全12曲。7曲目 Summertime や11曲目 Breeze and I らのべたっとした曲調ながらその美味を味わい尽くす処理具合、9曲目 Body and Soul での哀感の中に力ある生命力を感じさせる豊かな表現などは素晴らしい。また、例えば、5曲目 I Can't Believe That You're in Love With Me や10曲目 Without a Song での主題の紹介やその後の展開部分に耳を傾けますと、その底知れぬ表現力の深味に恐れ入ります。麗しい音色で媚態を誇示するような吸引力。アニダ・オデイが何気なく歌いながらテクニックと色香発散を周到に計算駆使しているような具合です。
1. Holiday Flight
2. Too Close for Comfort
3. Long Ago (And Far Away)
4. Begin the Beguine
5. I Can't Believe That You're in Love With Me
6. Webb City
7. Summertime
8. Fascinating Rhythm
9. Body and Soul
10. Without a Song
11. Breeze and I
12. Surf Ride
Art Pepper(as), Carl Perkins(p), Ben Tucker(b), Chuck Flores(ds). Recorded in LA, on April 1, !957.
全6曲。まず、2曲目 All of You の静的な佇まいがいいですね。ミルト・ジャクソンのまさにグルーヴィーなヴァイブが堪能できる演奏です。最初は音少なく静かに始まり、徐々に熱くなって多弁になりゆくスイング感にはさすがにジャズの醍醐味が感じられます。5曲目 Softly, As In a Morning Sunrise は後にMJQの重要なレパートリーになりますが、最初の出だしはすでに独特のアンサンブルが成り立っており、その後には渋くて苦みばしった素敵なブルース演奏が繰り広げられます。
1. Ralph's New Blues
2. All of You
3. I'll Remember April
4. Gershiwn Medley: Soon/For You/ Forevermore/Love Walked In/ Our Love is Here To Stay
5. Softly, As In a Morning Sunrise
6. Concorde
Milt Jackson (vib), John Lewis (p), Percy Heath (b), Connie Kay (ds).
Recorded in New Jersey, on July 2,1955.
全8曲。最後の Blue Red のみガーランドのオリジナル、他はスタンダード曲で、玄人好みのする好ましい選曲と思われます。渋い演奏が並びます。2曲目 My Romance や6曲目 Little Girl Blue のリリカルなバラッド演奏が素敵です。シングル・トーンが限りなく優しくかつ美しいですね。
5曲目 September in the Rain や1曲目 A Foggy Day などのミディアム・テンポの演奏も小気味よくていとてもいい具合ですね。当時のマイルス・グループの雰囲気そのものです。4曲目 Makin' Whoopee と8曲目Blue Red はブルース演奏、その得意なグルーヴィーなセンスが光ります。
1. Foggy Day
2. My Romance
3. What Is This Thing Called Love?
4. Makin' Whoopee
5. September in the Rain
6. Little Girl Blue
7. Constellation
8. Blue Red
全4曲。2曲目スタンダード・バラッド I Can't Get Started でハンディのそんな素晴らしいソロが聞かれます。4曲目の Alice's Wonderland においても、リリカルながら単調にならないスリルある演奏を繰り広げていまして、ミンガスの期待に十分応えたであろうことが容易に想像されます。しばらくの間とはいえレギュラーの位置を占めたことも頷けます。
1. Nostalgia in Times Square
2. I Can't Get Started
3. No Private Income Blues
4. Alice's Wonderland
全4曲。快調な演奏です。全体にルー・ドナルドソンの明るいアルトの響きとジミー・スミスとケニー・バレルのブルージーな演奏が印象的です。3曲目ブルース曲 All Day Long でのドナルドソンのアルトがチャーリー・パーカー直系の明朗なフレージングでいい具合、続くバレルのギターが流石に渋いジャズ的雰囲気を醸します。スミスの長いソロもジャス・オルガンの魅力を伝える本領発揮の演奏です。
