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マイルス・デイヴィス/マイ・ファニー・バレンタイン

JAZZ Trumpet

2004年08月28日

B00004U2Q2.09.LZZZZZZZ.jpeg Miles Davis / My Funny Valentine  こんにちは。ジャズのレコードを学生時代からたくさん聴いてきましたが、マイルス・デイビスは避けて通れないジャズ界の巨人です。ファンというほどではないですがそれなりによく聴いていると思います。常に新しい地平を切り開いてゆくクリエイティビティは真の芸術家と言えるでしょう。今日は数多いマイルスのCDから人気の1枚をピックアップしました。パーソネルは、ジョージ・コールマン George Coleman (ts)、ハービー・ハンコック Herbie Hancock (p)、ロン・カーター Ron Carter (b)、トニー・ウィリアムス Tony Williams (ds)。1964.12.2.NY録音。CBS。

 マイルスの残したCDの中で1番好きなものはと問われれば”プラグド・ニッケル”でのライブ盤を挙げるのですがそれはまた別の機会に譲りまして、1番お勧めはと問われましたら、この”マイ・ファニー・バレンタイン”となります。1964年NYのフィルハーモニックホールでのライブ録音です。この時期60年台前半くらいのマイルス率いるグループのジャズはモダン・ジャズの一つの頂点を示していたように私には思われます。

 パーソネルは、ハービー・ハンコックのピアノ、ロン・カーターのベース、トニー・ウリアムスのドラムスという強力なバックに、ジョージ・コールマンのテナーとマイルスのトランペットというクインテット編成。テナーはジョン・コルトレーンの独立以降、まもなく加わることになるウェイン・ショーターまでは流動的だったようで、コールマンには少し斬新さが足りませんがバラード曲が主体のこのCDでは無難な演奏にまとめられています。リズム隊の3人はその後いずれも大御所になりますがその当時はこれ以上望めない気鋭の若手です。

 この5人の繰り出す音宇宙はまさに大人のための渋い音楽です。スィング以降、ビ・バップ、クール、ハード・バップと短期間に変遷してきたモダン・ジャズが見事に、分かりやすく大衆的でありながら深い芸術を感じさせる一つの高みにたどり着いたという印象です。ジャズ音楽を語るならマイルス60年代のこのモード・ジャズの甘い果実を味わい尽くさねばならないでしょう。また、ジャズはまだこれからという方にも、このCDに魅力を感じないならジャズに対する不感症を証明する一種の「踏み絵」の役割となるという意味でお勧めです。

 個人的な思い出という点では、結婚前に女房と一緒に京都を訪れた日の夕刻、河原町にあるジャズ喫茶「ブルーノート」でこのB面が流れていたのを覚えています。カウンターテーブルにはピアノ鍵盤の模様があり、Stella by Starlightのハンコックの素晴らしいピアノ・ソロを聴きながらその絵の鍵盤に指を置いた記憶が鮮明に残っています。

1. My Funny Valentine
2. All Of You
3. Stella By Starlight
4. All Blues
5. I Thought About You

JR.comでは試聴可能です。→ Miles Davis / My Funny Valentine

詳しくはアマゾンでどうぞ。→  Miles Davis / My Funny Valentine

マイルス・デイビスのCD

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