こちらは同じくクリス・ボッティとの2008年のボストンでのライブ映像。The Look of Love。以前にもピックアップしたことのある映像です。彼女の切れのある歌声と独特のリズム感覚が新鮮です。サイ・スミスはジャズ・ヴォーカリストではないので少し違和感あるものの否応無くはみ出でくる遊びの部分は十分にジャズ・センスが感じられます。あの声を振るわすように強弱をつける歌い回しには魅力を感じます。
1. Here's To Life
2. Come A Little Closer/Wild Is The Wind
3. How Am I To Know ?
4. A Time For Love
5. Where Do You Start?
6. You're Nearer
7. Return To Paradise
8. Isn't It A Pity?
9. Quietly There
10. If You Love Me
11. Summer (Estate)
Shirley Horn (vo), Johnny Mandel (arr), Charles Ables (b), Steve Williams (ds), Wynton Marsalis(tp). 1992.
動画を掲載しておきます。1993年のライブからHere's To Life。ジョン・ウィリアムス指揮ボストンポップスオーケストラをバックに、CDと非常に似た雰囲気の演奏になっています。静かにしっとりしたホーンの歌声とバックの美しいオーケストレーションが印象的。
3曲目 The Writing On the Wall はクリストファーセン以下リズム隊とのコラボがいい雰囲気です。やはりありふれた歌手でないことが明らかで高い音楽性を否応無く感じさせられます。4曲目 Last Ride は素敵な楽曲。シーネ・エイの歌唱はこの種の力の抜きかげんが絶妙で実に心地いいんです。
1. Don't Be So Blue
2. Highway One
3. The Writing On the Wall
4. Last Ride
5. Goodbye
6. Down On West Fuxing Lu
7. The Sound of Music
8. The Streets of Berlin
9. My Favorite Things
10. Time to Go
11. It Might As Well Be Spring (Bonus Track)
Sinne Eeg (vo), Jacob Christoffersen (p), Morten Toftgard Ramsbol (b), Morten Lund (ds), Jesper Riis (tp on 7).
全12曲。2曲目の In the Still of the Night がこのところ大のお気に入り。息の長いメロディを絞り出すように美しく歌われる曲ですが、ジェーン・モンハイトのまろやかな情感としっとりとした声質が女性らしく実に魅力的なのです。
他には、2曲目と同様の路線の 4曲目 Bill や 8曲目 Do I Love You? 、それに、12曲目 Over the Rainbow などしっとりしたバラッドが実にいいです。よく通る綺麗な高音に魅了されます。9曲目 I Should Care もジャズ・フィーリングがいい具合です。
1 Honeysuckle Rose
2 In The Still Of The Night
3 Taking a Chance on Love
4 Bill
5 I Won't Dance
6 Too Late Now
7 Why Can't You Behave?
8 Do I Love You?
9 Love Me Or Leave Me
10 Embraceable You
11 Dancing in the Dark from "The Band Wagon"
12 Over the Rainbow
YouTubeから In the Still of the Night がありましたので引用させていただきましょう。CDではオーケストラ伴奏で芳醇な印象でしたが、こちらはコンボをバックによりジャジーです。清潔感のある美形のジェーンが麗しい声を苦悶の表情で絞り出すところなどに色香を感じます。最近のジェーンは別人のように母なる巨漢に変化しており個人的にとても残念です。笑)
1. Bye Bye Blackbird
2. Invitation
3. Yesterdays
4. Just For A Thrill
5. You Don't Know Me
6. Alfie
7. Autumn Leaves
8. Summer Samba
9. All Or Nothing At All
10. So In Love
11. A Man & A Woman
12. I Fall In Love Too Easily
Patricia Barber - vocals, piano
Michael Arnopol - bass (5, 9, 10)
Adam Cruz - drums (4, 5, 6, 8, 9, 11)
Charlie Hunter - 8-string guitar (4, 6, 11)
Marc Johnson - bass (1, 2, 3, 7, 8)
Adam Nussbaum - drums (1, 2, 3, 7, 8)
1. Here Is Everything
2. The Wrong Goodbye
3. Ora
4. Caramel
5. Parole Incerte
6. Last Quarter Moon
7. Nature Song
8. In Questi Giorni
9. Sambaroma
10. Trouble
11. Outono
12. I Won't Run Away
13. Beijo Partido
14. Sambaroma(Extended Version)
Chiara Civello (vo), Miguel Zenon (as), Alaine Mallet (p), Adam Rogers (g), James Genus (b), Clarence Penn (ds), Ben Street (b), Mike Mainieri (vib), Russ Titelman (prod).
