーカーの好調時のアルト・サックスを高音質で捉えた定評ある名盤として評価されています。
パーカーとガレスピーとは1945~50年にかけて多くの共演を通じてビバップの歴史を刻みました。ガレスピーはビッグ・バンドを組織して異なる方向へ進みますが、パーカーは精神病院を行き来したりながらもソロイストとして大活躍します。パーカーこそスイング時代からビバップへの転換の担い手です。そのアルト・サックスの特徴は、ビバップの特徴に相当することになるのですが、一言で言えば1小節4拍のダンス・ビートに対して8拍を基調にした急速調のパッセージを自在に吹きまくるところにあり、それは類稀な高度のテクニックと音楽美学、それにオリジナリティに裏打ちされていたといえます。
その後のハード・バップでは当たり前に聞こえる吹奏も元はパーカーが最初に示して見せたものです。本作を聴けば一目瞭然ですが、現在でもなお新鮮な響きを感じることができます。パーカーの持つ独特のフレージングのクセなども感じられて興趣がありますね。別テイクが数多く入っていますが、どのテイクも微妙に異なっていたりして聞き比べてみたりするのもおもしろいものです。それにピアノのモンクがそれほど目立たないながらすでに個性的な音を出しているのも楽しいですね。
1.ブルームディド
2.アン・オスカー・フォー・トレッドウェル(別テイク)
3.アン・オスカー・フォー・トレッドウェル(マスター・テイク)
4.モホーク(別テイク)
5.モホーク(マスター・テイク)
6.マイ・メランコリー・ベイビー(別テイク)
7.マイ・メランコリー・ベイビー(マスター・テイク)
8.リープ・フロッグ(別テイク1)
9.リープ・フロッグ(別テイク2)
10.リープ・フロッグ(別テイク3)
11.リープ・フロッグ(マスター・テイク)
12.リラクシング・ウィズ・リー(別テイク)
13.リラクシング・ウィズ・リー(マスター・テイク)
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スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ&ビル・エヴァンス
JAZZ Sax 1
2005年01月23日
Stan Getz&Bill Evans/ Stan Getz&Bill Evans
今日もスタン・ゲッツの登場です。ビル・エヴァンスとの共演盤。しかもエルヴィン・ジョーンズも入った豪華メンバー。ヴァーブ得意のオールスター・セッションってやつです。どんなアルバムなのか心配でしたが意外にも大変に楽しめる内容でした。パーソネルは、スタン・ゲッツ(ts)、ビル・エヴァンス(p)、リチャード・デイヴィス(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。1964年録音。Verveレコード。
このアルバムは最近もそうですが日頃結構よく聴いている一枚です。何気なく聴くにはもってこいの手ごろな楽しい内容です。やはりスタン・ゲッツのテナーが歌心があって繊細でとてもよいと思うのですね。ビッグ・ネームが揃ったセッションということで少しちぐはぐな感じは否めないですが、その組み合わせの良し悪しを云々するまでもなく純粋にとても楽しめるジャズになっていると思います。ゲッツのメロディック・センスがいつもにも増して光輝いています。ビル・エヴァンスも50年代デビュー当時の頃のような単音バップ系で応答していまして、それがまた適切で気持ちよいものです。
確かにマイ・ペースのゲッツに比べてエヴァンスは少し控えめな感じかな。恐らくドラムがエルヴィン・ジョーンズですので、いつものエヴァンス特有の前のめりのタッチや複雑なハーモニーが抑えられているのだと思いますね。どうもゲッツとの組み合わせというよりエルヴィンとの組み合わせに違和感を感じている節がありそうですね。それはゲッツも同じかも知れません。エヴァンスとはエヴァンスが引き気味である限り悪くなるはずがないです。ただゲッツの場合はエルヴィンの複雑なリズムを全くものともせずにぐいぐいと行きますね。エヴァンスに負けないように張り切っているのでしょう。
64年といえばいずれも一国一城の主です。スタン・ゲッツはボサノヴァの火付け役としてポピュラーな人気、ビル・エヴァンスも最高の評価を得ているジャズ・ピアニスト、エルヴィン・ジョーンズはコルトレーン・グループで活躍する第一人者のドラマー、ということで各々確立された定評を得ていました。いずれにしましても、このアルバムはスタン・ゲッツの素敵なテナーを存分に味わえるアルバムだと思います。好評を得たらしく、10年後の74年にも再会セッションとしてゲッツとエヴァンスは吹き込みを行っています。→But Beatiful
1. Night And Day
2. But Beautiful
3. Funkallero
4. My Heart Stood Still
5. Melinda
6. Grandfather's Waltz
7. Carpetbaggers's Theme - (previously unreleased, CD only)
8. WNEW (Theme Song) - (previously unreleased, CD only)
9. My Heart Stood Still - (previously unreleased, alternate take, CD only)
10. Grandfather's Waltz - (previously unreleased, alternate take, CD only)
11. Night And Day - (previously unreleased, alternate take, CD only)
JR.comでは試聴OKです。→ Stan Getz&Bill Evans
JR.comでは試聴OKです。→ But Beatiful
iTunes Music Store でも一部ですが試聴可能。→
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関連エントリはこちら。
→ スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ・クァルテット (1949, 50)
→ スタン・ゲッツ/ザ・サウンド (1950, 51)
→ スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ・プレイズ (1952)
→ スタン・ゲッツ/スウィート・レイン (1967)
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:52
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スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ・クァルテット
JAZZ Sax 1
2005年01月22日
Stan Getz/ Stan Getz Quartets
今日はスタン・ゲッツの代表作をご紹介します。名盤「スタン・ゲッツ・クァルテット」です。パーソネルは、①スタン・ゲッツ(ts)、アル・ヘイグ(p)、トミー・ポッター(b)、ロイ・ヘインズ(ds)、1950年録音。②スタン・ゲッツ(ts)、トニー・アレス(p)、パーシー・ヒース(b)、ドン・ラモンド(ds)、1950年録音。③スタン・ゲッツ(ts)、アル・ヘイグ(p)、ジーン・ラミー(b)、スタン・レヴィー(ds)、1949年録音。Prestigeレーベル。
スタン・ゲッツは60年代前半のボサノヴァ黎明期ににアントニオ・カルロス・ジョビンやジョアン・ジルベルトらとのボサノヴァ・ジャズの名作「ゲッツ・ジルベルト」を世に送り出して一躍脚光を浴びる存在になりました。ただし、ジャズ・ファンの間ではすでに40年台後半のビッグ・バンド・クールの先鞭を切ったウディ・ハーマン楽団在籍時よりフォー・ブラザーズとして注目され、独立後の50年前後から50年代前半には何枚もの不朽の名アルバムを残し、50年台半ば以降からクール・テナーさらには白人テナーの第一人者としてすでにジャズ界に君臨する存在なのでした。
そのテナーの特徴は、独特のベルベット・サウンドと呼ばれるオブラートに包んだような微妙なくすんだ音色(後にあまり聞かれなくなりますが)とイマジネーションあふれる美しいメロディー構築、バラード奏法における触れなば折れんような佇まいなどにあると思います。その素敵な演奏は一度聴けばすぐに納得できるものですが、一旦その魅力にはまりますと忘れがたい強烈な印象を残すことになる音楽です。50年代半ば以降は、そのクールな奏法から徐々に熱くスイングするウォームなスタイルに変化してゆくことになります。ボサノヴァとの出会いはゲッツの泉のように尽きせぬフレージング力と美学があってこそ大成功へ導かれたものと思われます。
さて、本作の「スタン・ゲッツ・クァルテット」は、そうした初期のゲッツの特徴を捉えた貴重な録音です。決定的なクールな演奏が聴けますし、結構ホットな面もすでに見せてくれています。2.I've Got You Under My Skin、3.What's New、6.My Old Flame、9,Mer-cia あたりは名演中の名演ですね。アル・ヘイグのピアノがまたさりげなくてとてもいいです。こういうピアノに弱い私です。だいぶ以前に当サイトでご紹介したルーストの「ザ・サウンド」(1950&1951年)も同時期の代表的名演です。これら2枚は私にとりましてかけがえの無い大切な愛聴盤となっています。
録音は、①のメンバーが1,2,3,16、②のメンバーが、5,6,11,12,14、③のメンバーが7,8,9,10,13。
1.ゼアズ・ア・スモール・ホテル
2.アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン
