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エントリ内容の一覧
ユタ・ヒップ/ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ
2005年03月09日
Jutta Hipp /Jutta Hipp with Zoot Sims
今日は女流ピアニスト、ユタ・ヒップの名手ズート・シムズとの共演盤『ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ』です。 パーソネルは、ジェリー・ロイド(tp)、ズート・シムズ(ts)、ユタ・ヒップ(p)、アーメッド・アブダル・マリク(b)、エド・シグペン(ds)。1956年録音。BlueNote1530。
ユタ・ヒップはドイツで生まれジャズ評論家レナード・フェザーに見出されてアメリカに渡りブルーノートに3枚のアルバムを残して引退した伝説のピアニストです。以前にこのブログでもご紹介した『ヒッコリーズ・ハウスのユタ・ヒップVol.1』、『Vol.2』、それに本作の3枚です。前者2枚がトリオ演奏、本作がクィンテット演奏となっています。ドイツ時代のBGM盤とBN盤(5056)の2枚を含めて全5枚、計4セッションが彼女の全記録です。
ユタ・ヒップの感性豊かな繊細なピアノとズート・シムスの溌剌としたエネルギッシュなテナーとが微妙にバランスのとれた大変魅力的なハード・バップ・アルバムです。マット・デニス作の2.「コートにすみれを」、それに3.「ダウン・ホーム」などはとても印象に残る好演です。
ユタ・ヒップのピアノは残されたライブ演奏のトリオ作品2枚で一通りその個性を感じ取れるのですが、本作では唯一のスタジオ録音かつ管楽器との共演という点でまた違った側面が見られます。バッキングについては特にどうということはないものの、ピアノ・ソロではやはり独特のデリケートなメロディラインと構築美を感じさせてくれます。2でのソロは何度聴いても味わい深いジャズ・センスに感心します。流暢とはいえないむしろ訥弁なピアノ・タッチですが美しい感性が次々と沸き立ってくるのですね。
1. Just Blues
2. Violets for Your Furs
3. Down Home
4. Almost Like Being in Love
5. Wee Dot
6. Too Close for Comfort
7. These Foolish Things [*]
8. 'S Wonderful [*]
Amazon.comでは試聴可能です。→Jutta Hipp with Zoot Sims
詳しくはAmazon.co.jpでどうぞ。→ Yutta Hipp /Yutta Hipp with Zoot Sims
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:34
チャールズ・ミンガス/メキシコの想い出
2005年03月02日
Charles Mingus / Tijuana Moods
今日はチャールズ・ミンガスの『メキシコの想い出』です。ミンガスのベースが大活躍してメキシコ風の哀感が漂う、ミンガス・ミュージックの多面的な魅力を余すところなく伝える好アルバムです。パーソネルは、クラレンス・ショウ(tp)、ジミー・ネッパー(tb)、カーティス・ポーター(as)、ビル・トリグリア(p)、チャーリー・ミンガス(b)、ダニー・リッチモンド(ds)、他。1957年NY録音。
チャーリー・ミンガスのベースは自己主張が強くアクのあるものながら音楽的には大変魅力がありますね。そしてそのグループ音楽は小さなエリントン楽団のような色彩感のある個性的なサウンドを生み出します。『直立猿人』、『道化師』の名盤2枚に次いで3作目となる本作はやはりスモール・コンボながら立体的なミンガス・オーケストラ・サウンドを形作っている力作です。
特に、全体にメキシカン風の叙情的な香りがありとても馴染みやすい作品に仕上がっています。ミンガスのベースを基点にして全体の流れが自在にダイナミックに動き、時にスリルのある瞬間があり、もちろんインプロヴィゼーションの醍醐味や、また時には哀愁ただよう優しいメロディもありと、ミンガス・ジャズのエッセンスが凝集されているアルバムだと思います。
私にとりましてもミンガスの数多くのアルバムの中でミンガスの優れた美学を感じることができてとりわけ愛着のある1枚です。特に10分を越す2や4の2曲での全体的構築美とミンガス軍団のジャズ・フィーリングにはいつもながら味わい深い魅力を聞き取ります。また、スタンダードの5.フラミンゴという曲をこのアルバムで初めて聴いたのですが、この曲の素敵なメロディとミンガスの解釈がとても気に入っています。
また、クラレンス・ショウやジミーネッパーが大活躍ですし、カーティス・ポーターという聞きなれない名だけれど私のお気に入りのアルト奏者もなかなかよいソロを随所で聞かせてくれます。ミンガスの作品は常にサックスが鍵を握ると私は密かに踏んでいるのですが、本作が味のある作品になっているとすればそれはポーターが及第点をクリアーしていることを意味しているのだと思います。ちなみにこのポーターは後にシャフィ・ハディの名でクレジットされることになるアルトと同一人物とのこと。
1. Dizzy Mood (5:45)
2. Ysabel's Table (10:26)
3. Tijuana Gift Shop (3:43)
4. LosMariachis (10:14)
5. Flamingo (5:26)
詳細はamazon.co.jpでどうぞ。→ Charles Mingus / Tijuana Moods