4曲目 Yardbird Suite は心地よいミデイアム・テンポのパーカーの曲。やはりドナルドソンが先頭を切ってクリアでシャープな短いソロを聞かせたのち、バレルが技巧を凝らしたスインギーなソロを披露、続くスミスも負けずと余裕のある愉快なソロを示してくれます。2曲目 There's A Small Hotel は、私などはすぐにクロード・ソーンヒル楽団のほのぼのとした演奏を思い出してしまいますが、ここでは、スミス、バレル、ブレイキーのトリオによる地味ながら味のある演奏がじっくりと堪能できまして、その雰囲気は実にいい感じなのです。おまけ的にアート・ブレイキーの豪快なドラム・ソロも久しぶりにたっぷりと聞きました。
1. Summertime
2. There's A Small Hotel
3. All Day Long
4. Yardbird Suite
全11曲。美しいメロディと明晰なビート、自由に駆け回るピアノには心地よい音楽が持つべき魅力が満ち溢れています。2曲目の Home が特にお気に入り。シンセサイザーがその無限の音宇宙にさらなる奥行きを与えているかのようです。昔よく聞いたクロスオーバーイレブンというFM番組、就寝前の癒しタイムによく耳馴染んだ音世界そのものです。
3曲目 P'tit Louis と5曲目 Rachid は本来というか従前のビビッドなアコースティック・ピアノ・ジャズ。ペトルチアーニの素敵なピアニスティックな感性を味わうことができます。やっぱ落ち着きます、こういうのが安心でいいなと。それにしてもペトルチアーニの作曲の才も褒め称えるべきですね。1曲目 September Second も彼の代表的名作、淀みのないピアノ演奏も緊張の持続する素晴らしい内容です。
1. September Second
2. Home
3. P'tit Louis
4. Miles Davis' Licks
5. Rachid
6. Brazilian Suite #3
7. Play School
8. Contradictions
9. Laws of Physics
10. Piango, pay the man
11. Like that
バド・パウエル(1924-1966)の全盛期は1950年前後の47年から53年くらいとよく言われますね。神がかり的で天才の芸術と呼ぶにふさわしい真摯なジャズ・ピアノ。ブルー・ノート、ルーレット、ヴァーブに残されたそれら切れ味鋭く一種近寄りがたい凄味あるピアノには私も畏敬の念を抱き続けています。例えば、「アメジング・バソ・パウエルVol.1&2」や「バド・パウエルの芸術」などで聞かれる張りつめた隙のない演奏には天才的なきらめきが感じられます。特に私のお気に入りは前者に収められたYou Go to My Headでのホーンライクでアイデアに富んだドライブ感ある長いアドリブ演奏なのです。
1. Alfie's Theme
2. He's Younger Than You Are
3. Street Runner With Child
4. Transition Theme for Minor Blues or Little Malcolm Loves His Dad
5. On Impulse
6. Alfie's Theme Differently
全7曲。いずれも質の高い快適なジャズです。何気なく聞くには最高のジャズ。疲れた夜に恋人と聞く大人のジャズ。癒しのジャズですね。特にバラッド演奏が素敵で、3曲目Thanks for the Memory と7曲目 Stairway to the Stars が個人的にお好み。ビブラートが効いた余韻のあるバリトンが実に渋いのです。繊細な歌い回しが味わい深く、それに一瞬だけ感極まって豪放にうねりますがそれがまたいい表情を見せてくれます。4曲目 All the Things You Are や5曲目 I've Got the World on a String も曲本来の持つ快調具合がうまく表現されていてとてもいい塩梅。また、全体に、ソニー・クラークのピアノがつぼを押さえた憎いやつそのものであり、ルロイ・ヴィネガーのベース、これがまた腰の重い重量級で実に心地よいです。
1. Handful of Stars
2. Goof and I
3. Thanks for the Memory
4. All the Things You Are
5. I've Got the World on a String
6. Susie's Blues
7. Stairway to the Stars
全8曲。いずれも洒落た味のある演奏です。2曲目表題曲の Invitaion では淀みなく次々に巧なメロディックイディオムが展開されます。3曲目 Enigma は落ち着いた曲想の中に抑えられたリリシズムが匂い立つような素敵な演奏。そして、5曲目 If You Could See Me Now がまた心優しくて切ないとても美しい世界。7曲目 Daydream もアル・ヘイグならではの淡白で繊細な味わい。
1. Holyland
2. Invitation
3. Enigma
4. Sawbo City Blues
5. If you could see me now
6. Sambalhasa
7. Daydream
8. Linear Motion
Al Haig (p), Gilbert 'Bibi' Rovere (b), Kenny Clarke (ds). Recorded at Olympic Sound Studios, Barnes, England, on January 7th、1974.
