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セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン

JAZZ Piano 1

2005年01月17日

plays duke ellington.jpg Thelonious Monk/ Plays Duke Ellington

 今日はセロニアス・モンクですね。愛聴盤の「プレイズ・デューク・エリントン」です。作曲家としても才のあるモンクが他者の作品だけでリーダー・アルバムを製作したというのは恐らくこれ一枚きりでしょう。リヴァーサイド専属第1弾ということでプロデューサーのオリン・キープニュースによって企画されたものです。発売当時は失敗作と受け取られましたが後に再評価を受けることになるアルバムです。パーソネルは、セロニアス・モンク(p)、オスカー・ペティフォード(b)、ケニー・クラーク(ds)。1955年、New Jersey録音。Riversideレコード。

 セロニアス・モンクの音楽は日頃結構よく聴く方だと思います。その中で一番のお気に入りが本アルバムです。モンクの独特の魅力を堪能するにはピアノ・ソロやトリオの演奏で味わうのが最も近道だと思います。その意味で、本作はエリントンのよく知られた著名な楽曲をモンクがシンプルなモンク調で弾きこなしたものですが、親しみの持てる最良の1枚といえるでしょう。

 力みや衒いのない自然体、いつものマイペースのモンクがいます。古びたピアノですぐ隣で弾いてくれているような錯覚を起こしそうな感じです。とてもなじみやすくて肩の凝らない演奏で、何と言うか一種の癒し系の音楽ですね。長年聴いていますが聴くほどに魅力を増してくる類の音楽です。モンクの音楽はほんとに不思議ですね。うまいとは決して言えない、むしろ素人?と思えるような朴訥なピアノなのですが、ジャズの良いところをほんわか~と教えてくれるのですね。ジャズの本質を理解するのにこれほどよい材料は他にないのかもしれません。

 プレスティジに所属していたモンクはプロデューサーのボブ・ワインストックに100ドル余りの借りがあり、その肩代わりをしたのがオリン・キープニュース。その代わりにプレスティジとの契約が終了すればリヴァーサイドに移るという契約をしました。リヴァーサイドはその後モンクを最初のアーティストに迎えて有名レーベルとして発展してゆくことになります。ちなみにジャケットはアンリ・ルソーの「ライオンの食事」です。

1.It Don't Mean a Thing If It Ain't Got Swing
2.Sophisticated Lady
3.I Got It Bad (And That Ain't Good)
4.Black and Tan Fantasy
5.Mood Indigo
6.I Let a Song Go Out of My Heart
7.Solitude
8.Caravan

iTunes Music Store では試聴可能です。→ Thelonious Monk - Thelonious Monk Plays Duke Ellington (Keepnews Collection)

詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ Thelonious Monk/ Plays Duke Ellington

関連エントリはこちら。
 →セロニアス・モンク/アローン・イン・サンフランシスコ
 →セロニアス・モンク/セロニアス・ヒムセルフ
 →セロニアス・モンク/ミステリオーソ
 →セロニアス・モンク/ウィズ・ジョン・コルトレーン
 →セロニアス・モンク/ストレート・ノーチェイサー

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投稿者 Jazz Blogger T : 20:52 | トラックバック

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