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:36
セロニアス・モンク/ウィズ・ジョン・コルトレーン
2005年02月20日
Thelonious Monk / Thelonious Monk With John Coltrane
今日はモンクですが、ジョン・コルトレーンを迎えた歴史的な演奏を捉えたアルバムです。パーソネルは、①ジョン・コルトレーン John Coltrane (ts)、セロニアス・モンク Thelonious Monk (p)、ウィルバー・ウェア Wilbur Ware (b)、シャドウ・ウィルソン Shadow Wilson (ds)。Ruby, My Dear, Trinkle Tinkle & Nutty。1957.4.16.NYC録音。②レイ・コープランド Ray Copeland (tp)、ジジ・グライス Gigi Gryce (as)、コールマン・ホーキンズ Coleman Hawkins (ts)、ジョン・コルトレーン John Coltrane (ts)、セロニアス・モンク Thelonious Monk (p)、ウィルバー・ウェア Wilbur Ware (b)、アート・ブレイキー Art Blakey (ds)。Off Minor & Epistrophy。1956.6.26.NYC録音。
ジョン・コルトレーン(1926~67年)は遅咲きながら1955年にマイルス・デイヴィスのクインテットに加わって一躍頭角を現すことになるテナーです。伯楽マイルスと出会って個性が開花しその後10年を先鋭的テナーとして時代をひた走ることになります。その最初の先鞭となるきっかけが57年のモンクとのセッションにあるというのが定説です。評判のファイブ・スポットでの演奏は記録に残っていませんが、その一端を伺える演奏が本アルバムに収められたコルトレーン1管のクァルテット演奏3曲です。1曲は『Monk's Mood』にも収録。
コルトレーンが直近の前年に参加したマイルスの『'Round About Midnight』が56.9、『Relaxin'』『Cookin'』が56.10で、ましてロリンズとの『Tennor Madness』が56.5ですから、本作の57.4の演奏を聴き比べますとその違いは明白です。特に、2曲目Trinkle, Tinkleや4曲目Nuttyではそのシーツ・オブ・サウンドという言葉でアイラ・ギトラーが捉えた複雑多彩な連続する音の奔流、すなわちテナー・スタイルの新主流がほぼ完成されていることが分かります。
ここまでは定説であり、ではなぜモンクとの邂逅がこうした進化発展をコルトレーンにもたらしたかということが問題になります。苦労人コルトレーンはその演奏技術については人一倍の努力によってロリンズに並ぶ位置にまで上りつめましたが、モンクに引っ張られて一緒に演奏することにより触発されるものが確かにあったということだと思います。モンクの音楽は独創的であり、そのうまいとは決して言えない朴訥なピアノがなぜあれほどの超一流のジャズ・フィーリングを醸しだすかということを鑑みることである程度の答えが出ていると思います。そこはコルトレーンとモンクが同じ空間を共にして何かが生れないはずがないということです。
モンクの音の間の空間を生かす絶妙なセンスと、コルトレーンの音で空間を埋め尽くすシーツ・オブ・サウンドとは全く方向が正反対と言えます。これは、モンクと一緒に演奏すればきっと誰しもこうならざる得ないというところがあるのではと私は思うのですね。マイルスとコルトレーンのコンビの場合には静と動の対比でもって全体的に高度な芸術的バランスが保たれたように、モンクの音楽性と調和してなおかつ均衡を保つにはさらなる徹底的な饒舌こそが必要であったのだと。それはコルトレーンの美学のなせる技であると。今も繰り返しコルトレーンの一種脅迫観念にも似た、それでいて極みに達しつつあるテナーをモンクのソロと並べながら聞き入っているところですが、そんなことを感じています。
結局のところ、モンクが主導する音楽には常に最高のジャズ芸術が宿るのであって、メンバーとしてそれに応じようとすることで結果的に優れた成果が生み出されるのだと思います。当時のコルトレーンこそはその発展の途上にありながらもモンクの意図した期待に最も対応しうる一人であったのでしょう。
全6曲。コルトレーンの音が前年のマイルス・グループ在団時と変化して新しい世界が開かれつつあることが感じられます。1,2,4が例のクァルテット演奏。スリルある斬新な感覚がとても素晴らしいと思います。このアルバムの後のコルトレーンの音楽は、『ブルー・トレイン』『ソウル・トレイン』『ジャイアント・ステップス』という名盤で聴かれる通りもう留まることなく突き進むことになります。
1. Ruby, My Dear
2. Trinkle, Tinkle
3. Off Minor
4. Nutty
5. Epistrophy
6. Functional
iTunes Music Store では試聴可能です。→
詳しくはamazon.co.jpでどうぞ。→ Thelonious Monk / Thelonious Monk With John Coltrane
関連エントリはこちら。
→セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン
→セロニアス・モンク/アローン・イン・サンフランシスコ
→セロニアス・モンク/セロニアス・ヒムセルフ
→セロニアス・モンク/ミステリオーソ
→セロニアス・モンク/ストレート・ノーチェイサー
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:38
ウィントン・ケリー/ケリー・ブルー
2005年02月15日