ロバート・ラカトシュのことは昨年10月に彼の澤野2枚目アルバム『Never Let Me Go』のことを書いた頃より、iPodで日常的に聞き続けていまして、そのクールなピアノ・センスにずっと痺れっぱなしなのですね。こうした歌伴のピアノではさぞやツボを押えた好サポートをするに違いないと確信めいたものがありました。
CDに収められた曲についてもコメントをしておきましょう。まず、選曲がなかなか渋いことと、澤野らしく音質がやはり最高なことを挙げておかねばなりません。個人的には、ジョン・コルトレーンの哀愁ある演奏でお馴染みの5曲目 Everytime We Say Goodbye と多くの歌手が手がけている13曲目 The Look of Love がともに静溢な雰囲気で好みです。特に後者の反ブルースのような詩的な解釈は斬新です。加えて、ラカトシュのピアノはいずれも一聴に値する極めて美しいもの。
2曲目 Waltz For Debby はモニカ・ゼタールンドとビル・エヴァンスの21世紀版という感じですね。また、ロレツ・アレキサンドリアの名唱が印象深い6曲目 I've Grown Accustomed To His Face が入っていたり、レオン・ラッセルの名曲でカーペンターズも歌ったCD表題の1やビリー・ジョエルの10なども新鮮です。8曲目 Almost Like Being In Love では彼女が得意とするスキャットが聞かれますが、そのリズミカルで器楽的な声質が好ましく思えます。
1 A Song For You
2 Waltz For Debby
3 If I Were A Bell
4 Time After Time
5 Everytime We Say Goodbye
6 I've Grown Accustomed To His Face
7 Summer Night
8 Almost Like Being In Love
9 I Didn't Know What Time It Was
10 Just The Way You Are
11 Nobody Else But Me
12 Spring Can Really Hang You Up The Most
13 The Look Of Love
Nikoletta Szoke (vo), Robert Lakatos (p), Thomas Stabenow (b), Klaus Weiss (ds).
Recorded at Pirouet Studio, Munich, on Oct.9&10th, 2008.
久しぶりの更新です。今日は最近よく聞いているアニタ・オデイから一枚の名盤を紹介しましょう。その絶頂期を捉えたジャズ・フィーリングの素晴らしい This is Anita。独特の毒がちょっと抜けた分かりやすい名唱です。パーソネルは、アニタ・オデイ(vo)、バディ・ブレグマン(arr)、ポール・スミス(p)、ジョー・モンドラゴン(b)、アルビン・ストーラー(ds)、バーニー・ケッセル(g)他。1955年12月6-8日ハリウッド録音。Verve。
本作はそんなアニタ・オデイの代表作の一つ。1955年録音。伴奏がコンボのものと、ストリングスの入ったものが同居するスタジオ録音です。まあそれほどアクの強くない優等生のアニタ・オデイですね。アニタ・オデイといえばスキャットやミデディアム~アップテンポの小唄ものでの名唱が多いという印象ですが、この作品ではしっとりとしたバラードの名演も収められています。5曲目 I Can't Get Started などでは独特の旨みがありますね。
アクの強い歌手であり、その独特の歌唱の魅力に嵌ると、噛めば噛むほど味の出る止まらない止まらないカッパえびせん、いやスルメのような歌手だと思っています。本作では2曲目 Honeysuckle Rose や12曲目 Beautiful Love などではその片鱗が窺えます。バックにストリングスが入るとお嬢さんっぽい上品な歌になるのでしょう、コンボだとジャズ・フィーリングが正面に出てきますね。
1 You're the Top 2:24
2 Honeysuckle Rose 3:13
3 A Nightingale Sang in Berkeley Square 4:00
4 Who Cares? 3:14
5 I Can't Get Started 3:53
6 Fine and Dandy 2:25
7 As Long as I Live 3:39
8 No Moon at All 2:28
9 Time After Time 4:06
10 I'll See You in My Dreams 2:50
11 I Fall in Love Too Easily 2:54
12 Beautiful Love 2:37
Anita O'Day(vo), Buddy Bregman (arr), Milt Bernhart, Lloyd Elliot, Joe Howard, Si Zentner(tb),Paul Smith(p), Barney Kessel(g), Joe Mondragon(b), Alvin Stoller(ds), Corky Hale(harp) & Strings. Recorded in Hollywood, on Dec. 6-8th, 1955.
