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セロニアス・モンク/アローン・イン・サンフランシスコ

JAZZ Piano 2

2005年04月08日

alone_in_sanfrancisco.jpeg Thelonious Monk/ Alone in San Francisco

 今日はモンクのソロ・ピアノです。傑作『アローン・イン・サンフランシスコ』です。モンクの代表作を1枚だけ挙げるとすれば、私にとってはソロ演奏の名盤『サンフランシスコ』か『ヒムセルフ』になるのですね。そして、どちらかに決めよと言われれば本作が最高作かなと思うのですね。パーソネルは、セロニアス・モンク(p)。1959年サンフランシスコ録音。Riverside。

 PCに向って時間に余裕があるときは好んでYahoo!ゲームの将棋をやることが多いです。見知らぬ方々とネット対局をするのですが、その際に例のソニーのイヤホンをつけて音楽を聞きながら対局しますと気のせいかもしれないですれど妙に好調なんですね。音楽は右脳を活性化させてくれますので、論理的な左脳に頼りがちな将棋においては左右の脳のバランスが取れて大局観や勘がうまく機能するのでは?なんて勝手に考えています。これって単に自分の中で音楽を聞きながらだと勝てるというジンクスみたいになっていて、その自信が良い結果に繋がっているだけなのかもしれません。

 ちなみに棋力はレート1750くらいです。これはアマ2段クラスだと思います。私の場合できるだけ自分より上位の相手とするようにしていますので勝敗数だけでいいますと負け越しているのですが。少し上のレート、そう100くらい上の相手とやりますと効果的に強くなれるように思いますね。

 いきなりなぜか将棋の話で始まりましたが、最近将棋をするときはモンクのピアノを聞くことが多くて、特にこの1ケ月くらいは本作『アローン・イン・サンフランシスコ』を好んで聞いているのですね。経験的にモンクを聞くと勝てるんです、いや勝ってるような気がするのですね。不思議な感覚のピアノが結構いい刺激になっていると思うのです。

 さて、本作、録音がFugazi Hallというところで客はいないのですがライブで録られています。その音質がとてもよい具合です。ピアノの響きがナチュラルで、残響がしっくりきます。『ヒムセルフ』(57年)がモノーラルっぽくて重めなのと比べてかなりbetterになっていると思います。モンクのピアノには独立した単音がキーンと伸びたりする機会が多くて、結構にピアニスティックなところがあるのです。

 全10曲プラス1曲。不協和音が少なくてモンクにしては妙に小綺麗にまとまっているように思います。お勧めは、第1に8. Rememberです。出だしの部分はまるでドビュッシーのようじゃあ~りませんか。それにしてもチャーリー・ミンガスでなくて、チャーリー・パーカーでもなくて、チャーリー・ハマーいやチャーリー浜は最近見かけなくなりましたね(また脱線かい?)。

 モトイ、元井。昔私の通っていた高校の先生でしきりに「もとい!」とおっしゃる古典の先生がいらして、最初は「元井」君?そんなやつはこのクラスにはおらんはずやとか何のことだかわからなかったのですが、どうも「元に戻せ」と自分に言ってらっしゃるのですね。言い間違いをすぐに訂正する場合にまず「もとい!」と言って言い直すことを宣言してその後に正しいことを言うのです。妙に潔い響きが気になって、私もたまに使うことがあったりするのです。あ~長~。チャーリー浜からここまで引っ張るか?

 というわけで何の話かわけわからんようになってきましたが、そうモンクのソロ・ピアノ、名作『サンフランシスコ』はいつもの不思議大好きの超のつく感覚が少しだけ芸術的な香りのする正統的なものを醸しているのです。7.Pannonicaから11.Reflectionsまでの5曲が実に素晴らしい。ピアニスティックな音感がまず美しく、そして音の構築美が最高に詩的です。8. Rememberや10. There's Danger In Your Eyes、それに11. Reflectionsでも途中から満足気なうなり声を上げていましてモンクが乗りに乗って演奏している感じがよくわかります。右脳を直撃してくれるモンクのピアノは私のよき味方なのです。

1. Blue Monk
2. Ruby My Dear
3. Round Lights
4. Everything Happens To Me
5. You Took The Words Right Out Of My Heart
6. Bluehawk
7. Pannonica
8. Remember
9. There's Danger In Your Eyes, Cherie - (take 2)
10. There's Danger In Your Eyes, Cherie - (take 1, bonus track)
11. Reflections

iTunes Music Store では試聴可能です。→Thelonious Monk - Thelonious Alone In San Francisco Thelonious Monk/ Alone in San Francisco

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Thelonious Monk/ Alone in San Francisco

関連エントリはこちら。
 →セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン
 →セロニアス・モンク/セロニアス・ヒムセルフ
 →セロニアス・モンク/ミステリオーソ
 →セロニアス・モンク/ウィズ・ジョン・コルトレーン
 →セロニアス・モンク/ストレート・ノーチェイサー

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