Wynton Kelly / Kelly Blue
今日はウィントン・ケリーの大人気盤『ケリー・ブルー』です。トリオ演奏とセクステット演奏の2種の録音ですが共に最高にブルージーなハードバップです。パーソネルは、1,5,8,ウイントン・ケリー(p)、ナット・アダレイ(cor)、ベニー・ゴルソン(ts)、ボビー・ジャスパー(fl)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)、2,3,4,6,7,ウイントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)。1959年NY録音。
本作はウィントン・ケリーのピアノを目一杯堪能できる好アルバム、私の大の愛聴盤です。1曲目の特徴ある魅力的なテーマメロディのKelly Blueでいきなりブルーなジャズ的世界に引き込まれてゆきます。こりゃ堪らない、お好きにどうぞと思わず身を委ねてしまいそうになりますね。
続く3曲はスタンダード・ナンバーのトリオ演奏で、2. 朝日のごとくさわやかに、3. オン・グリーン・ドルフィン・ストリート、4. ウィロウ・ウィープ・フォーミーと、お好みの曲が並びますね。いずれもケリーのピアノが素晴らしいですが、特に2でのケリーは最高にいいです。こういう小洒落たブルースは完全にツボにはまっているという感じです。ソニー・クラークのSoftly,~もよいですが、こちらケリーもとても印象深いよい演奏だと思います。
3曲目も大々好きなメロディーです。すぐにデューク・ジョーダンらを思い浮かべますが、ここでのケリーもブルースを基調にしてなかなかいい具合です。4曲目は元々ブルース曲なのでこちらの方が自然でbetterでしょうか。6,7もトリオ演奏でして、ここでもブルース調の転がるようなケリーのピアノが心地よいテイストをかもし出しています。トリオ演奏でのP・チェンバースのベースがずっしり重くて頼もしいってのも特筆しておきたいことです。当時のマイルス・デイヴィスのレギュラー・リズム隊ということもあるのでしょうが、文句の付けようの無い完成度の高い演奏です。
それにしましても、本ブログでのウィントン・ケリーの登場回数の多いこと、恐らく1番だと思われます。58年くらいから60年代前半の短い期間ですが、モダン・ジャズの全盛期でのケリーは数多くの著名アルバムに参加しています。私にとりましてソニー・クラークとウィントン・ケリーの二人は別格ジャズマンなのですね。
1. Kelly Blue
2. Softly, As In A Morning Sunrise
3. On Green Dolphin Street
4. Willow Weep For Me
5. Keep It Moving - (take 4)
6. Old Clothes
7. Do Nothin' Till You Hear From Me
8. Keep It Moving - (take 3, bonus track)
amazon.comでは試聴可能です。→ Kelly Blue
ご購入はamazon.co.jpでどうぞ。→ Wynton Kelly / Kelly Blue
関連エントリはこちら。
→ウィントン・ケリー/ウィスパー・ノット
→ウィントン・ケリー/フル・ヴュー
→ウィントン・ケリー/ケリー・グレイト
→ウィントン・ケリー/ケリー・アット・ミッドナイト
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:41
デイブ・パイク/パイクス・ピーク
2005年02月02日
Dave Pike / Pike's Peak
今日はデイブ・パイクというヴィブラフォンの名手です。ビル・エヴァンスを迎えてのカルテット演奏の「パイクス・ピーク」はグルーヴィーなヴァイブを堪能できるお勧めの一枚です。パーソネルは、デイブ・パイク(vib)、ビル・エヴァンス(p)、ハービー・ルイス(b)、ウォルター・パーキンス(ds)。1962年NY録音。
本作は62年初頭の録音ということで、ビル・エヴァンスにとっては盟友スコット・ラファロを亡くして数ヶ月の時期に当ります。呆然自失とのことですがやはり絶頂期ですのでところどころに鋭いタッチの冴えが感じられます。そして意外といえばデイブ・バイクさんに失礼かもしれませんが、そのヴィブラフォンがエヴァンスに引けをとらず、いやむしろ圧倒するほどにアーシーなジャズの本質的な魅力を聞かせてくれるのです。
ビル・エヴァンスなどビッグ・ネームが参加しているからまあ聞いてみる価値がありそうだなという購入動機がごく普通だと思いますが、それが全く予想外な結果が出るというのはたまにあることではありますが、まさに本作はそういうケースにピタリと当てはまります。パイクのヴァイブはジャス・スピリットが横溢しており、渋すぎるソロがグルーヴ感を醸し出しています。実によいアルバムなのですね。
63年のダウンビート誌国際批評家投票でヴィブラフォンの新人部門第1位です。69年にはデイブ・パイク・セットというグループを結成してヨーローッパを中心に絶賛を博します。
全5曲。いずれの演奏でもパイクのヴィブラフォンが素晴らしい出来です。エヴァンスよりも明らかに輝いてます。2.In A Sentimental Moodでのソロなどには痺れますね。キース・ジャレットのような唸り声が聞かれますがあまり気にならないです。
1. Why Not
2. In A Sentimental Mood
3. Vierd Blues
4. Besame Mucho
5. Wild Is The Wind
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:42
ソニー・クラーク/ソニーズ・クリブ
2005年01月31日
