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ウィントン・ケリー/ウィスパー・ノット

JAZZ Piano 2

2005年07月04日

whisper_not.jpeg Wynton Kelly / Whisper Not

 今日はウィントン・ケリーのピアノを満喫するのに好適な一枚を選んでみました。『ウィスパー・ノット』はギターのケニー・バレルを迎えたカルテット演奏によるブルージーでグルーヴィーな渋いアルバムです。パーソネルは、ケニー・バレル(g)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。1958年NY録音。Riverside Records。

 ウィントン・ケリーは50年代後半から60年代前半にかけて大活躍したモダン・ジャズを代表するピアニストですね。マイルス・デイヴィスのグループにも参加しています。そのブルージーでよく転がる演奏は同時期のトミー・フラナガンやソニー・クラークらと並んで取分け印象深いものがあります。

 そのウィントン・ケリーがサイドメンとして参加した録音は数多く残されていますが、ピアノ・トリオ演奏は数枚というほど意外に少ないものです。以前にこのブログでも紹介した『ケリー・アット・ミッドナイト』がその筆頭格で、他には『枯葉』くらいでしょうか。そして、本作はケニー・バレルが加わったカルテットですが、ケリーのピアノがほぼ主役ということではトリオ演奏と同等にケリーのピアノを堪能することができるアルバムだと思われます。

 バレルのギターはご存知の通りブルース感覚に卓越したケリーとは言わば同類のセンスを持つジャズマンだけにごく自然な調和を感じさせてくれます。ケリーのピアノも幾分かあっさりした感じに聞こえて、濃いブルースに少々食傷気味の私などにとっては中庸を得て丁度心地良いところに落ち着いているのです。何を聴こうかなって困った時などについつい手が伸びてしまう魅力的で身近な一枚なのですね。

 全7曲プラス別テイク1。どれも思わずにんまりしてしまいそうな渋~いgoodな演奏なのです。6曲目のDon't Explainでのアーシーなセンスなどは格別な味わいがあります。それに4曲目Strong Manや5曲目I'll Windなども実に言い感じです。1曲目のWhisper Notなどはまさに想像できる通りの期待に違わぬグルービ~な演奏といえるでしょう。

1. Whisper Not
2. Action
3. Dark Eyes
4. Strong Man
5. Ill Wind
6. Don't Explain
7.You Can't Get AwayDark
8. Eyes - (take 2, bonus track)

Wynton Kelly (p), Kenny Burrell (g), Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds). Recorded on January 31,1958.

iTunes Music Store では試聴可能です。→Wynton Kelly - Wynton Kelly: Piano Wynton Kelly / Whisper Not

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Wynton Kelly / Whisper Not

関連エントリーはこちら。→ウィントン・ケリー『ケリー・ブルー
              →ウィントン・ケリー『ケリー・アット・ミッドナイト
              →ウィントン・ケリー『フル・ヴュー
              →ウィントン・ケリー『ケリー・グレイト
              →ウェス・モンゴメリー『フル・ハウス
              →ケニー・バレル『ミッドナイト・ブルー

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投稿者 Jazz Blogger T : 09:46 | トラックバック

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