メイン・ページ > JAZZ others 1 > シェリー・マン/2-3-4

シェリー・マン/2-3-4

JAZZ others 1

2005年01月18日

234.jpg Shelly Manne/ 2-3-4

 今日はシェリー・マン、ウェスト・コーストを代表するモダン・ジャズの名ドラマーです。本作2-3-4はコールマン・ホーキンズやエディ・コスタを迎えて、2=デュオ、3=トリオ、4=クァルテットと3種の録音を残したシェリー・マンの名作の一つ。パーソネルは、コールマン・ホーキンズ(ts)、エディ・コスタ(vib,p)、ハンク・ジョーンズ(p)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、シェリー・マン(ds)。1962年NY録音。Impulseレコード。

 1943年当時シグネチュアー・レーベルを創設したボブ・シールはコールマン・ホーキンズのセッションに若手のシェリー・マンを起用しジャズ史に残る傑作「ザ・マン・アイ・ラブ」を録音しました。その約20年後、そのシールはImpulseに転じて再会セッションを企画して本アルバムが制作されました。

 シェリー・マンは1920年生れ、40年代からプロ・ドラマーとして研鑽を重ね、スタン・ケントンやラムゼイ・ルイス楽団などを経て、50年代半より独立してLAにて"シェリーズ・マン・ホール"というジャズ・クラブを経営しそこを拠点に活躍します。一方、コールマン・ホーキンズは1908年生れ、「ジャズ・テナーの父」として1930年代より名声を得てジャズ界に君臨した巨人です。50年代以降もレコード録音を重ねており豪放なテナーで健在ぶりを示しています。

 本アルバムは、3種の演奏、C・ホーキンズ、H・ジョーンズ、J・デュヴィヴィエらとのクァルテット演奏(No.1,3,5)、エディ・コスタ、J・デュヴィヴィエらとのトリオ演奏(No.2,4)、C・ホーキンズとのデュオ演奏(No.6)が録音されています。全6曲、それぞれに味のあるいいアルバムです。ホーキンズやH・ジョーンズらのリラックスした演奏はジャズの持つ典型的な最もよい部分を示していると思います。即興の6曲目ではホーキンズはテナーとともにピアノ演奏を披露しています。

 特筆すべきは、シェリー・マンの多彩なドラム演奏が余すところなく、しかも高音質で捉えられていることが挙げられます。すぐ目の前にいるようないい音です。ブラッシュ・ワークのシャカシャカいう音などリアルな感じです。ドラムの音がこれほど鮮明に前に出て、それでいて全体にバランスのある録音を他に知りません。ドラムをじっくり聴くには恐らく最高の一枚でしょう。

 また、私のお気に入りは2曲目のエディ・コスタがヴィブラフォンで加わったトリオでの即興演奏です。とてもスイング感のある新鮮な感覚です。同じトリオでピアノを弾くコスタを捉えた4曲目も同様によいものです。この録音のあった同年62年に交通事故で4人の子供を残して亡くなったコスタは才能のある優れたジャズマンでした。享年32才。

1.A列車で行こう
2.ザ・シックス・オブ・アス
3.スローリー
4.リーン・オン・ミー
5.チェロキー
6.ミー・アンド・サム・ドラムス

amazon.comでは試聴OKです。→ Shelly Manne/ 2-3-4

ブログランキングに参加しています。よろしかったらクリックをお願いします。日々のブログ記事更新の励みにさせていただきます。→人気ブログランキング

投稿者 Jazz Blogger T : 19:59 | トラックバック

« セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン | メイン | ジョニー・グリフィン/ジョニー・グリフィン »

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://dellton.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/453

Copyright (C) 2004-2014 MY FAVORITES All Rights Reserved.