Sonny Clark / Sonny's Crib
今日はソニー・クラークです。クラークにとってBlueNote2作目の定評ある名作「ソニーズ・クリブ」。フロント3管のセクステット演奏で、コルトレーンとクラークの組み合わせは本作のみです。パーソネルは、ドナルド・バード(tp)、カーティス・フラー(tb)、ジョン・コルトレーン(ts)、ソニー・クラーク(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)。1957年録音。BlueNote1576。
本作はソニー・クラークとジョン・コルトレーンが共演した唯一のアルバムです。ソニー・クラークのBlueNoteでの初リーダー作は「ダイアルS・フォー・ソニー」でその録音日はクラーク26回目の誕生日1957.7.21でした。本アルバムが録音されたのが1957.9.1、「ソニー・クラーク・トリオ」が1957.9.13、「クール・ストラッティン」が1958.1.5、コルトレーンの「ブルー・トレイン」が1957.9.15とこの時期にBNの名盤が結構集中していることがわかります。
私はこのアルバムが実はとても好きなのですね。あのクール・ストラッティンやブルー・トレインよりも好きです。クラークがアレンジし、そしてクラークとコルトレーンがともに絶好調とくればこれはただで済むはずがないです。すでにコルトレーンの音はハード・バップに収まり切れずに一線を越えつつあり、コルトレーンのリーダー作といってもよいくらいに個性が輝いていますね。それにドナルド・バードの明朗さがアクセントになっていてとてもとてもいい具合です。私にとって本作は落ち着きがあってあまり強いアクのない、いぶし銀のような渋い名品という印象があります。
全5曲。いずれも聞きどころ満載の秀れた演奏です。1.With A Song In My Heartではドナルド・バードのクリアなtpが美しいテーマと快調なソロを繰り広げます。続くコルトレーンの自信に満ちた貫禄あるソロは特徴あるコルトレーン臭を発散させながらロリンズに肩を並べる存在であることを示してみせます。クラークも短いソロで歯切れの良いピアノを聞かせてくれます。2.Speak Lowはラテン風アレンジの下コルトレーンがテーマを奏した後ソロに入りますが、ここでのコルトレーンがgoodです。こうしたミディアムテンポの少し甘い曲調でのコルトレーンは実に魅力あるソロをとりますね。
何といってもマイナー・ブルースの5.News For Luluがクラークらしさが最もよく出ていていい感じに仕上がっています。クラーク→バード→コルトレーン→フラーと続くソロはいずれもしっかりしたコクのある味がありますね。最初のクラークはまさに我らがクラークのクラーク節です。それにバードのソロがなかなかよいですし、もちろんコルトレーンは完全にコントロールされたフレージングでもって余裕のある優れたソロを聞かせてくれます。新人のフラーもこの曲だけでなく全体を通してほんとによくやっていると思います。
1. With A Song In My Heart
2. Speak Low
3. Come Rain Or Come Shine
4. Sonny's Crib
5. News For Lulu
JR.comでは試聴可能です。 → Sonny's Crib
mp3.comでも試聴可能です。 → Sonny's Crib
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投稿者 Jazz Blogger T : 23:43
デイブ・ブルーベック/デイブ・ディグズ・ディズニー
2005年01月30日
Dave Brubeck / Dave Digs Disney
今日はデイブ・ブルーベック・カルテットによるディズニー映画の主題歌・挿入歌集の大人気盤「デイブ・ディグズ・ディズニー」です。おなじみの名曲が聞き応えのあるジャズに仕立て上げられています。パーソネルは、ポール・デスモンド(as)、デイブ・ブルーベック(p)、ノーマン・ベイツ(b)、ジョー・モレロ(ds)。1957年録音。Legacyレコード。
私はポール・デスモンドのアルトの響きが大変好みです。麗しい音色だけでなく、小気味よく自在に操られるメロディアスな美しいフレージングに魅力を感じています。室内楽のような抑制のきいたバランスあるほどよい加減といいますか、白人的な乾いた知的な感覚、ウェスト・コースト(といってもサンフランシスコ)の輝きある明るい太陽など、そんなとてもよい印象です。どぎついブルース感覚やグルーヴィーは希薄ですが、大衆性といいますか誰からも好かれるタイプなのでしょう。読者の人気投票などでアルト・サックス部門で50・60年代に長くトップの座にいたことも頷ける感じがします。
有名曲テイク・ファイブが収められた変拍子ジャズの名アルバム「タイム・アウト」が59年の録音です。本作はその前の57年の録音ですが、デイブ・ブルーベックとポール・デスモンドのコンビによるカルテットは51年から16年間続けられますので、レギュラー・カルテットとしての結束はすでに強いものであったろうと思われます。デスモンドの清潔感のある流麗なアルトとブロック・コードに特徴のある少し退屈なブルーベックのピアノ、それにジョー・モレロの卓説したドラミングという組み合わせは相乗的な一種の新鮮なジャズ・スタイルを醸し出し、50年代半以降、学生を中心に全米中の圧倒的な人気を獲得するに至るのです。