3.ホワッツ・ニュー
4.トゥー・マーヴェラス・フォー・ワーズ
5.夢から醒めて
6.マイ・オールド・フレイム
7.ロング・アイランド・サウンド
8.インディアン・サマー
9.マーシャ
10.クレイジー・コーズ
11.ザ・レディ・イン・レッド
12.苦しみを夢に隠して
13.マイ・オールド・フレイム (別テイク)
14.ザ・レディ・イン・レッド (別テイク)
15.プリザヴェイション
16.イントゥイット
iTunes Music Store では試聴可能です。→
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Stan Getz/ Stan Getz Quartets
関連エントリはこちら。
→ スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ・クァルテット (1949, 50)
→ スタン・ゲッツ/ザ・サウンド (1950, 51)
→ スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ・プレイズ (1952)
→ スタン・ゲッツ/スタン・ゲッツ&ビル・エヴァンス (1964)
→ スタン・ゲッツ/スウィート・レイン (1967)
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:53
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キャノンボール・アダレイ/ノウ・ホワット・アイ・ミーン
JAZZ Sax 1
2005年01月21日
Cannonball Adderley/ Know What I Mean
今日はキャノンボール・アダレイとビル・エヴァンスの共演盤です。目立たないけど内容は満点という名盤があるとすれば本作「ノウ・ホワット・アイ・ミーン」はまさにその最右翼でしょう。ジャズの醍醐味を満喫できるお勧めの1枚です。パーソネルは、キャノンボール・アダレイ(as)、ビル・エヴァンス(p)、パーシー・ヒース(b)、コニー・ケイ(ds)。1961年NY録音。Riversideレコード。
キャノンボール・アダレイこそ、チャーリー・パーカー以後のパーカー派アルト奏者の中で唯一パーカーの域に達しえた最も優れたワン&オンリーのアルト奏者だと私は思っています。そのコントロールされたドライブ感というのはパーカーのそれを彷彿とさせるほど全く申し分のないものです。それに歌心あふれるフレージングを自在に操ることができますので、もう怖いものなしの巨人というところですね。
本作は、覚えにくい名前のアルバムですが、内容的にはモダン・ジャズ・ファンにとって間違いなく日常的に愛聴するに相応しい名盤だと思われます。ビル・エヴァンスの参加、それにキャノンボールとの指しつ指されつの濃厚な関係がとても素晴らしい音空間を創り出していると思いますね。ちなみにアルバム名はキャノンボールの口癖とのことで、マイルスの「ソ・ホワット」みたいなものらしいです。
二人の共演といえばカインド・オブ・ブルーや1958マイルスなどが有名で確かによいことはよいのですが、やはり御大マイルスが仕切っているという感じがありまして、本作はそれらに比べてキャノンボールもエヴァンスもずっと開放感を持って本来の自分らしさをダイレクトに主張しているようなところが感じられます。両雄を聴くという視点ではむしろ本作がよりよい仕上がりかなと思いますね。
全8曲。愛らしい歌曲が集められています。1のワルツ・フォーデビーは言わずもがなのエヴァンスの定番です。そのピアノのイントロのところなんて堪らなくいいですよね。6のエルザもやはりエヴァンスの定番ですが少し感触が違いますね。ここでのキャノンボールの抑制のきいたアルトが渋くて聴き所です。7や8もキャノンボールのアルトが快調でその後のエヴァンスのソロも最高です。ほんとにこのアルバムは素晴らしいなと思います。
1. Waltz For Debby
2. Goodbye
3. Who Cares? - (take 5)
4. Venice
5. Toy
6. Elsa
7. Nancy (With The Laughing Face)
8. Know What I Mean? - (take 7)
9. Who Cares? - (take 4)
10. Know What I Mean? - (take 12)
JR.comでは試聴OKです。→ Cannonball Adderley/ Know What I Mean
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Cannonball Adderley/ Know What I Mean
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:54
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ラルフ・タウナー/ダイアリー
JAZZ Guitar 1
2005年01月20日
Ralph Towner/ Diary
今日は耽美派ギタリストのラルフ・タウナーの初ソロ・アルバム「ダイアリー」です。12弦ギターやクラシックギターとピアノを組み合わせて幻想的で清冽なECM的音楽世界を創り出しています。ジャズというよりコンテンポラリーな現代音楽の美学を堪能させてくれるお勧めの1枚です。パーソネルは、ラルフ・タウナー(piano, 12-string & classical guitars, gong)。1973年NY録音。ECMレコード。
ラルフ・タウナーは1940年米国オレゴン州に生れ、60年代後半からウィンター・コンソートなどのメンバーとしてその特異なギター・スタイルを注目され、70年代に入りマンフレート・アイヒャーが主催するECMレコードでリーダー作を制作する機会を得ます。本作は2作目のリーダー・アルバムです。この後は、ソルスティスというヤン・ガルバレグ、エバーハルト・ウエーバーらとのユニットを結成してECMの看板ミュージシャンとして活躍してゆくことになります。
ECMはドイツ・ミュンヘンに本拠を置くレコード会社ですが、耽美的なジャズ的音楽を次々に世に送り出してきた貴重なレーベルです。本ブログでも以前にスティーブ・キューンの作品で少し触れています。→スティーブ・キューン/エクスタシー
とにかくジャズというジャンルに収まりきらない透徹した耽美的な芸術世界です。まだラルフ・タウナーを聴いたことがなく、音楽美に敏感な方がいらしたら、是非とも一度耳にされることをお勧めします。下記のJR.comで試聴が可能です。ギターとピアノを使ったアコースティックでシンプルな世界です。一聴の価値ある音楽だと思います。
全8曲、どの曲も美しくて大変魅力的です。個人的には5が大好きです。この繊細で清澄な別世界は音楽でのみ感じ取ることのできる美的空間です。このアルバムは、学生時代から折に触れ聴く愛聴盤ですが、雪の降る真冬の夜に下宿で一人こたつに入って孤独を噛みしめながらもタウナーの音空間に我を忘れていた当時の頃のことをなつかしく思い出させてくれます。
1. Dark Spirit
2. Entry In A Diary
3. Images Unseen
4. Icarus
5. Mon Enfant
6. Ogden Road
7. Erg
8. The Silence Of A Candle
JR.comでは試聴OKです。→ Ralph Towner/ Diary
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投稿者 Jazz Blogger T : 19:58
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升永英俊弁護士中村裁判を語る
_others
2005年01月19日
今日は、昨日の日経産業新聞(2005年1月18日付け)に掲載された 「仕事人 秘録」から、升永英俊弁護士 「中村裁判4つの画期的意義」 と題された記事をご紹介させていただきます。
中村修二・米カリフォルニア大教授が開発した青色ダイオード(LED)の発明対価訴訟は、東京高裁の勧告に基づき8億4千万円の和解で決着しました。前回の一審判決200億という額からはかなりのダウンとなります。中村氏の代理人として関わった升永英俊弁護士(62)へのインタビュー記事です。
升永英俊弁護士は今回の裁判について以下のように語った(抜粋)。
私は、断腸の思いで、和解勧告を受け入れるべきだ、と中村教授に助言した。決定的な理由は、裁判を継続すれば中村教授の研究者生命を失うということだった。和解を拒否し、高裁判決に満足できなければ、最高裁、差し戻し審、さらに二次訴訟など裁判は長期化する。中村教授は相当な期間を、引き続き裁判に割かざるを得なくなる。
研究者が仕事に没頭できない限り、大発明は生まれない。中村教授は50歳。今、裁判にケリをつければ、もう一度、青色LED以上の大発明をするチャンスがある。4年前、彼と初めて会ったとき、彼は「もう一度発明をしたい」と話した。私も、彼にもう一度、大発明をやってもらいたい。
私はこう考える。「発明の対価は技術者一人ひとりの自分の問題。ひとごとではない。自らは何もせず、他人が解決してくれることを待っていて済む問題ではない」と。中村教授は、かって勤務先の日亜化学工業で特許1件につき2万円の報奨金をもらっていた。それを8億4千万円まで引き上げたのだ。この先は、中村教授からバトンを手渡された後続ランナー、すなわち、個々の技術者が、さらに前進を続けるべきだと思う。
さらに、中村裁判の4つの画期的意義として次を挙げられました。
