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ジョン・コルトレーン/ブルー・トレイン

JAZZ Sax 1

2005年02月21日

blue_train.jpg John Coltrane / Blue Train

 今日はジョン・コルトレーンの傑作『ブルー・トレイン』です。コルトレーンのBlueNoteリーダー作は本アルバム1枚のみです。パーソネルは、リー・モーガン(tp)、カーティス・フラー(tb)、ジョン・コルトレーン(ts)、ケニー・ドリュー(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。1957.9.15.NJ録音。BlueNote1577。

 昨日ご紹介した名作『モンクwithコルトレーン』の中でコルトレーンのテナー・スタイルが急速に発展したことを少しお伝えしました。本アルバムはその同年のすぐ数ヶ月後の録音で、確固とした揺るぎない自信を感じさせる内容です。ハード・バッパー達との共演ということでコルトレーンのテナーはモンクと共演したときほどのスリルや新しさは感じられませんが、流石に溌剌としたバリバリの音色と構成力ある緻密なソロには安心して耳を傾けられます。

 リー・モーガンもカーティス・フラーも20才そこそこの若者ながらライオンに見込まれたバッパーとして老練な演奏を繰り広げているのも彩りを添えています。特にリー・モーガンは文句の付け所のない素晴らしい吹奏です。ドリュー以下のリズムについては、チェンバースとフィリー・ジョーが前年までマイルス・グループでコルトレーンと一緒でしたのでよく心得たものという感じですし、ドリューも渋いサポートとバップらしいよく転がる好演奏だと思います。

 全5曲。+ボーナス2曲。通常のハードバップとは若干一線を画します。コルトレーンのテナーが少しだけ新感覚な分だけ新鮮さがあります。いずれにしてもとても高水準で親しみやすい、まさに変化球なしの直球一本のモダン・ジャズだと思います。特に標題曲1でのコルトレーンのその好調ぶりを感じさせる入魂のソロには唸らずにおれません。その後のモーガンも負けじとほんとに素晴らしいソロをとります。バラッド曲4でもコルトレーン、フラー、ドリュー、モーガンと続くソロの連なりは各々が持ち味を出し切っていて何度聴いても素晴らしいですね。5でのミディアム・アップ・テンポの演奏もモーガン、コルトレーンともに安定した申し分のないソロです。

1. Blue Train
2. Moment's Notice
3. Locomotion
4. I'm Old Fashioned
5. Lazy Bird
6. Blue Train - (alternate take, bonus track)
7. Lazy Bird - (alternate take, bonus track)


iTunes Music Store では試聴が可能です。→John Coltrane - Blue Train


詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ ブルー・トレイン


関連エントリーはこちら。
セロニアス・モンク/ウィズ・ジョン・コルトレーン(1957)
ジョン・コルトレーン/ソウル・トレーン(1958)
ジョン・コルトレーン/ジャイアント・ステップス(1959)
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ジョン・コルトレーン/プレイズ・ブルース(1960)
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ジョン・コルトレーン/コルトレーン(1962)
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:42 | トラックバック

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