本作のディズニーの歌曲集はそうした当時人気沸騰中のブルーベック・カルテットが自信を持って送り出した大人気盤です。こうした歌ものでのカルテットの魅力はデスモンドのアルトの魅力に負う部分がかなりあると思いますが、それこそがカルテットの真骨頂でもあるわけです。全8曲、いずれも大変に心地よいジャズです。デスモンドのアルトがほんとに実に素晴らしい。特に、5の「いつか王子様が」がいいですね。この曲マイルスも61年に取り上げてスタンダードになりましたが、最初はこちらブルーベックです。そしてこのジャズ・ワルツが変拍子へと発展してゆくきっかけともなったとのこと。
私の場合、まるで禁断症状のように時々むしょうにデスモンドを聴きたくなるときがよくあります。そんな時は大抵このアルバムがまず最初に来ることになります。
1. Alice In Wonderland (不思議の国のアリス) 「不思議に国のアリス」より
2. Give A Little Whistle (口笛吹いて) 「ピノキオ」より
3. Heigh-Ho (The Dwarfs' Marching Song) (ハイホー) 「白雪姫」より
4. When You Wish Upon A Star (星に願いを) 「ピノキオ」より
5. Some Day My Prince Will Come (いつか王子様が) 「白雪姫」より
6. One Song (ワンソング) 「白雪姫」より
7. Very Good Advice (大変良い忠告) 「不思議の国のアリス」より
8. So This Is Love (これが恋かしら) 「シンデレラ」より
JR.comでは試聴可。→ Dave Digs Disney
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投稿者 Jazz Blogger T : 19:56
シェリー・マン/2-3-4
2005年01月18日
Shelly Manne/ 2-3-4
今日はシェリー・マン、ウェスト・コーストを代表するモダン・ジャズの名ドラマーです。本作2-3-4はコールマン・ホーキンズやエディ・コスタを迎えて、2=デュオ、3=トリオ、4=クァルテットと3種の録音を残したシェリー・マンの名作の一つ。パーソネルは、コールマン・ホーキンズ(ts)、エディ・コスタ(vib,p)、ハンク・ジョーンズ(p)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、シェリー・マン(ds)。1962年NY録音。Impulseレコード。
1943年当時シグネチュアー・レーベルを創設したボブ・シールはコールマン・ホーキンズのセッションに若手のシェリー・マンを起用しジャズ史に残る傑作「ザ・マン・アイ・ラブ」を録音しました。その約20年後、そのシールはImpulseに転じて再会セッションを企画して本アルバムが制作されました。
シェリー・マンは1920年生れ、40年代からプロ・ドラマーとして研鑽を重ね、スタン・ケントンやラムゼイ・ルイス楽団などを経て、50年代半より独立してLAにて"シェリーズ・マン・ホール"というジャズ・クラブを経営しそこを拠点に活躍します。一方、コールマン・ホーキンズは1908年生れ、「ジャズ・テナーの父」として1930年代より名声を得てジャズ界に君臨した巨人です。50年代以降もレコード録音を重ねており豪放なテナーで健在ぶりを示しています。
本アルバムは、3種の演奏、C・ホーキンズ、H・ジョーンズ、J・デュヴィヴィエらとのクァルテット演奏(No.1,3,5)、エディ・コスタ、J・デュヴィヴィエらとのトリオ演奏(No.2,4)、C・ホーキンズとのデュオ演奏(No.6)が録音されています。全6曲、それぞれに味のあるいいアルバムです。ホーキンズやH・ジョーンズらのリラックスした演奏はジャズの持つ典型的な最もよい部分を示していると思います。即興の6曲目ではホーキンズはテナーとともにピアノ演奏を披露しています。
特筆すべきは、シェリー・マンの多彩なドラム演奏が余すところなく、しかも高音質で捉えられていることが挙げられます。すぐ目の前にいるようないい音です。ブラッシュ・ワークのシャカシャカいう音などリアルな感じです。ドラムの音がこれほど鮮明に前に出て、それでいて全体にバランスのある録音を他に知りません。ドラムをじっくり聴くには恐らく最高の一枚でしょう。
また、私のお気に入りは2曲目のエディ・コスタがヴィブラフォンで加わったトリオでの即興演奏です。とてもスイング感のある新鮮な感覚です。同じトリオでピアノを弾くコスタを捉えた4曲目も同様によいものです。この録音のあった同年62年に交通事故で4人の子供を残して亡くなったコスタは才能のある優れたジャズマンでした。享年32才。
1.A列車で行こう
2.ザ・シックス・オブ・アス
3.スローリー
4.リーン・オン・ミー
5.チェロキー
6.ミー・アンド・サム・ドラムス
amazon.comでは試聴OKです。→ Shelly Manne/ 2-3-4
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投稿者 Jazz Blogger T : 19:59
ホレス・シルヴァー/ファーザー・エクスプロレイションズ
2005年01月16日
Horace Silver/ Further Explorations
今日はホレス・シルヴァーのブルーノート5作目のアルバム、ファーザー・エクスプロレイションズです。シルヴァーの親しみやすいファンキー・ジャズの典型的アルバムです。パーソネルは、アート・ファーマー(p)、クリフ・ジョーダン(ts)、ホレス・シルヴァー(p)、テディ・コティック(b)、ルイス・ヘイズ(ds)。1958年録音。BlueNote 1589。
