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ジェーン・モンハイト/テイキング・ア・チャンス・オン・ラブ

JAZZ Vocal 2

2012年02月27日

Jane_Monheit_Taking_a_Chance Jane Monheit / Taking a Chance on Love

 ジェーン・モンハイト。50年代白人女性ヴォーカルを想起させる本格正統派。まろやかで艶やかな声質に女性らしさと母性を感じて魅了されます。MGMのミュージカル映画を彩った歌曲集。オーケストレーションをバックにしたゴージャスな作品。パーソネルは、ジェーン・モンハイト (vo)他。2004年。Sony。

 ジェーン・モンハイト(1977〜)は米国NY州の出身。1998年若手ジャズマン登竜門のモンク・コンペティションで優勝し2000年にメジャー・デビュー。期待の大型正統派女性ヴォーカルですね。女性らしいソプラノの高い声が、柔軟でまろやか、そしてシルクのような艶やかさなのですね。本CDは2004年リリースされたジェーン・モハイトにとって4作目の作品。同年のスイング・ジャーナル誌のゴールド・ディスク大賞ボーカル賞(海外部門)を受賞しています。

 YouTubeのジェーンさんの画像をいくつか観ましたが、その歌唱風景がとても魅力的なので驚きました。50年代60年代の往年の古き良き色香発散型ジャズヴォーカル。アメリカン女性らしいキュートな美貌に肉感的な体躯、きりりと輝く瞳、表情豊かな口元など、私にとって久々に下半身を直撃する女性ヴォーカリストなのです。

 例えば、フラン・ウォーレンという40年代後半から50年代に掛けて活躍した白人女性ヴォーカルを思い出させてくれます。クロード・ソーンヒル楽団の名盤『リアル・バース・オブ・ザ・クール』(1947年)での「サンデイ・カインド・オブ・ラブ」や「アイ・ゲット・ザ・ブルース・ホエン・イット・レインズ」での名唱が私にとっては大変に忘れがたいヴォーカルです。高音部の美しい情感、しっとりとした清潔感などは独特の魅力があり、ジェーン・モンハイトにも同様の魅力を感じます。

 全12曲。2曲目の In the Still of the Night がこのところ大のお気に入り。息の長いメロディを絞り出すように美しく歌われる曲ですが、ジェーン・モンハイトのまろやかな情感としっとりとした声質が女性らしく実に魅力的なのです。

 他には、2曲目と同様の路線の 4曲目 Bill や 8曲目 Do I Love You? 、それに、12曲目 Over the Rainbow などしっとりしたバラッドが実にいいです。よく通る綺麗な高音に魅了されます。9曲目 I Should Care もジャズ・フィーリングがいい具合です。
 
1 Honeysuckle Rose
2 In The Still Of The Night
3 Taking a Chance on Love
4 Bill
5 I Won't Dance
6 Too Late Now
7 Why Can't You Behave?
8 Do I Love You?
9 Love Me Or Leave Me
10 Embraceable You
11 Dancing in the Dark from "The Band Wagon"
12 Over the Rainbow


 YouTubeから In the Still of the Night がありましたので引用させていただきましょう。CDではオーケストラ伴奏で芳醇な印象でしたが、こちらはコンボをバックによりジャジーです。清潔感のある美形のジェーンが麗しい声を苦悶の表情で絞り出すところなどに色香を感じます。最近のジェーンは別人のように母なる巨漢に変化しており個人的にとても残念です。笑)

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Jane Monheit / Taking a Chance on Love

投稿者 Jazz Blogger T : 23:05 | トラックバック

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