第一は、裁判を経て、「ご褒美」が「対価」に転換したことだ。サラリーマン発明者だった中村教授は訴訟前、特許1件につき2万円の「ご褒美」を会社から押しいただくしかない存在だった。それがサラリーマン発明者が法律に基づき高額の「対価」を受け取れることを示した。8億4千万円の和解金は、本質的には画期的勝訴だ。
第二は、企業に埋没していた会社員が「個」として権利を主張したこと。終身雇用を採用する日本企業では、「個」の主張はこれまでわがままととらえられてきた。しかしバブルが崩壊し、企業も「自己責任」を言い始めた。会社員も「個」の確立を迫られる。
第三は、発明の「ご褒美」を「対価」に変えることで、産業振興を目指したということだ。人は周囲からの評価を得ることで向上心をもつ。金銭は評価の一つの尺度だ。会社が億の単位で発明者を評価すれば、必ず画期的な発明が生まれ、企業や産業の振興につながる。中村裁判は企業を訴えたが、決して反企業、反産業振興ではなかった。
第四は、社会のルール作りにつながったことだ。裁判が始まってから、各企業がこぞって発明報規定を見直した。三菱化学は数人の発明者に対し2億5千万円の報奨金を払った。船井電機は特許ライセンス収入の5%を発明者に支給し始めた。こうした企業の変化は中村裁判なしでは考えられない。
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:02
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ジョニー・グリフィン/ジョニー・グリフィン
JAZZ Sax 1
Johnny Griffin/ Johnny Griffin
今日はジョニー・グリフィンです。リトル・ジャイアントと呼ばれた小柄な体躯ながら野性的で豪放なテナー奏者ジョニー・グリフィンは私の大のお気に入りです。今日ご紹介するアルバムは初リーダー作の「ジョニー・グリフィン」です。パーソネルは、ジョニー・グリフィン(ts)、ジュニア・マンス(p)、ウィルバー・ウェア(b)、バディー・スミス(ds)。1956年シカゴ録音。アーゴ・レーベル。
ジョニー・グリフィンは以前にこのブログでも触れたセロニアス・モンクのファイブ・スポットでのライブ盤「ミステリオーソ」で初めて聴いて以来大ファンになりました。私にとってのジョニー・グリフィンはソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンと同レベルに位置する愛すべき偉大な名テナー奏者です。スタン・ゲッツやズート・シムズとはちょっと毛色が異なりますので比較は難しいですが。
グリフィンの代表作として、本作以外では、BlueNoteの「シカゴ・コーリング」やRiversideの 「リトル・ジャイアント」、それに同じくRiversideでのモンクとの諸作が挙げられると思います。その特徴は、その体からは予想できない音量とヴァイタリティ溢れる音色、荒削りで豪快なスイング、吹けば吹くほど熱っぽさが加わってくるスリルあるドライブ感、テクニック抜群で自在に操るフレージングなど、本当に魅力いっぱいのテナーです。一時入手困難なアルバムとして有名だった本作はワン・ホーンで吹きまくるグリフィンを捉えた名作です。
全8曲、グリフィンのテナーを存分に味わえる内容です。ミディアム・テンポでのグリフィンがやはりよい具合で、特に、6での自在なスイング&ブローなどは記憶されるべき名演だと思います。1や7なども同様に安心して身をゆだねることができるテナーが魅力的です。
8曲目はロリポップという名のグリフィン作の曲ですが、当サイトも利用している著名な格安レンタルサーバー「ロリポップ」と同じ名前ですね(英語の綴りはlollypopとlolipopで違いますが)。ちなみに、数日前にメールが来てまして、現在、ロリポップでは日本語JPドメイン無料取得キャンペーン中とのこと。興味ある方はこちらへアクセスしてみてください。 → ロリポップならMovableType設置マニュアルも充実。あなたも月々263円でブログデビューしてみよう!!

1.アイ・クライド・フォー・ユー
2.サテン・ラップ
3.イエスタデイズ
4.リフ・ラフ
5.ビー・イーズ
6.ザ・ボーイ・ネクスト・ドア
7.ジーズ・フーリッシュ・シングス
8.ロリポップ
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:55
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シェリー・マン/2-3-4
JAZZ others 1
2005年01月18日
Shelly Manne/ 2-3-4
今日はシェリー・マン、ウェスト・コーストを代表するモダン・ジャズの名ドラマーです。本作2-3-4はコールマン・ホーキンズやエディ・コスタを迎えて、2=デュオ、3=トリオ、4=クァルテットと3種の録音を残したシェリー・マンの名作の一つ。パーソネルは、コールマン・ホーキンズ(ts)、エディ・コスタ(vib,p)、ハンク・ジョーンズ(p)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、シェリー・マン(ds)。1962年NY録音。Impulseレコード。
1943年当時シグネチュアー・レーベルを創設したボブ・シールはコールマン・ホーキンズのセッションに若手のシェリー・マンを起用しジャズ史に残る傑作「ザ・マン・アイ・ラブ」を録音しました。その約20年後、そのシールはImpulseに転じて再会セッションを企画して本アルバムが制作されました。
シェリー・マンは1920年生れ、40年代からプロ・ドラマーとして研鑽を重ね、スタン・ケントンやラムゼイ・ルイス楽団などを経て、50年代半より独立してLAにて"シェリーズ・マン・ホール"というジャズ・クラブを経営しそこを拠点に活躍します。一方、コールマン・ホーキンズは1908年生れ、「ジャズ・テナーの父」として1930年代より名声を得てジャズ界に君臨した巨人です。50年代以降もレコード録音を重ねており豪放なテナーで健在ぶりを示しています。
本アルバムは、3種の演奏、C・ホーキンズ、H・ジョーンズ、J・デュヴィヴィエらとのクァルテット演奏(No.1,3,5)、エディ・コスタ、J・デュヴィヴィエらとのトリオ演奏(No.2,4)、C・ホーキンズとのデュオ演奏(No.6)が録音されています。全6曲、それぞれに味のあるいいアルバムです。ホーキンズやH・ジョーンズらのリラックスした演奏はジャズの持つ典型的な最もよい部分を示していると思います。即興の6曲目ではホーキンズはテナーとともにピアノ演奏を披露しています。
特筆すべきは、シェリー・マンの多彩なドラム演奏が余すところなく、しかも高音質で捉えられていることが挙げられます。すぐ目の前にいるようないい音です。ブラッシュ・ワークのシャカシャカいう音などリアルな感じです。ドラムの音がこれほど鮮明に前に出て、それでいて全体にバランスのある録音を他に知りません。ドラムをじっくり聴くには恐らく最高の一枚でしょう。
また、私のお気に入りは2曲目のエディ・コスタがヴィブラフォンで加わったトリオでの即興演奏です。とてもスイング感のある新鮮な感覚です。同じトリオでピアノを弾くコスタを捉えた4曲目も同様によいものです。この録音のあった同年62年に交通事故で4人の子供を残して亡くなったコスタは才能のある優れたジャズマンでした。享年32才。
1.A列車で行こう
2.ザ・シックス・オブ・アス
3.スローリー
4.リーン・オン・ミー
5.チェロキー
6.ミー・アンド・サム・ドラムス
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投稿者 Jazz Blogger T : 19:59
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セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン
JAZZ Piano 1
2005年01月17日
Thelonious Monk/ Plays Duke Ellington
今日はセロニアス・モンクですね。愛聴盤の「プレイズ・デューク・エリントン」です。作曲家としても才のあるモンクが他者の作品だけでリーダー・アルバムを製作したというのは恐らくこれ一枚きりでしょう。リヴァーサイド専属第1弾ということでプロデューサーのオリン・キープニュースによって企画されたものです。発売当時は失敗作と受け取られましたが後に再評価を受けることになるアルバムです。パーソネルは、セロニアス・モンク(p)、オスカー・ペティフォード(b)、ケニー・クラーク(ds)。1955年、New Jersey録音。Riversideレコード。
セロニアス・モンクの音楽は日頃結構よく聴く方だと思います。その中で一番のお気に入りが本アルバムです。モンクの独特の魅力を堪能するにはピアノ・ソロやトリオの演奏で味わうのが最も近道だと思います。その意味で、本作はエリントンのよく知られた著名な楽曲をモンクがシンプルなモンク調で弾きこなしたものですが、親しみの持てる最良の1枚といえるでしょう。
力みや衒いのない自然体、いつものマイペースのモンクがいます。古びたピアノですぐ隣で弾いてくれているような錯覚を起こしそうな感じです。とてもなじみやすくて肩の凝らない演奏で、何と言うか一種の癒し系の音楽ですね。長年聴いていますが聴くほどに魅力を増してくる類の音楽です。モンクの音楽はほんとに不思議ですね。うまいとは決して言えない、むしろ素人?と思えるような朴訥なピアノなのですが、ジャズの良いところをほんわか~と教えてくれるのですね。ジャズの本質を理解するのにこれほどよい材料は他にないのかもしれません。
