メイン・ページ > JAZZ Piano 1 > フィニアス・ニューボーン Jr./フィニアス・レインボウ

フィニアス・ニューボーン Jr./フィニアス・レインボウ

JAZZ Piano 1

2005年01月13日

phineas_rainbow.jpeg Phineas Newborn Jr./ Phineas' Rainbow

 今日はフィニアス・ニューボーンJr.です。驚異的なテクニックでピアノを理知的に最大限に活用できる稀有な存在です。本作フィニアス・レインボウはデビュー間もないフィニアス・ニューボーンJr.がジャズ・シーンに鮮烈なインパクトを与えた衝撃のアルバムです。パーソネルは、フィニアス・ニューボーンJr.(p)、カルヴィン・ニューボーン(g)、ジョージ・レオン・ジェイナー(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。1956年録音。RCAレコード。

 その驚くべきピアニスティックな演奏は8曲目のティン・ティン・ディオを聴けば一目瞭然です。有名なアフロ・ナンバーをアタックの強いピアノで全くぶれることなく完全にコントロールされたプレイを披露しています。唖然とするほどの演奏です。これほどのピアノは他ではめったに聴けません。驚愕がそのうち快感に変化してゆきます。単なるテクニシャンではなく、音楽性とインプロヴィセーションともに高い芸術性を持ち合わせていることが明らかにされてゆきます。

 難を言えば、日本人好みのブルージーとか余韻といったものが希薄な点でしょうか。ですが、そういうことを言う隙を全く与えないような光る個性が圧倒的です。このフィニアス・ニューボーンJr.は1931年生れで、56年NYに進出してカウント・ベイシーに認められます。アトランティックに吹き込んだ初リーダー作"Here is Phineas"(56年)により一躍注目を集めます。2枚目のアルバムが本作の"Phineas Rainbow"です。いずれも名盤ですし、その後も多くの名作を残します。

 このフィニアス・ニューボーンJr.にはバド・パウエルと同様に精神病で入院するという経歴があります。尋常ではない凄みのあるピアノ、それはやはり常人の手によるものではありますまい、さもありなんとは思ひかるべし。

1.オーヴァータイム
2.エンジェル・アイズ
3.カム・トゥ・ベイビー・ドゥ
4.星へのきざはし
5.ランズ・エンド
6.クラリス
7.シー
8.ティン・ティン・デオ
9.ニューヨークの秋
10.恋とは何でしょう

JR.comでは試聴OKです。→ Phineas Newborn Jr./ Phineas' Rainbow

詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ Phineas Newborn Jr./ Phineas' Rainbow

最後までお読みいただきありがとうございました。よろしかったらクリックをお願いします。日々のブログ更新の励みにさせていただきます。 →人気ブログランキング

投稿者 Jazz Blogger T : 20:58 | トラックバック

« PCで音楽を聴くためのイヤホン | メイン | マルタ・アルゲリッチ/デビュー・リサイタル »

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://dellton.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/326

Copyright (C) 2004-2014 MY FAVORITES All Rights Reserved.