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ヘンリー・マンシーニ/ピンク・パンサー

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2011年12月20日

Mancini_Pink_Panther Henry Mancini / Pink Panther

 こんばんは。今日は2年ほど前に知り合った大好きな映画音楽から。ヘンリー・マンシーニは恐らくは古き良き映画音楽の一番の巨匠と言っても過言ではないでしょう。サントラ盤はいずれも鑑賞用ミュージックとしても高水準にありますね。ピンク・パンサーはマンシーニの代表作の一つであり、そのジャズ的なフィーリングを楽しめる最高に豊かでゴージャスなお薦め音楽。1963年録音。

 映画音楽の作曲家には大好きな音楽家が何人かいます。ヘンリー・マンシーニ、ニーロ・ロータ、ミシェル・ルグラン、フランシス・レイ、バート・バカラック、エンリオ・モリコーネなど。中でもヘンリー・マンシーニ(1924〜94)は多くの著名なメロディを世に送り出しています。

 例えば、50年代〜70年代では、58年「黒い罠」61年「ティファニーで朝食を」61年「ハタリ!」62年「酒とバラの日々」63年「シャレード」63年「ピンク・パンサー」64年「男性の好きなスポーツ」65年「グレートレース」66年「アラベスク」66年「地上最大の脱出作戦」67年「いつも2人で」67年「暗くなるまで待って」70年「男の闘い」70年「ひまわり」71年「わが緑の大地」74年「ザッツ・エンタテインメント」75年「華麗なるヒコーキ野郎」などがありますね。

 「ティファニーで朝食を」はムーンリバーで超有名ですし、「酒とバラの日々」はジャズでもよく演奏されるスタンダードな曲、「シャレード」や「ひまわり」はその美しいメロディに誰しも聞き覚えがあることでしょう。また、「ピンク・パンサー」の主題曲はまさに映画音楽の代表選手のような魅力的で斬新な音楽ですね。

 さて、ピンク・パンサーの主題曲は有名ですし素敵な曲なのですが、実は私の興味はそれ以外にありまして、言わば、主題曲は掴みの役割を果たしておりまして、奥の方でひっそりと咲く可愛い小花の魅力を伝えることが本日の目的になりますね。

 ヘンリー・マンシーニは自身ピアノやサックスを演奏したということで、メロディ・メーカーであるだけでなく、楽器の使い方に巧みがあったと思われます。人声コーラス、オーケストレーション、サックス、ハーモニカなどに特徴と魅力があります。「ティファニーで朝食を」でもふんだんに使われたあの温かいコーラスの響きはマンシーニ世界を象徴する香り豊かな雰囲を醸し出しています。

 さて、ピンク・パンサーのサウンド・トラック盤である本作品には全16曲が納められています。私のお好みは、まずは、3曲目の少しけだるいけれど優しく哀愁のあるトランペットによるメロディラインと弦楽器と女性コーラスのため息の出るような柔らかな響きが素敵ですね。ハーモニカもいいです。

 4曲目はいかにも画像の背景に流れてそうなマンシーニらしい曲想。男性コーラスのロマンス感のあるニュアンスもいいです。10曲目は主演のピーター・セラーズのために作られたラテン調の明るい曲想。エキゾティックなジャズの香りが素敵。こうしたラテン感覚もマンシーニはお得意の筆さばきのようでしたね。
 
 11曲目はもっともお気に入りの曲。ピアノの響きが好きです。クロード・ソーンヒルを思わせる静かだけれど限りなく優しく慈悲深いメロディ・ライン。バックのオーケストレーションも美しいもの。恋をしている時に聞けばきっと涙するような素敵な曲でしょう。

1. The Pink Panther Theme
2. It Had Better Be Tonight (Instrumental)
3. Royal Blue
4. Champagne And Quail
5. Village Inn
6. The Tiber Twist
7. It Had Better Be Tonight (Vocal)
8. Cortina
9. The Lonely Princess
10. Something For Sellers
11. Piano And Strings
12. Shades Of Sennett
13. The Return Of The Pink Panther (Parts I & II)
14. The Greatest Gift (Instrumental)
15. Here's Looking At You Kid
16. Dreamy

YouTubeから1本ここにアップしておきましょう。ヘンリー・マンシーニが自ら指揮する演奏です。

 実はこの音楽には深い思い入れがあります。だいぶ以前に知り合った人から借りたCDなのですが、それほど興味もなくたまたまああ知ってる知ってるというノリで聞いた主題音楽なのですが、その後ろの方に素敵な曲がひっそり佇んでいるのを発見したのですね。それはその人がまさにそんな印象であって、知るほどに魅力を増すという点でいつまでも忘れられない、そんな思い出のある人&音楽との出会いだったのです。

 詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Henry Mancini / Pink Panther

投稿者 Jazz Blogger T : 23:13 | トラックバック

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