プレスティジに所属していたモンクはプロデューサーのボブ・ワインストックに100ドル余りの借りがあり、その肩代わりをしたのがオリン・キープニュース。その代わりにプレスティジとの契約が終了すればリヴァーサイドに移るという契約をしました。リヴァーサイドはその後モンクを最初のアーティストに迎えて有名レーベルとして発展してゆくことになります。ちなみにジャケットはアンリ・ルソーの「ライオンの食事」です。
1.It Don't Mean a Thing If It Ain't Got Swing
2.Sophisticated Lady
3.I Got It Bad (And That Ain't Good)
4.Black and Tan Fantasy
5.Mood Indigo
6.I Let a Song Go Out of My Heart
7.Solitude
8.Caravan
iTunes Music Store では試聴可能です。→ 
詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ Thelonious Monk/ Plays Duke Ellington
関連エントリはこちら。
→セロニアス・モンク/アローン・イン・サンフランシスコ
→セロニアス・モンク/セロニアス・ヒムセルフ
→セロニアス・モンク/ミステリオーソ
→セロニアス・モンク/ウィズ・ジョン・コルトレーン
→セロニアス・モンク/ストレート・ノーチェイサー
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:52
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ホレス・シルヴァー/ファーザー・エクスプロレイションズ
JAZZ others 1
2005年01月16日
Horace Silver/ Further Explorations
今日はホレス・シルヴァーのブルーノート5作目のアルバム、ファーザー・エクスプロレイションズです。シルヴァーの親しみやすいファンキー・ジャズの典型的アルバムです。パーソネルは、アート・ファーマー(p)、クリフ・ジョーダン(ts)、ホレス・シルヴァー(p)、テディ・コティック(b)、ルイス・ヘイズ(ds)。1958年録音。BlueNote 1589。
ホレス・シルヴァーのアルバム名はその多くが何やら意味深ですね。本作も「未来への探求」です(ちなみにビル・エヴァンスにも名作Explorations(61年)がありますね)。1曲目に変則調があるなど新しい試みがあるとのことですが素人が聞いて楽しむ分には全く問題になりません。いずれの曲も愛すべきものがあり、全体的にすでに定番になりつつあるハードバップ~ファンキー路線のシルヴァー節が全回の作品に仕上がっているといえるでしょう。その意味で本作はまさに安心して浸ることのできる代表的な50年代ファンキージャズそのものです。
56年にアート・ブレイキーと袂を分けたシルヴァーは若手ジャズマンを起用して自分のグループで活動を起こします。本作は前作「ザ・スタイリング・オブ・シルヴァー」(57年)からtsのハンク・モブレイがクリフ・ジョーダンに交代した以外は同一メンバーでの録音です。演奏形式の基本は、まずシルヴァー作の魅力あるテーマをアンサンブルで示し、そのあと各ソロでつないでゆくという典型的なモダン・ジャズのパターンなのですが、なぜかシルヴァー節というか独特の音世界が醸し出されるのですね。それは曲調にもよると思うのですが、やはりアレンジの特徴なのだろうと思います。
全6曲。1や4などにはシルヴァーの音楽とすぐにわかる個性的な雰囲気がありますね。ミディアム・テンポのキュートな曲調と、適切に処理する安定なアート・ファーマーのtpが光っています。シルヴァーのアーシーなソロも随所で聞かれます。まさに完成されたハードバップがここにあります。この後すぐ60年代に入るとすべてオールドファッションになってしまうほどモダンジャズの潮流が急速に変化してゆくのですが、本作の録音された58年はシルヴァー達の思惑とは別にもう後戻りできない胎動が始まりつつあるのでした。
1.ジ・アウトロー
2.メランコリー・ムード
3.ピラミッド
4.ムーン・レイズ
5.サファリ
6.イル・ウィンド
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:00
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ボビー・ティモンズ/イン・パーソン
JAZZ Piano 1
2005年01月15日
Bobby Timmons/ In Person
今日はボビー・ティモンズです。ジャズ・メッセンジャーズのピアニスト、名曲モーニンの作曲者として著名なジャズマンです。本作イン・パーソンはボビー・ティモンズ・トリオによるNYの有名ジャズ・クラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ盤です。パーソネルは、ボビー・ティモンズ(p)、ロン・カーター(b)、アルバート・ヒース(ds)。1961年。Riversideレコード。
ボビー・ティモンズは58年から61年までアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズに参加しリー・モーガン同様若くして華やかな脚光を浴びます。本作のイン・パーソンは独立後の最初のリーダー作で、1935年生れですから20才台半ばの作品となります。ボビー・ティモンズは一般にピアニストとしてより作曲家としての才を認められていますが、そのゴスペルからスタートした黒人らしいソウルフルでアーシーなピアノは独特の体臭を持つ味のあるものです。74年38才で夭逝。
本アルバムの魅力はそうしたボビー・ティモンズの渋いピアノを存分に堪能できることですが、もう一つの特筆すべき点として若きロン・カーターのベースがクローズアップされていることが挙げられます。ロン・カーターといえばその後63年にマイルス・デイヴィスのグループに参加し、卓越したテクニックと音楽性とでモダン・ジャズを代表するベース奏者へと飛躍してゆくことになります。
全10曲。なかなかよいアルバムだと思います。ミデイム・テンポのブルース5や7、8でのボビー・ティモンズのアーシーな香りのするピアノが堪らないですね。ウィントン・ケリーやソニー・クラークらほどの粘りあるブルージーさはなく多少あっさり味ですがそれがまたよかったりするのです。それにやはりロン・カーターのベースが随所で新感覚の新鮮なソロとバッキングをとっていまして、7や9などは聴きどころです。特に、9では独演会といえるほどの長いソロをとっています。
1.枯葉
2.ソー・タイアード
3.グッドバイ
4.ダット・デア(テーマ)
5.ゼイ・ディドント・ビリーヴ・ミー
6.ダット・デア
7.ポプシー
8.時さえ忘れて
9.朝日のようにさわやかに
10.ダット・デア(テーマ)
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:56
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マルタ・アルゲリッチ/デビュー・リサイタル
_Classic
2005年01月14日
Martha Argerich/ Debut Recital
今日はマルタ・アルゲリッチのデビュー盤をご紹介します。ご存知の方も多いと思いますがアルゲリッチは間違いなく20世紀最高の女流ピアニストでしょう。情熱的で奔放、流麗な疾走感、それに完璧鉄壁のテクニック。デビュー・リサイタルと題された本アルバムは1960年というアルゲリッチ19才時の輝かしい記念すべき、まるで才能が音を立ててほとばしり出るような録音です。
マルタ・アルゲリッチは私の大好きなピアニストです。クラシック・ピアニストではもう一人ホロヴィッツも同じくらいに好みです。ともに感性に直接訴えるピアニズムが魅力です。アルゲリッチの演奏では、ラヴェル、ショパン、リスト、バッハ等を好んで聴きます。
マルタ・アルゲリッチが5年に一度に開かれるショパン・コンク-ルで優勝するのが1965年です。本作はその5年も前の作品です。すでに成熟の域にあるピアノであったことがよくわかります。16才でブゾーニ国際コンクール、ジュネーヴ国際コンクールで優勝という輝かしい経歴がありました。
本作は実に凄いアルバムです。エネルギーが満ちています。若き血潮が溢れ出るというやつです。それに情念がびしびし伝わってくる演奏です。下品というそしりを受けかねない類ですが、コントロールされたピアニズムが芸術性を保つに十分です。身に応える演奏で、真剣に聴き入りますと身体を悪くするような悪魔的とさえいえるような音楽です。
アルゲリッチには他にも洗練された名盤、私にとっての愛聴盤など数多くありますが、やはり本作をまず第一にもってこなければならないと思います。アルゲリッチの原点があります。音楽ジャンルにとらわれず音楽好きでピアノの好きな方なら、この音楽美、芸術美に強く打たれることでしょう。
1.ショパン スケルツォ第3番嬰ハ短調
2.ブラームス 2つのラプソディ1番ロ短調
3.ブラームス 2つのラプソディ2番ト短調
4.プロコフィエフ トッカータ
5.ラヴェル 水の戯れ
6.ショパン 舟歌
7.リスト ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調
8.リスト ピアノ・ソナタ ロ短調
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:16
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フィニアス・ニューボーン Jr./フィニアス・レインボウ
JAZZ Piano 1
2005年01月13日
Phineas Newborn Jr./ Phineas' Rainbow
