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キャノンボール・アダレイ/ノウ・ホワット・アイ・ミーン

JAZZ Sax 1

2005年01月21日

Know what I mean.jpg Cannonball Adderley/ Know What I Mean

 今日はキャノンボール・アダレイとビル・エヴァンスの共演盤です。目立たないけど内容は満点という名盤があるとすれば本作「ノウ・ホワット・アイ・ミーン」はまさにその最右翼でしょう。ジャズの醍醐味を満喫できるお勧めの1枚です。パーソネルは、キャノンボール・アダレイ(as)、ビル・エヴァンス(p)、パーシー・ヒース(b)、コニー・ケイ(ds)。1961年NY録音。Riversideレコード。

 キャノンボール・アダレイこそ、チャーリー・パーカー以後のパーカー派アルト奏者の中で唯一パーカーの域に達しえた最も優れたワン&オンリーのアルト奏者だと私は思っています。そのコントロールされたドライブ感というのはパーカーのそれを彷彿とさせるほど全く申し分のないものです。それに歌心あふれるフレージングを自在に操ることができますので、もう怖いものなしの巨人というところですね。

 本作は、覚えにくい名前のアルバムですが、内容的にはモダン・ジャズ・ファンにとって間違いなく日常的に愛聴するに相応しい名盤だと思われます。ビル・エヴァンスの参加、それにキャノンボールとの指しつ指されつの濃厚な関係がとても素晴らしい音空間を創り出していると思いますね。ちなみにアルバム名はキャノンボールの口癖とのことで、マイルスの「ソ・ホワット」みたいなものらしいです。

 二人の共演といえばカインド・オブ・ブルーや1958マイルスなどが有名で確かによいことはよいのですが、やはり御大マイルスが仕切っているという感じがありまして、本作はそれらに比べてキャノンボールもエヴァンスもずっと開放感を持って本来の自分らしさをダイレクトに主張しているようなところが感じられます。両雄を聴くという視点ではむしろ本作がよりよい仕上がりかなと思いますね。

 全8曲。愛らしい歌曲が集められています。1のワルツ・フォーデビーは言わずもがなのエヴァンスの定番です。そのピアノのイントロのところなんて堪らなくいいですよね。6のエルザもやはりエヴァンスの定番ですが少し感触が違いますね。ここでのキャノンボールの抑制のきいたアルトが渋くて聴き所です。7や8もキャノンボールのアルトが快調でその後のエヴァンスのソロも最高です。ほんとにこのアルバムは素晴らしいなと思います。

1. Waltz For Debby
2. Goodbye
3. Who Cares? - (take 5)
4. Venice
5. Toy
6. Elsa
7. Nancy (With The Laughing Face)
8. Know What I Mean? - (take 7)
9. Who Cares? - (take 4)
10. Know What I Mean? - (take 12)

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