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ソニー・クラーク/ソニーズ・クリブ

JAZZ others 1

2005年01月31日

sonny's crib.jpg Sonny Clark / Sonny's Crib

 今日はソニー・クラークです。クラークにとってBlueNote2作目の定評ある名作「ソニーズ・クリブ」。フロント3管のセクステット演奏で、コルトレーンとクラークの組み合わせは本作のみです。パーソネルは、ドナルド・バード(tp)、カーティス・フラー(tb)、ジョン・コルトレーン(ts)、ソニー・クラーク(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)。1957年録音。BlueNote1576。

 本作はソニー・クラークとジョン・コルトレーンが共演した唯一のアルバムです。ソニー・クラークのBlueNoteでの初リーダー作は「ダイアルS・フォー・ソニー」でその録音日はクラーク26回目の誕生日1957.7.21でした。本アルバムが録音されたのが1957.9.1、「ソニー・クラーク・トリオ」が1957.9.13、「クール・ストラッティン」が1958.1.5、コルトレーンの「ブルー・トレイン」が1957.9.15とこの時期にBNの名盤が結構集中していることがわかります。

 私はこのアルバムが実はとても好きなのですね。あのクール・ストラッティンやブルー・トレインよりも好きです。クラークがアレンジし、そしてクラークとコルトレーンがともに絶好調とくればこれはただで済むはずがないです。すでにコルトレーンの音はハード・バップに収まり切れずに一線を越えつつあり、コルトレーンのリーダー作といってもよいくらいに個性が輝いていますね。それにドナルド・バードの明朗さがアクセントになっていてとてもとてもいい具合です。私にとって本作は落ち着きがあってあまり強いアクのない、いぶし銀のような渋い名品という印象があります。

 全5曲。いずれも聞きどころ満載の秀れた演奏です。1.With A Song In My Heartではドナルド・バードのクリアなtpが美しいテーマと快調なソロを繰り広げます。続くコルトレーンの自信に満ちた貫禄あるソロは特徴あるコルトレーン臭を発散させながらロリンズに肩を並べる存在であることを示してみせます。クラークも短いソロで歯切れの良いピアノを聞かせてくれます。2.Speak Lowはラテン風アレンジの下コルトレーンがテーマを奏した後ソロに入りますが、ここでのコルトレーンがgoodです。こうしたミディアムテンポの少し甘い曲調でのコルトレーンは実に魅力あるソロをとりますね。

 何といってもマイナー・ブルースの5.News For Luluがクラークらしさが最もよく出ていていい感じに仕上がっています。クラーク→バード→コルトレーン→フラーと続くソロはいずれもしっかりしたコクのある味がありますね。最初のクラークはまさに我らがクラークのクラーク節です。それにバードのソロがなかなかよいですし、もちろんコルトレーンは完全にコントロールされたフレージングでもって余裕のある優れたソロを聞かせてくれます。新人のフラーもこの曲だけでなく全体を通してほんとによくやっていると思います。

1. With A Song In My Heart
2. Speak Low
3. Come Rain Or Come Shine
4. Sonny's Crib
5. News For Lulu

JR.comでは試聴可能です。 → Sonny's Crib
mp3.comでも試聴可能です。 → Sonny's Crib

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投稿者 Jazz Blogger T : 23:43 | トラックバック

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