ホレス・シルヴァーのアルバム名はその多くが何やら意味深ですね。本作も「未来への探求」です(ちなみにビル・エヴァンスにも名作Explorations(61年)がありますね)。1曲目に変則調があるなど新しい試みがあるとのことですが素人が聞いて楽しむ分には全く問題になりません。いずれの曲も愛すべきものがあり、全体的にすでに定番になりつつあるハードバップ~ファンキー路線のシルヴァー節が全回の作品に仕上がっているといえるでしょう。その意味で本作はまさに安心して浸ることのできる代表的な50年代ファンキージャズそのものです。
56年にアート・ブレイキーと袂を分けたシルヴァーは若手ジャズマンを起用して自分のグループで活動を起こします。本作は前作「ザ・スタイリング・オブ・シルヴァー」(57年)からtsのハンク・モブレイがクリフ・ジョーダンに交代した以外は同一メンバーでの録音です。演奏形式の基本は、まずシルヴァー作の魅力あるテーマをアンサンブルで示し、そのあと各ソロでつないでゆくという典型的なモダン・ジャズのパターンなのですが、なぜかシルヴァー節というか独特の音世界が醸し出されるのですね。それは曲調にもよると思うのですが、やはりアレンジの特徴なのだろうと思います。
全6曲。1や4などにはシルヴァーの音楽とすぐにわかる個性的な雰囲気がありますね。ミディアム・テンポのキュートな曲調と、適切に処理する安定なアート・ファーマーのtpが光っています。シルヴァーのアーシーなソロも随所で聞かれます。まさに完成されたハードバップがここにあります。この後すぐ60年代に入るとすべてオールドファッションになってしまうほどモダンジャズの潮流が急速に変化してゆくのですが、本作の録音された58年はシルヴァー達の思惑とは別にもう後戻りできない胎動が始まりつつあるのでした。
1.ジ・アウトロー
2.メランコリー・ムード
3.ピラミッド
4.ムーン・レイズ
5.サファリ
6.イル・ウィンド
amazon.comでは試聴OK。→ Horace Silver/ Further Explorations
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:00
バディ・デフランコ/クッキング・ザ・ブルース
2005年01月10日
Buddy DeFranco/ Cooking The Blues
今日はバディ・デフランコの名盤「クッキング・ザ・ブルース」です。モダン・ジャズ・クラリネットの第一人者バディ・デフランコの代表作。パーソネルは、バディ・デフランコ(cl)、ソニー・クラーク(p,org)、タル・ファーロウ(g)、ジーン・ライト(b)、ボビー・ホワイト(ds)。1955年LA録音。Verve。
バディ・デフランコのクラリネットはよくスイングするとともによくコントロールされた抑制の利いたもので、50年代以降の最もバランスのある優れたクラリネットと言えるでしょう。本作のクッキング・ザ・ブルースはデフランコの特徴を捉えた名作であるとともに、ソニー・クラークのオルガン演奏を聞くことができるという貴重なアルバムです。私にとっては折に触れて聴く大好きな一枚です。
バディ・デフランコの麗しいクラリネットの響きと、ソニー・クラークとタル・ファーロウらのリズム・セクションとの組み合わせが絶妙な雰囲気を醸し出しています。落ち着きのあるとても渋いジャズです。標題の通りブルース調の曲を料理した作品となっており、ブルージーなソニー・クラークの伴奏が大変よくマッチしています。タル・ファーロウも内向的ですが豊かなイマジネーションを展開しています。
全6曲。スタンダードの名曲が並びます。いずれも聴き応えのある演奏です。クラークは1,3,5でオルガン、他でピアノを演奏しています。タル・ファーロウの味のあるソロが随所で聴かれますが存外によいものなのですよ。
1.言い出しかねて、2.クッキング・ザ・ブルース、3.スターダスト、4.ハウ・アバウト・ユー、5.リトル・ガール・ブルー、6.インディアン・サマー
ソニー・クラークはデビュー後の50年代前半は主にLAで活躍し、ダイナ・ワシントンの歌伴としてNYに進出するのは意外にも57年であり、このデフランコのグループに所属していた53~56年はほぼ西海岸のジャズマンと認識されていました。そのソニー・クラークは31年生れ63年没。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:00
クインシー・ジョーンズ/私の考えるジャズ
2005年01月09日
Quincy Jones/ This is How I Feel about Jazz
今日はクインシー・ジョーンズの初リーダー作「私の考えるジャズ」です。若干23才のクインシー・ジョーンズ編曲のファンキーでグルービーなジャズを豪華なメンバーが9重奏他のビッグバンド編成でゴキゲンに奏でます。いつも最先端を走るクインシーらしいセンスのよい名作です。パーソネルは、アート・ファーマー(tp)、ジミー・クリーブランド(tb)、フィル・ウッズ(as)、ジーン・クイル(as)、ラッキー・トンプソン(ts)、ズート・シムズ(ts)、ハービー・マン(fl)、ミルト・ジャクゾン(vib)、ハンク・ジョーンズ(p)、チャーリー・ミンガス(b)、ポール・チェンバース(b)、チャーリー・パーシップ(ds)他。1956年NY録音。
クインシー・ジョーンズは後にポピュラー・アレンジャーとして大変著名なミュージシャンになりますが、最初の出発点は50年代の純粋なモダン・ジャズでした。53年にディジー・ガレスピー楽団のトランペット兼アレンジャーとして加わり頭角を表します。ファンキーなテイスト、暖かみのあるサウンド、それにユーモアを感じさせる編曲はこのディジー・ガレスピーの影響を受けているのでしょう。
本作「私の考えるジャズ」は、プロデュサーのクリード・テイラーの協力を得て当時の気鋭のバッパーを多数集めてクインシーが思い通りに腕をふるった、ジャズの楽しさや醍醐味を凝縮した優れた名作アルバムです。とにかくアンサンブルと曲調が明朗快活な上に、アート・ファーマー、フィル・ウッズ、ズート・シムズらのハードバップの名手達が魅力的なアドリブ・ソロを存分に披露しています。当時のジャズの一番おいしいところを切り出したような統一感のあるアルバムに仕上がっているのですね。