1. Comes Love
2. Summer Song
3. Give Me The Simple Life
4. I Was Doing Allright (The Goldwyn Follies)
5. I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life
6. Who Cares (As Long As You Care For Me)
7. If I Should Lose You
8. The Boy Next Door
9. I'll Remember April
10. Ghost Of Yesterday
11. Here Lies Love
12. By Myself
13. Le Tue Mani
1. Sesame Street
2. It Never Entered My Mind
3. Children's Game
4. The Gentle Rain
5. A Child Is Born
6. The Shadow Of Your Smile
7. Catherine
8. Once Upon A Summertime
9. Here's That Rainy Day
Gene Puerling, Bonnie Herman, Don Shelton, Len Dresslar (vo), Oscar Peterson (p), Jiri Mraz (b), Louis Hayes (ds). Recorded at MPS Studios, Villingen, July 1971.
2曲目の Old Folks ではそうしたしっとりしたクローグの歌声とドリューの繊細この上ないピアノが対をなす好演となっています。さらにはペデルセンのベースがメロディアスに謳いながら全体をリードしていまして、静かな平穏な中に秘められた情念がほんの少し顔を出す、この洗練されたジャズの高みこそはそうそう他では聞けるものではないでしょう。
3曲目のスタンダード曲 All of You も同様なクローグ独特のジャズ空間です。やはりペデルセンが饒舌な匠の技量を持って牽引しながら、ドリューとクローグの美的世界が繰り広げられます。ここでは、ヤン・ガルバレクの重くスインギーなテナーが花をそえつつオーソドクスなジャズ世界に一時的に戻してくれます。
5曲目 Glad To Be Unhappy ではクローグの可憐な小悪魔か天使のような歌声が印象的です。途中のため息まじりの歌声 "~with no mammy and no pappy~"というフレーズが妙にエロスを感じさせて強烈です。ミディアム・テンポで小粋にスイングする6曲目 Dearly Beloved は後年聞かれる典型的なクローグのボーカル。気風のいい可愛いお姉さんという感じです。7曲目 I Can't Get Started では、やはりクローグの小悪魔的不思議ボーカルが静かに炸裂しています。 この独特の音世界は一度はまるとなかなか出れそうになく、好きです、大好きですと、ついには白状させられてしまいます。
1. I've Got Your Number
2. Old Folks
3. All Of You
4. Baby Won't You Please Come Home
5. Dearly Beloved
6. Glad To Be Unhappy
7. I Can't Get Started
8. Just In Time
9. Body And Soul
10. Dearly Beloved (Alternative take)
Karin Krog (vo), Kenny Drew (p), Niels Henning Orsted Pedersen (b), Jon Christensen (ds), Jan Garbarek(ts).
