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パトリシア・バーバー/ナイト・クラブ

JAZZ Vocal 2

2012年02月21日

Patricia_Barber_Night_Club Patricia Barber / Night Club

 パトリシア・バーバー。通好みの渋いジャズ・ヴォーカルとピアノ。アクのある低い声質にグルーヴィーな本格的ピアノ・インプロビゼーション。その独特のジャズ世界はクセになりますね。ナイトクラブの雰囲気が伝わってくるクールでブルーな作品。パーソネルは、パトリシア・バーバー (vo, p)、チャーリー・ハンター (g)、マイケル・アーノポル、マーク・ジョンゾン (b)、アダム・クルツ、アダム・ナスバウム(ds)。2000年シカゴ録音。Blue Note。

 不思議な感覚の作品です。個性的です。クールな歌に乾いたギターの音色が実によくマッチしています。J・ロンドンとB・ケッセルの組み合わせが思い起こされます。バーバーのピアノも静溢な中に確かなソウルを感じさせてくれます。

 非常にクールなジャズ。そして、感情というか情念が込められた重い音楽でもあります。聴くたびにその魅力に確実に嵌ってゆきますね。ほのかに輝く美しさ、注意しないと気づかないけれど、一度その輝きに開眼するともう毎日涙するような感動の連続です。

 好きです、決して面と向かっては言えない。恥ずかしさもあるけれど、軽々しく言葉にしてしまうこともできない深い想い。このもどかしい気持ちを内に秘めながら醒めた表面で接する自分にうんざり。憧憬の念が日ごと募ります。最高の賛辞を贈りたくなる作品。

 全12曲。スタンダードが並びます。8曲目のボサノヴァや11曲目の映画「男と女」の主題歌なども入っていて楽しめます。静かな夜にひっそりと一人で聞く音楽。渋すぎてもう堪らない。貴女の魅力には降参です。完全に参っています。

1. Bye Bye Blackbird
2. Invitation
3. Yesterdays
4. Just For A Thrill
5. You Don't Know Me
6. Alfie
7. Autumn Leaves
8. Summer Samba
9. All Or Nothing At All
10. So In Love
11. A Man & A Woman
12. I Fall In Love Too Easily

Patricia Barber - vocals, piano
Michael Arnopol - bass (5, 9, 10)
Adam Cruz - drums (4, 5, 6, 8, 9, 11)
Charlie Hunter - 8-string guitar (4, 6, 11)
Marc Johnson - bass (1, 2, 3, 7, 8)
Adam Nussbaum - drums (1, 2, 3, 7, 8)

YouTubeからやはり渋い映像と音楽を1本引用させていただきましょう。Estateというボサノヴァ系のスタンダード曲。原曲の憂いあるメロディに馴染んでいる人にはバーバーのセンスが伝わるはず。そんなバーバーのきわどい歌と、M・ジャクソンを彷彿とさせるビブラフォンとの組み合わせがこれまたクールでグルーヴィー。この種の魅力を一度知ってしまうと貴方も同じ穴の狢(むじな)、もう逃れられない、辞められません、ってね。

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Patricia Barber / Night Club

投稿者 Jazz Blogger T : 22:53 | トラックバック

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