1. My Romance
2. Very Thought of You
3. I Cover the Waterfront
4. Isn't It Romantic?
5. Walkin' My Baby Back Home
6. Autumn Leaves
7. 'Round Midnight
8. I Should Care
9. Unforgettable
10. Don't Worry 'Bout Me
11. Spring Is Here
12. Moonlight in Vermont
13. April in Paris
14. Stardust
15. You'll Never Know
16. After You've Gone
17. I Can't Believe That You're in Love with Me
デニー・ザイトリンはシカゴ生れの現役のジャズ・ピアニストであり、また精神科医でもあります。1960年代にサンフランシスコに移り、チャーリー・ヘイデンらと組んで Columbia に上記2枚を含む5枚ほどのアルバムを残しました。残念ながら今のところCDでの再発はないようですが、ザイトリン本人も自身の音楽にとって a marverous platform と位置づけているようにいずれも満足な内容であったのだと思います。
本作は Columbia 時代の最後の作品です。全11曲。ザイトリンのオリジナル4曲。素晴らしいアルバムだと思います。例えば、4曲目 Here's That Rainy Day はキュートなメロディのスタンダード曲。数多い演奏の中でこのザイトリンの演奏が私は最も好きです。同曲はエヴァンスも録音を残しているものの、ザイトリンのこの演奏によって同曲が特別に好きになったほどですので、こちらの方が印象深いのです。ザイトリンのピアノには惹きつけてやまない独特の美学が感じられますが、その秘密は左手の多彩な動きと右手の美音の連なりにあり、左手の動きに意外性があるため曲想が立体的なものになるのではないかと思います。
6曲目 Maiden Voyage がまた素敵な解釈です。私にとっては本家ハンコックのクインテット演奏より好みになりますし、ヴァイブのボビー・ハッチャーソン『ハプニングス』(1966年) の演奏と同じくらいに好印象です。静かに奏されるテーマ紹介直後のザイトリンの最初の1コーラスが実に素敵です。透徹した美意識を感じずにおれません。
1. Dormammu [Denny Zeitlin] (6:38)
2. Put Your Little Foot Right Out [P.D.] (3:12)
3. The Hyde Street Run [Denny Zeitlin] (2:18)
4. Here's That Rainy Day [Burke, VanHeusen] (3:47)
5. I Got Rhythm [Gershwin, Gershwin] (2:11)
6. Maiden Voyage [Hancock] (7:37)
7. Offshore Breeze [Denny Zeitlin] (2:35)
8. Night and Day [Porter] (2:57)
9. Mirage [Denny Zeitlin] (17:14)
Denny Zeitlin (p), Charlie Haden (b), Joe Halpin (b), Jerry Granelli (ds), Oliver Johnson (ds).
Recorded on Apr 11, 1966 & Mar 18, 1967.
1. ワンス・アイ・ラヴド Once I Loved
2. おいしい水 Agua de Beber
3. 瞑想 Meditation
4. アンド・ローゼズ・アンド・ローゼズ And Roses And Roses
5. 悲しみのモロ O Morro (Nao Tem Vez)
6. お馬鹿さん How Insensitive
7. ジンジ Dindi
8. フォトグラフィア Photograph
9. 夢みる人 Dreamer
10. あなたと一緒に So Finha de Ser Come Voce
11. サヨナラを言うばかり All That's Left Is To Say Goodbye
iTunes Music Store では試聴可能です。→ アストラッド・ジルベルト/おいしい水
Astrud Gilberto (vo), Bud Shank (fl,sax), Stu Williamson (tp), Milt Bernhart (Trombone), João Donato (p), Antonio Carlos Jobim (g,vo), Joe Mondragon (b), Marty Paich (arr), Rudy Van Gelder (Mastering), Guildhall String Ensemble, David Hassinger (Engineer), Jack Maher (Original Liner Notes), Michael MalatokCover design), Creed Taylor (Producer).