全6曲。いずれもビックバンドのファンキー&グルービーな自然に心が浮き立ってくるようなアンサンブルとソロ演奏です。1と2は著名なスタンダード、4~6はクインシーのオリジナル曲。1、2、4、6ではアート・ファーマーとフィル・ウッズのソロが聞かれますがいずれもgoodですね。5はズート・シムズをフィーチャーした曲でミルト・ジャクソンのソロありの美しいバラッドです。
1.ウォーキン、2.ア・スリーピング・ビー、3.サーモネット、4.ストックホルム・スウィートニン、5.イヴニング・イン・パリ、6.ブーズ・ブルース
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:02
オリバー・ネルソン/ブルースの真実
2004年12月11日
Oliver Nelson / The Blues and the Abstract Truth
こんにちは。今日はオリバー・ネルソンです。このブルースの真実は作曲・編曲者にしてサックス奏者でもあるオリバー・ネルソンがブルースを題材にして作編曲した定評あるジャズの名盤です。パーソネルは、フレディ・ハバード(tp)、エリック・ドルフィー(as,fl)、オリバー・ネルソン(as,ts)、ジョージ・バーロウ(bs)、ビル・エヴァンス(p)、ポール・チェンバース(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。1961年ロ録音。Impulseレーベル。
このアルバムは、ハバード、ドルフィー、エヴァンス、チェンバースといった60年台初頭の名手達を起用して、オリバー・ネルソンがブルースの斬新な解釈を示した野心作です。7人編成セプテットによる演奏ですがその重厚なアンサンブルがまず魅力的で、また各プレイヤーの卓越したソロは聞き応え十分です。また、このアルバムは音質の良いことでも知られていまして、録音はBlueNoteレーベルの有名なルディ・ヴァン・ゲルダーが担当しています。
モダン・ジャズの作編曲といえば、50年代以降では、ギル・エヴァンスやクインシー・ジョーンズ、ジョージ・ラッセルまた、小編成ではチャールズ・ミンガスやベニー・ゴルソンらが有名です。その中でネルソンはこのブルースの真実で注目されそれ以降70年代まで活躍しました。このアルバムの魅力は、新鮮な感覚の編曲による統一感とそれと対照をなす各ソロイストの個性とが不思議な均衡の上にあることではないかと思います。
1曲目のスタンダード曲StolenMomentsはネルソン作のマイナー・ブルースの好演。テーマを流麗なユニゾンで示してから各ソロに入ってゆくという典型的なパターンですが、ハバード、ドルフィー、ネルソン、エヴァンスが順にそれぞれ個性的なソロ、ブルース・フィーリングを感じさせるものを示します。さすがにエヴァンスは明らかに少し異質な感じがします。2曲目以降も同様に趣向の凝らされたテーマ提示と各個性的ソロというパターンです。全体にハバードもさることながらやはりドルフィーが素晴らしいです。この時期のドルフィーは絶好調。伝統的なブルースの典型的な演奏とは対極にあるような新鮮な感覚。それでいて中身はしっかりブルースなのです。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:04
アート・ブレイキー/バードランドの夜 Vol.1
2004年12月03日
Art Blakey / A Night At Birdland Vol.1
こんにちは。今日はアート・ブレイキーの歴史的名盤バードランドの夜 Vol.1です。パーソネルは、クリフォード・ブラウン(tp)、ルー・ドナルドソン(as)、ホレス・シルヴァー(p)、カーリー・ラッセル(b)、アート・ブレイキー(ds)。1954年NYバードランドでのライブ録音。BlueNote 1521,1522。
バードランドの有名な司会者ピー・ウィー・マーケットの特徴的なアナウンスではじまり、当時のジャズ・クラブの熱気が直に伝わってくるハード・バップ黎明期の歴史的なライブ盤です。クリフォード・ブラウンのトランペットが何といっても素晴らしい名演を披露しており、ルー・ドナルドソンも触発されてかホットでスリルのあるアルトを聞かせてくれます。ホレス・シルバーのピアノはいつものごとく快調にファンキーなピアノを叩き、ブレイキーは強烈で野性的なドラミングでフロント・ラインを鼓舞し続けます。とにかく5人が一丸となって元気でホットな演奏を繰り広げ熱い一夜を演出しています。
シルバー作の1曲目Split Kickや3曲目Quicksilverのメロディーと新鮮な各ソロにはこれぞファンキー・ジャズというその原型があります。また、2曲目のOnce In A Whileでのクリフォード・ブラウンの魅力的な演奏はこの時期数多く残された高水準のブラウンの演奏の中でも出色のものでしょう。このアルバムを出発点にして、ブレイキーはベニー・ゴルソンを音楽監督としリー・モーガンやボビー・ティモンズら若手ジャズメンとのジャズ・メッセンジャーズを、ブラウンはマックス・ローチとの双頭コンビ、また、シルバーも自身のグループを率いて、各々がハード・バップ~ファンキー路線の中心的な活動を担ってゆくことになります。ファンキー・ジャズ、その前夜ともゆうべき一夜のジャズ・クラブでのホットな歴史的演奏をこのアルバムはしっかりと捉えています。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:05
ボビー・ハッチャーソン/ハプニングス