イリアーヌのジャズは穏やかで優しいですね。音楽にもきっと人柄がにじみ出るのでしょう、そんな雰囲気を感じさせます。最近私はそんなイリアーヌの音楽に魅せられたのか、CDアルバムを立て続けに6枚ほど入手して愛用のiPodに入れて日常的に聞いています。80年代後半のデビュー作から2000年以降のヴォーカル主体の音楽まで、自分的には、やはり、ボサノヴァ系がお好みで、本作Dreamer(2004年)と Plays Jobim(1989年) の2枚が今のところお気に入りです。どちらもボサノヴァの魅力を再認識させられるような体験であり、ボサノヴァこそ最強の癒し音楽だと確信させられる類のものです。
全11曲。味わい深いアルバムです。秋の夜長にしっぽりと浸れる大人の音楽に違いありません。1曲目、3曲目、5曲目、7曲目、9曲目、11曲目と素敵な演奏が目白押しです。3曲目 Fotografia はジョビンとエリス・レジーナの演奏が有名ですが原曲の美しさを知る人にはイリアーヌのこのさりげない演奏で十分に心地よいのです。5曲目 Samba De Verao ではおなじみのメロディがこんなにも美しい音楽だったっけかなと不思議な気にさせられます。7曲目ミディアムテンポの Tangerine がまた印象的で、途中のイリアーヌのピアノソロが非常にいい感じです。9曲目 Time Alone の静溢で美しい演奏には夢心地のように魅せられます。11曲目はバカラック作の可憐な曲を上品な歌なしボサノヴァに料理していますね。
1. Call Me
2. Baubles, Bangles And Beads
3. Photograph (Fotografia)
4. Movin' Me On
5. So Nice (Samba De Verao)
6. That's All
7. Tangerine
8. Dreamer (Vivo Sonhando)
9. Time Alone
10. Doralice
11. A House Is Not A Home
Eliane Elias (p & v), Guilherme Monteiro (g), Marc Johnson (b), Michael Brecker (ts), Oscar Castro-neves (g), Paulinho Braga (ds & perc), Michael Mainieri, Jr. (vib), Rob Mathes (Orchestral Arrang).
ロバート・ラカトシュのことは昨年10月に彼の澤野2枚目アルバム『Never Let Me Go』のことを書いた頃より、iPodで日常的に聞き続けていまして、そのクールなピアノ・センスにずっと痺れっぱなしなのですね。こうした歌伴のピアノではさぞやツボを押えた好サポートをするに違いないと確信めいたものがありました。
CDに収められた曲についてもコメントをしておきましょう。まず、選曲がなかなか渋いことと、澤野らしく音質がやはり最高なことを挙げておかねばなりません。個人的には、ジョン・コルトレーンの哀愁ある演奏でお馴染みの5曲目 Everytime We Say Goodbye と多くの歌手が手がけている13曲目 The Look of Love がともに静溢な雰囲気で好みです。特に後者の反ブルースのような詩的な解釈は斬新です。加えて、ラカトシュのピアノはいずれも一聴に値する極めて美しいもの。
2曲目 Waltz For Debby はモニカ・ゼタールンドとビル・エヴァンスの21世紀版という感じですね。また、ロレツ・アレキサンドリアの名唱が印象深い6曲目 I've Grown Accustomed To His Face が入っていたり、レオン・ラッセルの名曲でカーペンターズも歌ったCD表題の1やビリー・ジョエルの10なども新鮮です。8曲目 Almost Like Being In Love では彼女が得意とするスキャットが聞かれますが、そのリズミカルで器楽的な声質が好ましく思えます。
1 A Song For You
2 Waltz For Debby
3 If I Were A Bell
4 Time After Time
5 Everytime We Say Goodbye
6 I've Grown Accustomed To His Face
7 Summer Night
8 Almost Like Being In Love
9 I Didn't Know What Time It Was
10 Just The Way You Are
11 Nobody Else But Me
12 Spring Can Really Hang You Up The Most
13 The Look Of Love
Nikoletta Szoke (vo), Robert Lakatos (p), Thomas Stabenow (b), Klaus Weiss (ds).
Recorded at Pirouet Studio, Munich, on Oct.9&10th, 2008.