Recorded at RCA Studios, Hollywood, California; January 27-28, 1965.
ただ、そのモーニンの記憶のおかげで、その後、私が初めて買ったジャズのレコードがジャズ・メッセンジャーズのオリンピア劇場のライブ盤(過去エントリはこちら→ジャズ・メッセンジャーズ/パリ・オリンピアコンサート1958)であり、その中の Whisper Not や I Remember Clifford でのリー・モーガンのソロを聞いてジャズの魅力に開眼したというわけです。
NHK教育「美の壺」という番組の主題曲に使われているMoanin' は大変に有名な曲でピアノ担当のボビー・ティモンズの作曲ですが、Are You Real や Blues March 他多くの印象的な曲はベニー・ゴルソン作です。素晴らしい楽曲とともにファンキーな演奏はジャズの醍醐味を直裁に教えてくれます。ただ残念なことに、ナイアガラ瀑布に譬えられたダイナミックなブレイキーのドラミングにはあまり感激した覚えはありません。
1. Moanin'
2. Are You Real
3. Along Came Betty
4. The Drum Thunder Suite
5. Blues March
6. Come Rain Or Come Shine
Lee Morgan (tp), Benny Golson (ts), Bobby Timmons (p), Jymie Merritt (b), Art Blakey (ds).
Recorded on Oct 30, 1958.
全7曲。1曲目 IF THERE IS SOMEONE LOVELIER THAN YOU からアップテンポの快調なピエラヌンティのソロが堪能できます。ピエラヌンティの音楽は聞き流せばさっと過ぎ去ってゆくほどさりげなくあっさりしているのですが、繰り返して聞くことでアドリブのメロディが耳に慣じんだ頃にようやくその心地よさが深く味わえるのだと思います。そういう類の音楽に私はなぜか愛着を抱きます。
2曲目 I FALL IN LOVE TOO EASILY はスローバラッド。粘っこいピアノが魅力的です。 ピエラヌンティのバラッド演奏は印象的なシングルトーンで独特な音列を並べる意外性のあるものですが、そこにある美意識には説得力があります。
3曲目 THE MOOD IS GOOD はミディアムテンポでやはり私はこうしたピエラヌンティがお好みのようです。リズムに乗って次々に繰り出されてくる音の連なりに身をゆだねるようなそんな快感です。5曲目 A CHILD IS BORN では粘っこくしっとりしていている上にリズムに乗る快適なピアノが素敵です。この演奏が本CDで一番のお勧めかな。
1. IF THERE IS SOMEONE LOVELIER THAN YOU
2. I FALL IN LOVE TOO EASILY
3. THE MOOD IS GOOD
4. NEW LANDS
5. A CHILD IS BORN
6. ALL THE THINGS YOU ARE
7. I LOVE YOU
Enrico Pieranunzi (p), Marc Johnson (b), Joey Baron (ds). Recorded on Feb 17, 1984.
iTunes Music Store では試聴可能です。→ Enrico Pieranunzi / New Lands
スタンダード中心の全12曲収録。まずは1曲目 All Or Nothing At All を聞けば、このトリオ演奏が高度に連携のとれた密度の高い音楽であることがすぐに分ります。ベースのファビアン・ギスラーの動きが激しく刺激的で、ドラムが細やかにリズムを刻みます。
続く2曲目 Never Let Me Go は素敵なソローなバラッド。ラカトシュの余韻たっぷりの粘着質の音の連鎖が魅力的。エヴァンスほど内省的でないけれどひたすら耽美的なピアノです。3曲目 My Favorite Things はミディアム・テンポでやはり3者のインタープレイがなかなか好印象で、終始、前のめりに攻めの姿勢のラカトシュのピアノが心地よいです。
4曲目 Last Time Together が本作品の中で私が最も好む演奏。ラカトシュの父、ピアニストの Bela S. Lakatos の作品。スポンテイニアスで特徴的なベースとドラムの複雑なリズムに乗って、ラカトシュのピアノが淀みなく美音の連鎖を繋いでゆきます。ラカトシュの唸り声が聞こえる頃に絶頂を迎えますが、時を忘れさせるこの快感はなんて素敵なのでしょう。全くもって新鮮な感激。私がヨーロッパのピアノ・ジャズに求めてきたものがまさしくこの演奏にありそうです。
1. All Or Nothing At All
2. Never Let Me Go
3. My Favorite Things
4. Last Time Together
5. Weaver Of Dreams
6. Ray's Idea
7. The More I See You
8. Estate
9. Waltz for Sue
10. When Will The Blues Leave
11. Till There Was You
12. You're My Everything
Robert Lakatos (p), Fabian Gisler (b), Dominic Egli (ds). Recorded on Oct.22&23, 2006 in Zulich.
