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リー・コニッツ/モーション

JAZZ Sax 2

2005年03月27日

motion.jpeg Lee Konitz/ Motion

 今日はリー・コニッツの代表作『モーション』です。アドリブの極限に挑んだコニッツのワン・ホーン&ピアノレス・トリオ演奏の名盤です。パーソネルは、リー・コニッツ(as)、ソニー・ダラス(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。1961年録音。Verveレコード。

 リー・コニッツのアルトはいつも気になっています。もっと凄い演奏があるのではないかと。チャーリー・パーカーと同等の技術レベルにあった白人アルトとしてリー・コニッツ、アート・ペッパー、ポール・デスモンドの3人の名前がすぐに思い浮かびます。そして、コニッツ→ペッパー→デスモンドの順でメロディスト、逆の順で抽象的な凄みのある純アドリブ奏者というイメージがあります。

 本作はエルヴィン・ジョーンズとソニー・ダラスという2人の黒いエモーショナルなピアノレスのリズムをバックに、意外にもクール派のコニッツのアルトがこの異色の顔合わせにもかかわらず水を得た魚のごとくにエキサイティングかつスリリングなジャズを形造っています。エルヴィン・ジョーンズの加わったピアノレスといいますとソニー・ロリンズのライブ盤『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』が有名ですが、本作は同等レベルの秀作でしょう。やはりロリンズやコニッツくらいの卓越したインプロヴァイザーでないとこうはいかないと思います。鑑賞に堪えるアドリブ・ソロを延々5分も10分も続けるというのは決して容易なことではないですから。

 全8曲ですがCD化されて3曲のボーナス・トラックが追加されています。4,6,8です。いずれの曲にも高水準のジャズの醍醐味があります。力量ある3者が濃厚な密度でインタープレイを繰り広げます。どれも凄みを感じる演奏ですが、特にお勧めは5.「帰ってくれればうれしいは」でしょうか。この甘いスタンダード曲をミディアム・アップでスリルのある仕上がりの快演にしてみせてくれています。エルヴィンのポリリズムのドラミングにはいつもながら肝心させられますが、それに煽られてかコニッツはいつもにまして極めて大胆なアルトになっているのだと思います。

1. I Remember You (4:31)
2. All Of Me (7:42)
3. Foolin' Myself (7:02)
4. You Don't Know What Love Is (6:48)
5. You'd Be So Nice To Come Home To (10:46)
6. Out Of Nowhere (8:08)
7. I'll Remember April (8:07)
8. It's You Or No One (7:49)

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