今日はフィニアス・ニューボーンJr.です。驚異的なテクニックでピアノを理知的に最大限に活用できる稀有な存在です。本作フィニアス・レインボウはデビュー間もないフィニアス・ニューボーンJr.がジャズ・シーンに鮮烈なインパクトを与えた衝撃のアルバムです。パーソネルは、フィニアス・ニューボーンJr.(p)、カルヴィン・ニューボーン(g)、ジョージ・レオン・ジェイナー(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。1956年録音。RCAレコード。
その驚くべきピアニスティックな演奏は8曲目のティン・ティン・ディオを聴けば一目瞭然です。有名なアフロ・ナンバーをアタックの強いピアノで全くぶれることなく完全にコントロールされたプレイを披露しています。唖然とするほどの演奏です。これほどのピアノは他ではめったに聴けません。驚愕がそのうち快感に変化してゆきます。単なるテクニシャンではなく、音楽性とインプロヴィセーションともに高い芸術性を持ち合わせていることが明らかにされてゆきます。
難を言えば、日本人好みのブルージーとか余韻といったものが希薄な点でしょうか。ですが、そういうことを言う隙を全く与えないような光る個性が圧倒的です。このフィニアス・ニューボーンJr.は1931年生れで、56年NYに進出してカウント・ベイシーに認められます。アトランティックに吹き込んだ初リーダー作"Here is Phineas"(56年)により一躍注目を集めます。2枚目のアルバムが本作の"Phineas Rainbow"です。いずれも名盤ですし、その後も多くの名作を残します。
このフィニアス・ニューボーンJr.にはバド・パウエルと同様に精神病で入院するという経歴があります。尋常ではない凄みのあるピアノ、それはやはり常人の手によるものではありますまい、さもありなんとは思ひかるべし。
1.オーヴァータイム
2.エンジェル・アイズ
3.カム・トゥ・ベイビー・ドゥ
4.星へのきざはし
5.ランズ・エンド
6.クラリス
7.シー
8.ティン・ティン・デオ
9.ニューヨークの秋
10.恋とは何でしょう
JR.comでは試聴OKです。→ Phineas Newborn Jr./ Phineas' Rainbow
詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ Phineas Newborn Jr./ Phineas' Rainbow
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:58
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PCで音楽を聴くためのイヤホン
_others
2005年01月12日
ソニー MDR-EX51LP

密閉型インナーイヤーレシーバー
希望小売価格3,990円
(税抜価格3,800円)
こんにちは。最近PCに向って音楽を聴く機会が増えてきたように思います。今もブログに文章を入力しながらバルネ・ウィランのテナー・サックスを聴いています。もう完全に通常のオーディオを使って聴く機会よりも増えています。その主な原因は、ブログ運営やネットサーフィンなどPCに向う時間が増えたことも一因ではありますが、圧倒的に現在使用しているイヤホンの音質が満足のゆくものになって来ているということが挙げられると思います。
今日、実は、梅田にあるヨドバシカメラでソニーのインナー型イヤホンを購入してきました。1年以上前に同じくソニー製のほぼ同型のインナー型のものを購入したのですが数日前に断線したのか片方が聞こえなくなりあわてて新たに買ってきたというわけです。それが驚くべきことにこの新たに購入したものが以前のものに比べて低音が良く出ているのでは?こんなにいい音してたっけ?とびっくりの高音質でしたので、これは紹介してお勧めする価値ありと思ったのでした。
定価3800円、ヨドバシでは3190円、ちょっと高めではありますが、少し酔いを入れて聞くには全くもう申し分のない十分な音質です。昔のラジオについていたイヤホンとは雲泥の差です。通常のヘッドホンでは長時間うっとおしいですので、これはもう軽くて快適でやったあ~という感じですよ、ほんと。音楽好きにはお勧めですね。
最近は、iPodなどMP3関連のヒットに伴って高音質のイヤホンが結構売れているようで技術進歩と低価格化が進んでいるのは喜ばしい限りです。昼休みにネットでアップルが低価格のiPod、iPod shuffle を販売との情報を見つけました。価格が99ドルで120曲入るとのこと。ハードディスクの代わりにフラッシュメモリを搭載。そのニュースに関連して、高級イヤホンがバカ売れ という記事もありました。こちらは、Shureというメーカーのミュージシャン向けの高価なイヤホンがiPodの人気に便乗する格好で売れているとのことです。
実は、私も、このShureのイヤホン狙いでヨドバシに走りましたのですよ。残念にも9800円で見本だけありました。在庫切れで1週間くらい納期がかかるとの返答。そこで、メカに詳しそうな店員を捕まえて根掘り葉掘り尋ねましたところ、ソニーの最近のインナー型の方が低音が出ますよ、という意外なご意見、1年くらい愛用しているのでいやそうでもないでしょとか思いつつ、1週間待つのもちょっとということで、えいやとばかりに買ってしまいましたですよ。それが、実際、その音を今現在も聞いている真っ最中ですが、結構きてます、いい音してます。改良されたのか確かに満足な音なのですよ、これが。このソニーのインナー型、いくつかの種類があり価格も多少違いますが、音質はどれも同じとのことで一番安いやつにしました。接続やコードなど付帯部分の違いらしいです。
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:03
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バルネ・ウィラン/エッセンシャル・バラード
JAZZ Sax 1
Barney Wilen/ Essential Ballad
今日はフランスを代表する名サックス奏者バルナ・ウィランの90年代の洒落たアルバム「エッセンシャル・バラード」を紹介しましょう。パーソネルは、バルネ・ウィラン(as,ts)、アラン・ジャン・マリー(p)、ローラン・デ・ワイルド(key)、ミッシェル・ゼニーノ(b)、ジャン・ピエール・アルナード(ds)。1992年録音。ヴィーナス・レコード。
バルネ・ウィランと言えば、本ブログでも以前にご紹介したルイ・マル監督の映画「死刑台のエレベーター」で、音楽を担当したマイルス・デイヴィス・クインテットに参加して一躍有名になりました。現地フランスでマイルスに抜擢された当時まだ20才の気鋭のサックス奏者。その艶のある音色と軽快なブローはすでに一流のものであり、その後一時ブランクがありますが、80年代後半に復帰して活躍しているようです。1937年生れ。
本作は、近年のバルネの数多くのアルバムのうちの一枚です。雰囲気のいい安定感のあるアルトとテナーにうっとりすることができます。音もよし、選曲もよし、演奏もよし、というにくいやつです。確かに50年代モダン・ジャズのきらめきや切迫感はほとんど感じられませんが、その分、余裕というか懐の深さがあります。これはBGMとして存分に使えそうな快適印ミュージックです。
1.ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド
2.アイブ・ガット・ア・クラッシュ・オン・ユー
3.オー・レディ・ビー・グッド
4.ティーチ・ミー・トゥナイト
5.アイル・テイク・ロマンス
6.メモリーズ・オブ・ユー
7.アイ・フォール・イン・ラブ・トゥー・イージリー
8.ジャルーズ・ブルース
9.アイム・オールド・カウハンド
10.いそしぎ
11.シャンソン・エスパニョール
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Barney Wilen/ Essential Ballad
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:56
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フローラ・プリム/エブリデイ、エブリナイト
JAZZ Vocal
_Bossa Nova / MPB
2005年01月11日
Flora Purim/ Everyday, Everynight
今日はフローラ・プリムです。現代ブラジル音楽の歌姫ことフローラ・プリムとフランスの名アレンジャーのミシェル・コロンビエとのコンビが豪華なフュージョン系ミュージシャンとともに製作したとても魅力的な名作ヴォーカル・アルバムです。
パーソネルは、ミシェル・コロンビエ(arr,key)、ランディ・ブレッカー(tp)、デヴィッド・サンボーン(as)、マイケル・ブレッカー(ts)、リー・リトナー(g)、ジェイ・グレイドン(g)、ハービー・ハンコック(key)、ジョージ・デューク(key)、デヴィッド・フォスター(key)、ジャコ・パストリアス(b)、ハーヴィー・メイソン(ds)、アイアート・モレイラ(perc)。1978年LA録音。
フローラ・プリムはブラジル生れでアイアート・モレイラを夫に持つ大御所女性ヴォーカリスト。チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエバー」(72年)で一躍有名になりました。この「エブリデイ、エブリナイト」(78年)はブラジリアン系フュージョンの名作ヴォーカル・アルバムです。6オクターブもの広い声域を持つといわれるフローラ・プリムの透明感のある美しい声が全編にわたって聞かれます。ジャコ・パストリアスが随所で大活躍しています。
フローラ・プリムの公式サイトはこちら。