特に未発表だったボーナス・トラックのうちの6曲目 Everything Happens To Me でのソプラノ・サックスが素晴らしい出来だと思います。溢れでる歌心が見事なのですね。続くデューク・ジョーダンのソロも哀愁があってよいです。1曲目 Besame Mucho はご存知の通りいかにもケニー・ドーハム好みの曲調ですが、やはり期待通りのきめ細やかなソロが聞かれます。ドーハムは私の好みにぴたりとくるのですね。続くウィランのソロも起伏とスリルに富んだイマジネーションある好演です。
そして、タッド・ダメロン作の4曲目 Lady Bird がとてもよい具合です。少し早めのミディアム・テンポに乗って3者のこれぞハード・バップと言える快調なソロが聞けるのですね。会場からも掛け声が起こるようないい雰囲気になってます。特にウィランのテナーはメリハリがきいて豪快ながら繊細にメロディを紡ぐ好演。
1. Besame Mucho
2. Stablemates
3. Jordu
4. Lady Bird
5. Lotus Blossom *
6. Everything Happens To Me *
7. I'll Remember April *
8. Temoin Dans La Ville * (彼奴らを殺せ)
Barney Wilen (ts), Kenny Dorham (tp), Duke Jordan (p), Paul Rovere (b), Daniel Humair (ds), Recorded on Aipl. 24&25, 1959.
例えば、5曲目 Blue Seven でのベース次いでドラムとによる長いイントロの後に満を持して出てくるロリンズの渋いテーマ提示とそれに次ぐリズムに乗った圧巻のアドリブ・ソロには素晴らしいジャズのみが有する品格が端的に示されているように思います。何てイカした音楽でしょう。バッキングのトミー・フラナガンのピアノがまた背後で微妙な陰翳を刻んでいます。
2曲目 You Don't Know What Love Is ではいきなりロリンズのテナーからスタートしてテーマ紹介後に聞かれるソロは起伏に富んだ何と凄みのあるテナーでしょう。その後のフラナガンのソロは対照的に優しく美しいものです。
いずれにせよバラード演奏は依然に独特の魅力を放っていまして、やはり素晴らしいとしか言いようがないのです。例えば、3曲目 'Tis Autumn や6曲目 Body and Soul、7曲目 Stars Fell on Alabama、12曲目 These Foolish Things らのスローバラッドでの美しいフレーズと優しい音色にはただただ感激するのみです。
多少の違いを感じるのは少しアップテンポの曲調では力強いブローをしていることでしょうか。1曲目 Stella by Starlight や2曲目 Time on My Hands、4曲目 Way You Look Tonight などでは心地よいハードバップのセンスが光っていると思うのですね。 ゲッツほどの天性の卓越した技量をもってすれば、より自由にホットに吹きまくるというのが自然な姿なのだと思われます。
1. Stella by Starlight
2. Time on My Hands
3. 'Tis Autumn
4. Way You Look Tonight
5. Lover, Come Back to Me
6. Body and Soul
7. Stars Fell on Alabama
8. You Turned the Tables on Me
9. Thanks for the Memory
10. Hymn of the Orient
11. These Foolish Things
12. How Deep Is the Ocean?
Stan Getz (ts), Jimmy Raney (g), Duke Jordan (p), Bill Crow (b), Frank Isola (ds). Recorded at NYC on Dec. 12&29 1952.