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ケニー・ドーハム/カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム

JAZZ Trumpet

2004年12月21日

ケニー・ドーハム・カフェ・ボヘミア.jpeg Kenny Dorham / At The Cafe Bohemia

 今日はケニー・ドーハムの渋いハード・バップ系ライブの名盤です。パーソネルは、ケニー・ドーハム(tp)、J.R.モンテロ-ズ(ts)、ケニー・バレル(g)、ボビー・ティモンズ(p)、サム・ジョーンズ(b)、アーサー・エッジヒル(ds)。1956年録音。BlueNoteレーベル。

 ケニー・ドーハムは実力のある名トランペッターです。そのスタイルは派手さはないもののクセのない卓越したテクニックと洗練されたジャズ・フィーリングで常に高レベルの演奏を残しています。本作では、J.R.モンテローズ、ケニー・バレル、ボビー・ティモンズらの精鋭ジャズマンとスリルのある典型的なハードバップを聞かせてくれます。特に、ミンガスの「直立猿人」でも活躍したJ.R.モンテローズの参加が新鮮な彩りを添えておりこのアルバムを魅力あるものにしています。アドリブ・フレーズに予期せぬスリルが入り込むので目が離せないといった感じです。もちろん、ケニー・バレルのブルース・フィーリングも健在です。とにかく、50年代のジャズに浸りたいときに安心して耳を傾けることのできる渋すぎる好アルバムなのですね。

 2曲目のセロニアス・モンクの名曲「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」や4曲目の「チュニジアの夜」は素晴らしい演奏だと思います。前者は、56年のマイルス・デイヴィス・グループの名演が有名ですが、このドーハムのジャズ・プロフェットによる演奏も負けず劣らずの渋い好演です。モンテローズのテナーがコルトレーンと同種の陰影感を見せますし、その後のドーハムのブルージーで老練なソロやボビー・ティモンズのソウルフルなピアノなど、まさに味のあるハード・バップの真髄ですね。「チュニジアの夜」での、ドーハム→モンテローズ→バレル→ティモンズと続くソロの連なりによる至福感というのは私を含めたモダン・ジャズ・ファンには堪らないものですね。やっぱこれはやめられないってやつです。

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投稿者 Jazz Blogger T : 21:34 | トラックバック

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