久しぶりの更新です。今日は最近よく聞いているアニタ・オデイから一枚の名盤を紹介しましょう。その絶頂期を捉えたジャズ・フィーリングの素晴らしい This is Anita。独特の毒がちょっと抜けた分かりやすい名唱です。パーソネルは、アニタ・オデイ(vo)、バディ・ブレグマン(arr)、ポール・スミス(p)、ジョー・モンドラゴン(b)、アルビン・ストーラー(ds)、バーニー・ケッセル(g)他。1955年12月6-8日ハリウッド録音。Verve。
本作はそんなアニタ・オデイの代表作の一つ。1955年録音。伴奏がコンボのものと、ストリングスの入ったものが同居するスタジオ録音です。まあそれほどアクの強くない優等生のアニタ・オデイですね。アニタ・オデイといえばスキャットやミデディアム~アップテンポの小唄ものでの名唱が多いという印象ですが、この作品ではしっとりとしたバラードの名演も収められています。5曲目 I Can't Get Started などでは独特の旨みがありますね。
アクの強い歌手であり、その独特の歌唱の魅力に嵌ると、噛めば噛むほど味の出る止まらない止まらないカッパえびせん、いやスルメのような歌手だと思っています。本作では2曲目 Honeysuckle Rose や12曲目 Beautiful Love などではその片鱗が窺えます。バックにストリングスが入るとお嬢さんっぽい上品な歌になるのでしょう、コンボだとジャズ・フィーリングが正面に出てきますね。
1 You're the Top 2:24
2 Honeysuckle Rose 3:13
3 A Nightingale Sang in Berkeley Square 4:00
4 Who Cares? 3:14
5 I Can't Get Started 3:53
6 Fine and Dandy 2:25
7 As Long as I Live 3:39
8 No Moon at All 2:28
9 Time After Time 4:06
10 I'll See You in My Dreams 2:50
11 I Fall in Love Too Easily 2:54
12 Beautiful Love 2:37
Anita O'Day(vo), Buddy Bregman (arr), Milt Bernhart, Lloyd Elliot, Joe Howard, Si Zentner(tb),Paul Smith(p), Barney Kessel(g), Joe Mondragon(b), Alvin Stoller(ds), Corky Hale(harp) & Strings. Recorded in Hollywood, on Dec. 6-8th, 1955.
You Tubeからもう一つお気に入りの画像(TV放映用)が以下です。ここでも同様に素晴らしい歌唱が聞かれるのですが、ピアニストのLelio Luttazziのピアノ及びジュラとの掛け合いがまた素敵です。伊語の言葉感覚が新鮮で面白いのですね。また、カンツォーネ風、ナポレターナ風に熱唱するところなどは流石に感激させられます。
いや~、感激です。ソフィー・ミルマンなる女性ヴォーカルの登場。新作に縁の薄い小生にとりまして、やはり何気にHMVの試聴コーナーで偶然に出くわしたのがこの2007年8月なのでした。しかも2作目となる本作。デビュー作はすでに iTunes Music Store でジャズ部門1位にランクされたこともあり、来日コンサートもこの夏で3回目とか。
1曲目から3曲目のそれぞれに全く異なる曲調、流麗なジャズ・フィーリング、気だるいボサノヴァ、アメリカン・カントリー系と自分の持ち歌のように歌い切るそのセンスには完全に脱帽です。その実力のほどが遺憾なく発揮されていますね。そして次の4曲目So Long, You Fool という小唄にミルマンの素晴らしい個性を聞くことができます。適度な力の抜きかげんにコントロールされた愛らしい歌い回し、絶妙のバランスです。Oh~ というハスキー具合、no more と口ずさむ悠長なリラックス感は極上のジャズにこそある魅力です。
そして、5曲目Matchmakerと6曲目Like Someone In Love が最近の私の脳裏に焼き付いて離れない曲。気がつけば頭の中でミルマンの歌声が流れているのです。柔らかくてぬくもりのある母なる歌声とでも言うのでしょうか。こうした感覚はそうそう他では出会えない味です。7曲目表題曲では静溢でよくコントロールされたセンスをじっくりと聞かせてくれます。後半に聞かれる雄叫びのような歌唱はやはり本作の白眉でしょうか。もっとハスキーな原音で聞きたいなと思わせますね。臭みは増して万人受けしないもしれないけれどさぞかし個性的だろうなと。
9曲目のボサノヴァ調で仏語で歌われる愛らしい曲Resteの魅力的なこと。1作目のエディット・ピアフ「バラ色の人生」ほどのインパクトはないにしてもよきアクセントになっています。そして、12曲目 It Might As Well Be Spring の清澄な小川のせせらぎのごとき心地よい歌い回しといったら、一度耳にすれば決して忘れることができないテューンですね。最後の2曲は日本盤のボーナス・トラックだそうですが、最後15曲目Save Your Love For Me もソフィー・ミルマンの魅惑の歌唱が聞かれる忘れ難い曲です。
