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デイブ・ブルーベック/デイブ・ディグズ・ディズニー

JAZZ others 1

2005年01月30日

dave digs disney.jpg Dave Brubeck / Dave Digs Disney

 今日はデイブ・ブルーベック・カルテットによるディズニー映画の主題歌・挿入歌集の大人気盤「デイブ・ディグズ・ディズニー」です。おなじみの名曲が聞き応えのあるジャズに仕立て上げられています。パーソネルは、ポール・デスモンド(as)、デイブ・ブルーベック(p)、ノーマン・ベイツ(b)、ジョー・モレロ(ds)。1957年録音。Legacyレコード。

 私はポール・デスモンドのアルトの響きが大変好みです。麗しい音色だけでなく、小気味よく自在に操られるメロディアスな美しいフレージングに魅力を感じています。室内楽のような抑制のきいたバランスあるほどよい加減といいますか、白人的な乾いた知的な感覚、ウェスト・コースト(といってもサンフランシスコ)の輝きある明るい太陽など、そんなとてもよい印象です。どぎついブルース感覚やグルーヴィーは希薄ですが、大衆性といいますか誰からも好かれるタイプなのでしょう。読者の人気投票などでアルト・サックス部門で50・60年代に長くトップの座にいたことも頷ける感じがします。

 有名曲テイク・ファイブが収められた変拍子ジャズの名アルバム「タイム・アウト」が59年の録音です。本作はその前の57年の録音ですが、デイブ・ブルーベックとポール・デスモンドのコンビによるカルテットは51年から16年間続けられますので、レギュラー・カルテットとしての結束はすでに強いものであったろうと思われます。デスモンドの清潔感のある流麗なアルトとブロック・コードに特徴のある少し退屈なブルーベックのピアノ、それにジョー・モレロの卓説したドラミングという組み合わせは相乗的な一種の新鮮なジャズ・スタイルを醸し出し、50年代半以降、学生を中心に全米中の圧倒的な人気を獲得するに至るのです。

 本作のディズニーの歌曲集はそうした当時人気沸騰中のブルーベック・カルテットが自信を持って送り出した大人気盤です。こうした歌ものでのカルテットの魅力はデスモンドのアルトの魅力に負う部分がかなりあると思いますが、それこそがカルテットの真骨頂でもあるわけです。全8曲、いずれも大変に心地よいジャズです。デスモンドのアルトがほんとに実に素晴らしい。特に、5の「いつか王子様が」がいいですね。この曲マイルスも61年に取り上げてスタンダードになりましたが、最初はこちらブルーベックです。そしてこのジャズ・ワルツが変拍子へと発展してゆくきっかけともなったとのこと。

 私の場合、まるで禁断症状のように時々むしょうにデスモンドを聴きたくなるときがよくあります。そんな時は大抵このアルバムがまず最初に来ることになります。

1. Alice In Wonderland (不思議の国のアリス) 「不思議に国のアリス」より
2. Give A Little Whistle (口笛吹いて) 「ピノキオ」より
3. Heigh-Ho (The Dwarfs' Marching Song) (ハイホー) 「白雪姫」より
4. When You Wish Upon A Star (星に願いを) 「ピノキオ」より
5. Some Day My Prince Will Come (いつか王子様が) 「白雪姫」より
6. One Song (ワンソング) 「白雪姫」より
7. Very Good Advice (大変良い忠告) 「不思議の国のアリス」より
8. So This Is Love (これが恋かしら) 「シンデレラ」より

JR.comでは試聴可。→ Dave Digs Disney

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