全11曲。7~11が好きでよく聴きます。特にお勧めはジャコ・パストリアス作の8曲目のLas Olas。歌詞のない歌ですがフローラ・プリムの美しい歌声がとても印象に残る美しい曲です。ハービー・ハンコックのエレピのソロも聴けます。
1.エヴリデイ、エヴリナイト、2.サンバ・ミシェル、3.ホープ、4.ファイヴ・フォア、5.ウォーキング・アウェイ、6.アイ・ジャスト・ドント・ノウ、7.イン・ブラジル、8.ラス・オラス、9.ブルース・バラッド、10.オーヴァチュア、11.ホワイ・アイム・アローン
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:54
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バディ・デフランコ/クッキング・ザ・ブルース
JAZZ others 1
2005年01月10日
Buddy DeFranco/ Cooking The Blues
今日はバディ・デフランコの名盤「クッキング・ザ・ブルース」です。モダン・ジャズ・クラリネットの第一人者バディ・デフランコの代表作。パーソネルは、バディ・デフランコ(cl)、ソニー・クラーク(p,org)、タル・ファーロウ(g)、ジーン・ライト(b)、ボビー・ホワイト(ds)。1955年LA録音。Verve。
バディ・デフランコのクラリネットはよくスイングするとともによくコントロールされた抑制の利いたもので、50年代以降の最もバランスのある優れたクラリネットと言えるでしょう。本作のクッキング・ザ・ブルースはデフランコの特徴を捉えた名作であるとともに、ソニー・クラークのオルガン演奏を聞くことができるという貴重なアルバムです。私にとっては折に触れて聴く大好きな一枚です。
バディ・デフランコの麗しいクラリネットの響きと、ソニー・クラークとタル・ファーロウらのリズム・セクションとの組み合わせが絶妙な雰囲気を醸し出しています。落ち着きのあるとても渋いジャズです。標題の通りブルース調の曲を料理した作品となっており、ブルージーなソニー・クラークの伴奏が大変よくマッチしています。タル・ファーロウも内向的ですが豊かなイマジネーションを展開しています。
全6曲。スタンダードの名曲が並びます。いずれも聴き応えのある演奏です。クラークは1,3,5でオルガン、他でピアノを演奏しています。タル・ファーロウの味のあるソロが随所で聴かれますが存外によいものなのですよ。
1.言い出しかねて、2.クッキング・ザ・ブルース、3.スターダスト、4.ハウ・アバウト・ユー、5.リトル・ガール・ブルー、6.インディアン・サマー
ソニー・クラークはデビュー後の50年代前半は主にLAで活躍し、ダイナ・ワシントンの歌伴としてNYに進出するのは意外にも57年であり、このデフランコのグループに所属していた53~56年はほぼ西海岸のジャズマンと認識されていました。そのソニー・クラークは31年生れ63年没。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:00
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クインシー・ジョーンズ/私の考えるジャズ
JAZZ others 1
2005年01月09日
Quincy Jones/ This is How I Feel about Jazz
今日はクインシー・ジョーンズの初リーダー作「私の考えるジャズ」です。若干23才のクインシー・ジョーンズ編曲のファンキーでグルービーなジャズを豪華なメンバーが9重奏他のビッグバンド編成でゴキゲンに奏でます。いつも最先端を走るクインシーらしいセンスのよい名作です。パーソネルは、アート・ファーマー(tp)、ジミー・クリーブランド(tb)、フィル・ウッズ(as)、ジーン・クイル(as)、ラッキー・トンプソン(ts)、ズート・シムズ(ts)、ハービー・マン(fl)、ミルト・ジャクゾン(vib)、ハンク・ジョーンズ(p)、チャーリー・ミンガス(b)、ポール・チェンバース(b)、チャーリー・パーシップ(ds)他。1956年NY録音。
クインシー・ジョーンズは後にポピュラー・アレンジャーとして大変著名なミュージシャンになりますが、最初の出発点は50年代の純粋なモダン・ジャズでした。53年にディジー・ガレスピー楽団のトランペット兼アレンジャーとして加わり頭角を表します。ファンキーなテイスト、暖かみのあるサウンド、それにユーモアを感じさせる編曲はこのディジー・ガレスピーの影響を受けているのでしょう。
本作「私の考えるジャズ」は、プロデュサーのクリード・テイラーの協力を得て当時の気鋭のバッパーを多数集めてクインシーが思い通りに腕をふるった、ジャズの楽しさや醍醐味を凝縮した優れた名作アルバムです。とにかくアンサンブルと曲調が明朗快活な上に、アート・ファーマー、フィル・ウッズ、ズート・シムズらのハードバップの名手達が魅力的なアドリブ・ソロを存分に披露しています。当時のジャズの一番おいしいところを切り出したような統一感のあるアルバムに仕上がっているのですね。
全6曲。いずれもビックバンドのファンキー&グルービーな自然に心が浮き立ってくるようなアンサンブルとソロ演奏です。1と2は著名なスタンダード、4~6はクインシーのオリジナル曲。1、2、4、6ではアート・ファーマーとフィル・ウッズのソロが聞かれますがいずれもgoodですね。5はズート・シムズをフィーチャーした曲でミルト・ジャクソンのソロありの美しいバラッドです。
1.ウォーキン、2.ア・スリーピング・ビー、3.サーモネット、4.ストックホルム・スウィートニン、5.イヴニング・イン・パリ、6.ブーズ・ブルース
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:02
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ウィントン・ケリー/ケリー・アット・ミッドナイト
JAZZ Piano 1
2005年01月08日
Wynton Kelly/ Kelly at Midnight
今日はウィントン・ケリーのピアノ・トリオ演奏を取り上げました。ケリーの代表作のケリー・アット・ミッドナイトです。パーソネルは、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。1960年録音。VeeJayレーベル。
ウィントン・ケリーの最も活躍した時期はRiversideに録音をした58年にはじまり、59年にマイルス・グループのピアニストとして参加し63年に去るまでの1960年前後と言われています。1931年生れ1971年没。享年39才。私にとってソニー・クラークとこのウィントン・ケリーの二人は特別に思い入れのあるピアニストです。
マイルス・グループのピアニストは55~58年レッド・ガーランド、58~59年ビル・エヴァンス、59~63年ウィントン・ケリーと変遷しています。この時期のケリーはマイルスのアルバムだけでなくリーダー作含めて実に多くのセッションに参加し名演を残しています。マイルスが共演のピアノから影響を強く受けるタイプということで、「ケリーは煙草に火をつけるような存在だ。彼がいなくては煙草は喫えない。」という言葉をマイルス自身も残しています。
本作ケリー・ミッドナイトはトリオ作品として間違いなくウィントン・ケリーの代表作の一つでしょう。全5曲。歯切れのよいブルージーなピアノが存分に味わえます。特に、2や4、5などのミディアムからミディアム・スローでのブルース系の曲でのケリーの小気味よいジャズ・テイストには脱帽です。また、ドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズの巧みなスティックさばきが際立ち、ピアノ、ベース、ドラムの3者がかなり対等な関係を築いていることも特筆すべき点だと思います。
1. Temperance
2. Weird Lullaby
3. On Stage
4. Skatin'
5. Pot Luck
iTunes Music Store では試聴可能です。→Kelly at Midnight 
詳細はアマゾンでどうぞ。→ Wynton Kelly/ Kelly at Midnight
関連エントリはこちら。
→ウィントン・ケリー/ウィスパー・ノット
→ウィントン・ケリー/フル・ヴュー
→ウィントン・ケリー/ケリー・グレイト
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:59
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クロード・ウィリアムソン/ラウンド・ミッドナイト
JAZZ Piano 1
2005年01月07日
Claude Williamson/ Round Midnight
今日はクロード・ウィリアムソンの人気盤ラウンド・ミッドナイトです。スウィング・ジャーナル誌選定ゴールド・ディスク受賞のピアノ・トリオ作品。クロード・ウィリアムソンはウエスト・コーストのパウエル直系白人ピアニスト。パーソネルは、クロード・ウィリアムソン(p)、レッド・ミッチェル(b)、メル・ルイス(ds)。1956年録音。ベツレヘム・レーベル。
バド・パウエルほどの抜き差しならぬ緊張感はなく、とてもリラックスした明るいジャズです。むしろ同じくパウエル系のハンプトン・ホーズに近いと言った方がよいでしょう。本作ラウンド・ミッドナイトはクロード・ウィリアムソンの代表作。味のあるピアノ・トリオ演奏です。表題(曲)とは対照的にウエスト・コーストの太陽を少し感じますね。BGMとして流していますとおしゃれなよい雰囲気を作ってくれそうなアルバムです。
