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セルソ・フォンセカ/スローモーション・ボサノヴァ

_Bossa Nova / MPB

_Popular Music

2012年06月16日

Celso_Fonseca_Ronaldo_Bastos_Juventude Celso Fonseca & Ronaldo Bastos / Juventude

 セルソ・フォンセカ。ここ1ヶ月最も頻繁にiPodで聞いている音楽を紹介しましょう。21世紀のボサノヴァの旗手セルソ・フォンセカ。本作は癒し系comfortableサウダージ。ボサノヴァに求める美学がここにあります。一日中BGMで流したい、本気でそんな気にさせてくれます。パーソネルは、セルソ・フォンセカ (vo, g, arr) 他。2001年。リオデジャネイロ。

 このところボサノヴァをたくさん聞いています。これまではジョビンを中心にしてその周辺しか知らなかったのですが、きっともっと他にもいいものがあるに違いないと80年代以降現在に至るボサノヴァを手当たり次第に探索しています。ボサノヴァというより、広くMPB(Musica Popular Brasileira)というのが普通になりつつあるようですが。 

 今もまだ探検の途上ではありますが、自分にとっていくつか大きな発見があり、セルソ・フォンセカの音楽との出会いはその最大の一つです。他には、マルコス・ヴァーリやイヴァン・リンス等が新たに知り得たブラジリアン・ミュージシャンです。いずれまたここで紹介することになるでしょう。

 セルソ・フォンセカは1956年リオ・デ・ジャネイロ生まれのカリオカ。母国ブラジルでは、ギタリストとしてジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローソ、ミルトン・ナシメントをはじめ数多くのトップ・アーティストのレコーディングやツアーに参加。プロデューサーとしてもジルベルト・ジル、ガル・コスタ、ダニエラ・メルクリ、ダウーチらを手掛け、数々の傑作を生み出しているとのこと。

 セルソ・フォンセカの魅力は、ジョアン・ジルベルトのようなつぶやき系の渋いヴォーカルとギターが生み出すサウダージ感覚にあります。ジョアン・ジルベルトに比して柔らかい声質とビート感のある音楽作りが独特の癒し空間を生み出します。素敵な曲を書くこともできます。センスがきっと抜群にいいのですね。

 全14曲。どの曲も静かに優しくメロディを奏でて軽快なリズムを刻みます。この幸せな音楽に耳を傾けているとこわばった心が自然に溶解していくようです。フォンセカの人間的な歌声と美しい伴奏のハーモニーが全体を包み込んで心身ともに癒されてゆくのが実感できます。

1. Samba E Tudo
2. Satélite Bar
3. O Que Restou Do Nosso Amor (Que Reste I'll De Nos Amours)
4. Slow Motion Bossa Nova
5. Valeu
6. Ledusha Com Diamantes
7. A Voz Do Coracao
8. Dylan Em Madrid
9. Feito Pra Voce
10. Miles Ahead Of Time
11. O Sorriso De Angkor
12. Meu Carnaval
13. La Piu Bella Del Mondo / Citação: A Voz Do Morro
14. Juventude

 YouTubeからフォンセカの雰囲気が感じられるものをピックアップしてみました。本作のサブ表題曲 Slow Motion Bossa Nova。フォンセカのヴォーカルとギターから形作られるサウンドは独特の魅力に溢れています。

 同じ曲を別の演奏で。何度聞いても飽きないのはいい音楽である証拠。こちらのフォンセカはガットギターを弾いています。ピアノが繊細で美しいです。

 本作で1番のお気に入り曲がYouTubeにCD音源そのままにありましたのでここに拝借させていただきましょう。13曲目 La Piu Bella Del Mondo「この世で最も美しいもの」と題された曲は過去のヒット曲のカバーになりますが、そのリズム感覚とフォンセカのヴォーカルが醸すサウンドメイクは独特のサウダージの魅力を伝えています。ちなみに画像は有名女優ら美形のオンパレードですが何人くらいをご存知でしょう。

 セルソ・フォンセカのCDアルバム(公式HP、試聴可)→ Celso Fonseca

 詳しくはアマゾンでどうぞ→ Celso Fonseca & Ronaldo Bastos / Juventude

投稿者 Jazz Blogger T : 14:51 | トラックバック

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