1. People Will Say We're In Love
2. Something In the Air Between Us
3. Rocket Love
4. So Long, You Fool
5. Matchmaker, Matchmaker
6. Like Someone In Love
7. Make Someone Happy
8. (It's Not Easy) Bein' Green
9. Stay
10. Fever
11. Undun
12. It Might As Well Be Spring
13. Eli, Eli (A Walk To Caesarea)
14 Stay (English Version)
15 Save Your Love For Me
本当にどの曲も素敵なのですね。特に2曲目や表題曲6曲目などに聞かれるリズミカルでミディアム調の曲想での軽やかに宙を舞うマリーノがいい感じなのです。まろやかで心優しい声質に癒されます。爽やかで一回きりの儚い美が感じられます。それに、3、7、9曲目のようにしっとりと歌うマリーノも彼女の魅力的な声がじっくりと味わえて実によい具合です。最後の10曲目には私の大好きなバート・バカラック作カーペンターズのヒット曲で有名なWe've only just begunが収められていまして心底に楽しめます。
1. Love So Fine
2. Beyond The Clouds
3. House Is Not A Home, A
4. Animal Crackers In My Soup
5. What Are You Doing The Rest Of Your Life
6. Feelin' Good
7. Until It's Time
8. Pretty Pretty
9. Soon It's Gonna Rain
10. We've Only Just Begun
1. Shaking the Blues Away
2. I'm Beginning to See the Light
3. Fly Me to the Moon
4. Medley: A Foggy Day/A Nightingale Sang in Berkeley Square
5. Love for Sale
6. It's De-Lovely
7. Mountain Greenery
8. Nevertheless (I'm in Love with You)
9. Early Autumn
10. Anything Goes
11. When the World Was Young
12. Love Is Just Around the Corner
Personnel: Mel Torme (vocals, piano); Jimmy Wisner (piano); Ace Tesone (bass); Dave Levin (drums). Producer: Nesushi Ertegun. Engineers: Tom Dowd, Phil Ichle. Recorded live at the Red Hill Inn, Pennsauken, New Jersey on March 25, 1962. Originally released on Atlantic (8066) in 1962.
例えば、9曲目All My Lifeに聞かれる丁寧な歌い回しには完全にまいってしまいますね。シンプルなピアノをバックにしたマクレエの歌声には聞くものを引き込む何かがあります。それは、4曲目 Little Things That Mean So Muchや11曲目 Dream Of Lifeでも同様な印象がありまして、繰り返し聞くほどに味わいが深まってくるのがわかります。これらこそ微妙な違いに敏感に反応することのできる大人のための音楽なのではないでしょうか。
8曲目Exactly Like Youや最後の12曲目Perdidoが流れてきますとそこにはまさにジャズの洒落た小粋な密閉世界が広がっていまして、その愛すべきジャズの小空間に感謝の念に似た感情が沸いてくるのですね。カーメン・マクレエの歌はすぐにそれとわかる個性的なものですが、聞くものをその音楽に没頭させる魅力と吸引力があるように思われます。これからもずっと長く愛聴してゆくことになるのだろうなといった予感を感じさせるマクレエの歌声です。
1. I Can't Escape From You
2. Guess Who I Saw Today
3. My Funny Valentine
4. Little Things That Mean So Much
5. I'm Thru With Love
6. Nice Work If You Can Get It
7. East Of The Sun (West Of The Moon)
8. Exactly Like You
9. All My Life
10. Between The Devil And The Deep Blue Sea
11. Dream Of Life
12. Perdido
Ray Bryant(p), Ike Isaacs(b), Specs Wright(ds). Recorded in 1957.