全12曲。後半に行くほどおもしろくなってきます。レコードでいうB面が好きです。特に、7や10~12はパウエルやホーズとは異なる素敵な個性を発散していてなかなかよいと思います。レッド・ミッチェルとメル・ルイスの好サポートに乗ってエンジン全開という感じですね。11と12が特にお勧めの好演です。左手が強靭なのですよね。右手と同じくらいに。ただ、8はハンプトン・ホーズそっくり。例のフニクラは少し希薄だけれど。
1.ステラ・バイ・スターライト、2.サムバディ・ラヴズ・ミー、3.アイル・ノウ、4.飾りのついた四輪馬車、5.ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス、6.ヒッピー、 7.二人でお茶を、8.サヴォイでストンプ、9.ラウンド・ミッドナイト、10.ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングス、11.ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ、12.ザ・ソング・イズ・ユー
JR.comでは試聴OK。→ Claude Williamson/ Round Midnight
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:00
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エリック・ドルフィー/アウト・ゼア
JAZZ Sax 1
2005年01月06日
Eric Dolphy/ Out There
今日はエリック・ドルフィーのアウト・ゼアですね。ドルフィーの本質をじっくり聴くには本作が最適と思います。ロン・カーターのチェロを加えた変則クァルテット演奏。パーソネルは、エリック・ドルフィー(as,bcl,fl)、ロン・カーター(cello)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。1960年録音。Prestigeレーベル。
ドルフィー2作目のリーダー作。自分の音を追求する自由な姿勢を感じさせる演奏です。若い頃に培ったクラシックの素養を垣間見せる室内楽的ジャズといった印象。例のごとくアルト・サックス、バス・クラリネット、フルートの3種の楽器を巧みに各楽曲毎に取り替えて演奏しています。ロン・カーターのチェロが独特の雰囲気を醸し出しており不思議な世界です。
やはり学生時代に中古レコードで購入して何度も繰り返し聞きました。いったいこの音世界は何なのだろう。異常に乾いた感覚。明らかに何かが乾燥しすぎている。覚醒しているが酩酊しているよう。感情がこもっているはずなのに微塵も感じさせない。抽象的な音だけれど何か惹かれるものが確かにある。音そのものに得たいの知れない魔力がある。そんなことを何気なく感じつつ聞き入っているといつの間にかドルフィーの世界に完全に浸っている自分を発見する、いつもそんなパターン、またやられたなと。
全7曲。いずれもドルフィーの音楽、ドルフィーにしか作れない音楽です。ミンガスやコルトレーンとの共演は知っているけれど、もっとエリック・ドルフィーをよ~く知りたいという方にお勧めのアルバムです。5や6のフルート演奏がおもしろいですね。今日の気分ですけど。あとCDジャケットがちょっといただけない、ドルフィーの吹奏姿勢を写したオリジナルのプレスティジ・レコードのやつがよいです。
1. Out There
2. Serene
3.The Baron
4. Eclipse
5. 17 West
6. Sketch Of Melba
7. Feathers
JR.comでは試聴OKです。→ Eric Dolphy/ Out There
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Eric Dolphy/ Out There
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:57
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ダイナ・ワシントン/ウイズ・クリフォード・ブラウン
JAZZ Vocal
2005年01月05日
Dinah Washington/ Dinah Jams
今日はダイナ・ワシントンの登場です。ブルースの女王と呼ばれた黒人女性歌手の代表的名盤です。パーソネルは、ダイナ・ワシントン(vo)、クリフォード・ブラウン、メイナ-ド・ファーガソン、クラーク・テリー(tp)、ハーブ・ゲラー(as)、ハロルド・ランド(ts)、ジュニア・マンス、リッチー・パウエル(p)、キーター・ベッツ、ジョージ・モロウ(b)、マックス・ローチ(ds)。1954年録音。Mercuryレーベル。
Mercuryに残されたクリフォード・ブラウンが参加した女性ヴォーカル盤には、ヘレン・メリル、サラ・ヴォーンとこのダイナ・ワシントンの3枚があります。このワシントンのアルバム、本来はダイナ・ジャムと名付けられており日本盤でのみウィズ・クリフォード・ブラウンとして販売されています。ブラウンの他に気鋭のジャズマンの参加による大編成ですので、ジャムという名がふさわしいものですし、C・ブラウンとの共演盤というよりこのアルバムはダイナ・ワシントンのリーダー・アルバムと言えましょう。
さてこのダイナ・ワシントンの本アルバム、ヴォーカル・ファンならば畢竟はずせない名演です。ダイナマイトのようにエネルギッシュな歌唱がクリフォード・ブラウンはじめ他の管楽器に負けず圧倒的な存在感なのです。39年の短い生涯にもかかわらずその名声は国民的歌手として響き渡っていますが、ジャズに限定されない広い守備範囲とともに、本作ではその個性的な歌唱の典型的な一端を窺い知ることができます。
全11曲。元は8曲、CDでは3曲が追加されています。レコードのB面に相当する5~8が素晴らしい出来です。5.No Moreは"もうたくさん"という彼女自身の男性遍歴を象徴するような名唱、6.I've Got You Under My Skinはドライビング感のあるジャジーな名演です。それにC・ブラウン他のサイドメンがこれまたとてもよい具合なのです。まさしくのりに乗ったジャム・セッションという感じです。スタジオに客を入れて臨場感のあるライブ・パーフォーマンスも奏功しています。
1. Lover Come Back To Me、2. Alone Together、3. Summertime、4. Come Rain Or Come Shine、5. No More、6. I've Got You Under My Skin、7. There Is No Greater Love、8. You Go To My Head、9. Darn That Dream、10. Crazy He Calls Me、11. I'll Remember April
JR.comでは試聴OK(音質good)。→ Dinah Washington/ Dinah Jams
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:55
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バド・パウエル/イン・パリ
JAZZ Piano 1
2005年01月04日
Bud Powell/ Bud Powell in Paris
今日はバド・パウエルの晩年の作品を取り上げてみました。定評あるイン・パリ、最近の私の愛聴盤の一つです。59~64年の渡仏パリ滞在時の作品。パーソネルは、バド・パウエル(p)、ギルバート・ロブレ(b)、カンサス・フィールド(ds)。1963年パリ録音。
バド・パウエルのピアノ・インプロヴィゼーションをこよなく愛する私のような者にとりましてこのアルバムは大変愛着のある一枚です。パウエルといえば50年前後の諸作が歴史的な価値を持つほど優れたものという評価がなされている一方、晩年のものはそれほど高い評価を与えられていません。
確かに本作を含めた60年台晩年の録音には往年の鬼気迫る天才的な閃きは希薄になりましたが健在のジャズ・スピリットと少し枯れた味わいには私などは妙にしっくりしたものを感じるのですね。緊張を強いられることのない肩の凝らない、なじみのいいジャズに仕上がっていると思います。パウエルの魅力を寝転びながらリラックスして堪能できるという点で座右に置いておきたい一枚です。
全11曲どれも快調です。ミス・タッチが目立ちますがこのパウエルの持つジャズ・テイストの前ではあまり気にならないものですね。3. 6. 8.あたりのバラード演奏、それに2や11などのミディアム・テンポのブルースに聞かれるピアノ・ソロがたまらなく好きですね。往年の近寄りがたい天才パウエルと違って少し凡人になって親近感の持てる、ちょうどよい按配ってところです。
1.ハウ・ハイ・ザ・ムーン、2.ディア・オールド・ストックホルム、3.身も心も、4.ジョードゥ、5.リーツ・アンド・アイ、6.サテン・ドール、7.パリの大通り、8.言い出しかねて、9.リトル・ベニー、10.インディアナ、11.Bフラット・ブルース
iTunes Music Store では試聴可能です。→
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Bud Powell/ Bud Powell in Paris
関連エントリはこちら。
→バド・パウエルの芸術
→ポートレイト・オブ・セロニアス
→アメイジング・バド・パウエル Vol2
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:01
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MovableType スタイル&コンテンツデザインガイド
_books (entertainm.)
2005年01月03日
Movable Typeスタイル&コンテンツデザインガイド
エ・ビスコム・テック・ラボ (著)(2004/10)
こんにちは。今日はサイト運営で参考にしている本をご紹介します。当サイトはMovableTypeというソフトで作成しており、この本はその使い方に関する本です。サイトのデザインや構成などを一から作成する上でこの解説本は大変重宝しています。
ライブドア、はてな、Jugemなど大手のブログもほとんどはこのMovableTypeを使用していますね。優れたソフトであることが一般に認められているようです。この本は、そうしたブログツールの代表格として多くのユーザーに利用されているMovableTypeの基本的な機能やタグをまとめ、さらに、その優れたデザインアレンジ性を活用して、ブログのスタイルに縛られることなく、自由にWebをデザインするためのテクニックを1冊にまとめたものです。
当サイトは、独自ドメインとレンタル・サーバーを利用していますが、サイトのカスタマイズなどサイト運営面ではスタート当初すぐに壁にぶつかっていました。昨年とうとうこのデザインガイド本が出版され待ちに待った内容でしたので本屋で見つけた時は舞い上がりましたね。20分くらい立ち読み(正確にはジュンク堂では座り読みできます)して、即購入しました。副題は、コンテンツ管理システム(CMS)ツールとしてのMovable Type活用術&実践サイトデザイン術です。
MovableTypeは7月に3.0の日本語版が出て、そしてこの10月に3.1が使えるようになりましたが、私にとりましてカスタマイズ方法はある程度専門的であり十分に使いこなすことが容易ではありませんでした。この種の手取り足取り説明本がいつ出るのだろう、早く出ればいいのにと思っていましたので大変うれしく思っています。ブログに限定せずに一般のWebへの適用を主眼とする本書はまさに求めていた本です。ブログでアフィリエイトという流れを力強くサポートする味方になるでしょう。
本書内で例示されたテンプレートデータを次のWebサイトからダウンロードすることができます。
http://book.mycom.co.jp/support/e2/mtguide/
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Movable Typeスタイル&コンテンツデザインガイド
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投稿者 Jazz Blogger T : 18:35
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ビル・エバンス/エブリバディ・ディグス
JAZZ Piano 1
2005年01月02日
Bill Evans / Everybody Digs
こんにちは。正月2日目はビル・エバンスといきましょう。大好きなアルバム、「エブリバディ・ディグス」です。エバンスの個性が輝き出した記念すべきピアノ・トリオの名作です。パーソネルは、ビル・エバンス Bill Evans (p)、サム・ジョーンズ Sam Jones (b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ Philly Joe Jones (ds)。1958.12.15.NY年録音。Riversideレーベル。
まずもって、アルバム・ジャケットが奇抜ですね。著名なジャズマンのビル・エバンスに関するコメントがそのまま英語の文章で記載されています。マイルス・デイヴィス、ジョージ・シアリング、アーマッド・ジャマル、キャノンボール・アダレイの4人、そのサイン入り(?)です。なぜこの4人なのかというのは私には容易には想像できませんが、まだ未知の若手であるエバンスに最大の賛辞が短い言葉で送られています。
マイルス・デイヴィス 「オレはほんとビル・エバンスには多くのことを学んだぜ。やつはピアノを(お手本のように)プレイすべき正にその方法で弾いてみせるのさ。」
ジョージ・シアリング 「ビル・エバンスは私が最近耳にした最も新鮮なピアニストです。」
アーマッド・ジャマル 「ボクはビル・エバンスは最高の一人だと思うね」
キャノンボール・アダレイ 「ビル・エバンスはまれなオリジナリティとテイスト、それにプレイすべき決定版と思えるような曲のコンセプトを作れるたぐいまれな能力を持ってるな。」
全11曲。どの曲を聴いても、当時の他のピアノとは一線を画する、すでに完全にエバンスの音を感じることができます。その意味でどの曲の演奏も新鮮で密度が濃く、しかも美的なものを感じとることができます。特に、7.Peace Piace や11.Someone Other Time は美しいものです。マイルスのアルバム、「カインド・オブ・ブルー」のブルー・イン・グリーンで聞かれるエバンスの世界ですね。
個人的な好みでは、6.Tenderly と 8.What is There to Say? がお気に入りです。音楽美に打ち震えます。右手のソロがよいです。バド・パウエルの線上にいてさらにその上にプラスしたピアノ・スタイルであることがわかります。9.Oleoでのサム・ジョーンズ、フィリー・ジョーとの掛け合いなんかもちょっと面白い感覚です。
1. Minority
2. Young And Foolish
3. Lucky To Be Me
4. Night And Day
5. Epilogue
6. Tenderly
7. Peace Piece
8. What Is There To Say?
9. Oleo
10. Epilogue
11. Some Other Time - (bonus track)
Bill Evans (p), Sam Jones (b), Philly Joe Jones (ds). Recorded on Dec.15, 1958.
iTunes Music Store では試聴可能です。→
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Bill Evans / Everybody Digs
関連エントリーはこちら。
→ アート・ファーマー『モダン・アート』(1958)
→ ビル・エヴァンス『エブリバディ・ディグス』(1958)
→ ビル・エヴァンス『オン・グリーン・ドルフィン・ストリート』(1959)
→ ビルエヴァンス『ポートレイト・イン・ジャズ』(1959)
→ キャノンボール・アダレイ『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』(1961)
→ ビル・エヴァンス『エクスプロレイションズ』(1961)
→ ビル・エヴァンス『ムーン・ビームス』(1962)
→ デイブ・パイク『パイクス・ピーク』(1962)
→ ビル・エヴァンス『シェリーズ・マンホールのビル・エヴァンス』(1963)
→ スタン・ゲッツ『スタン・ゲッツ&ビル・エヴァンス』(1964)
→ モニカ・ゼタールンド『ワルツ・フォー・デビー』(1964)
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マイルス・デイヴィス/ラウンド・アバウト・ミッドナイト
JAZZ Trumpet
2005年01月01日
Miles Davis / Round About Midnight
新年明けましておめでとうございます。年明け第1弾はまずもってマイルス・デイヴィスといきましょう。ラウンド・アバウト・ミッドナイト。人気盤です。パーソネルは、マイルス・デイヴィス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。1956年NY録音。
1曲目のセロニアス・モンクの名曲ラウンド・ミッドナイトは有名過ぎて説明するまでもない演奏ですね。昔20年以上くらい前にオールナイトニッポンという深夜ラジオでタモリがパーソナリティをやっていた毎週水曜日、この曲が番組のエンディングに流れていました。午前1時から始まって午前3時の終了ということでこの曲が流れてくると残念もうおしまいという感じでしたね。ブルーなマイルスのトランペットと後に続くジョン・コルトレーンの力強いテナーとの対照の妙が印象に残る名演です。
ちなみにタモリさんは早稲田大ジャズ研でトランペットを吹いていたとか。また、同番組のコマーシャル毎に流れていたのが、ベン・シドランのアルバム「 ドクター・イズ・イン 」に収録のシルバーズ・セレナーデという趣味のよい素敵な曲でしたね。ホレス・シルバーの曲です。
本作ラウンド・アバウト・ミッドナイトは全10曲と、CD盤では4曲が追加されています。私のお好みは、何といってもバイ・バイ・ブラックバードとオール・オブ・ユーでして、これらのキュートな演奏を聞くために何度レコードをタンーテーブルに載せたことでしょう。マイルスのミュート・トランペットはオシャレでブルー、コルトレーンのテナーは品格があって何よりフレシュな感覚です。マイルスの静とコルトレーンの動という対比。それにやはりレッド・ガーランド、ポール・チェンバース、フィリー・ジョージョーンズという当時最強のトリオのバッキングが全体を引き締めています。ガーランドの気品があってグルーヴィーなピアノ、重心低いが歌心のあるチェンバースのベース、絶妙なタイム感覚とバランスを持つフィリー・ジョーのドラムと、このリズム隊は贅肉の無い引き締まった筋肉質を連想させます。
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