2004年11月28日
Boby Hutcherson / Happenings
こんにちは。今日はボビー・ハッチャーソンです。60年代以降活躍の新主流派のヴァイブ奏者です。このハプニングスというブルーノート・レーベルの人気アルバムはあの処女航海が収められており、作者ハービー・ハンコックも参加しています。パーソネルは、ボビー・ハッチャーソン(vib,marimba)、ハービー・ハンコック(p)、ボブ・クランショウ(b)、フィリー・ジョー・チェンバース(ds)。66年録音。
ボビー・ハッチャーソンのヴァイブは非情にクール、それでいて熱いものを感じます。ハンコックのピアノから感じられるものに少し近い気がします。ライオネル・ハンプトン→ミルト・ジャクソンとバトンを引き継ぎ、さらにはゲイリー・バートンへと繋げるという感じでしょうか。また、ここでの処女航海はこのハッチャーソンらの演奏の方がハンコック自身の表題アルバムの演奏よりも人気が高いのではないかと思えるほどに有名ですし確かに名演だと思います。ヴァイブの美しい単音と独特のグルーブ感は曲想によくマッチしています。ハンコックのピアノ・バッキングと短いソロも流石にツボを押えているという印象で、この名演へのハンコックの貢献は多大に違いありません。
全7曲中、他の6曲はハッチャーソンの自作です。2.Bouquetや6.When You Are nearでの美しいメロディと沈静したムードも多少重い感じは否めないですがなかなかいいですね。ただ個人的にはアップテンポのモード手法全回の演奏がベターだと思います。1.Aquarian Moonや5.Head Startの2曲は純粋に楽しめますね。ハッチャーソンのクールだけど熱いインプロヴィゼーションに卓越した力量を感じることができます。3.Rojoはラテン系アレンジですが同様にgoodです。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:06
ステファン・グラッペリ&ミシェル・ペトルチアーニ/フラミンゴ
2004年11月23日
Stephan Grappelli & Michel Petrucciani / Flamingo
こんにちは。今日はステファン・グラッペリのフラミンゴです。そうバイオリン・ジャズです。しかも同じ仏出身のミッシェル・ペトルチアーニとの共演盤。パーソネルは、ステファン・グラッペリ(violin)、ミシェル・ペトルチアーニ(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。95年6月録音。
これは豪華なメンバーで大変おしゃれなアルバムです。ステファン・グラッペリのバイオリンの響きがジプシー風を漂わせながら自由闊達に美しいスレーズを次から次に紡ぎ出してくるという感じですね。1908年生れとのことで録音時なんと87才、いや~歳を感じない音楽ですね。かつて高齢ホロビッツのピアノにも感心しましたが、このグラッペリさんにも完全に脱帽です。粋で都会的なサウンド、ここにはバイオリン・ジャズの原点とともに、間違いなくその最高の果実があります。
ミシェル・ペトルチアーニのピアノがまたスタンダード曲中心ということもあるのか気負いのない自然体の演奏でいつもの高水準のピアニズムを存分に聴かせてくれますね。グラッペリじいさんに敬意を払いながら一緒にジャズを慈しみ楽しんでいる感じがよく伝わってきます。ライナー・ノーツに記された彼の言葉が如実にこのアルバムの本質を言い当てています。
「わたしは6月のニューヨークが好き、あなたは? ステファン・グラッペリのような音楽家とじっくりと共演してみれば、彼の音楽に隠された秘密と音楽に関して持っている深遠な知識を分かち合うことができる。そしてジャズが心からあなたを愛していることがわかる。」(ミシェル・ペトルチアーニ)
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:07
デューク・エリントン/極東組曲
2004年11月22日
Duke Ellington / The Far East Suite
こんにちは。今日はデューク・エリントンです。極東組曲です。66年録音。63年インド方面、64年に日本と極東に演奏旅行した際の印象をまとめてアルバムにしたものです。作曲は全曲、ビリー・ストレイホーンによるものです。組曲と題したアルバムには他にも女王組曲やリベリア組曲など結構数多くありますね。
A列車で行こう、ムード・インディゴ、プレリュード・トゥ・ア・キスなどといったポピュラーなエリントン・ナンバーを演奏するエリントン楽団も確かによいのですけれど、個人的には○○組曲と題したアルバム群の方がエリントンの音楽的な特質が色濃く出ており圧倒的に愛着がありますね。この極東組曲はその意味では最も繰り返し聴いてきたお好みのエリントン・アルバムです。得意とする洗練やソフィスティケイトは希薄ですが独特の臭みがあって嵌ると抜け出せない魅力があります。エリントン音楽の奥行きの深さや多様性を感じさせる名作だと思います。
各曲の個性的な楽想と各ソロイストの活躍が興味深く、例えば、名曲 3.Isfahanでのジョニー・ホッジス(as)の美しいソロなどは一度聴きますと絶対に忘れられないくらい印象的です。5.Mount Harissaでは懐かしげなテーマ・メロディがエリントンのピアノで奏でられ、その後のポール・ゴンザルベス(ts)の長いソロが強烈です。この曲を聴きますとなぜか昔の吉本新喜劇(松竹新喜劇だったか?)のTV主題曲を想い出してしまいます。9.Ad Lib on Nipponではジミー・ハミルトン(cl)が技巧の限りを尽くしたソロを聞かせます。エリントン楽団には優れたソロイストが揃っていまして彼らに存分にソロをとらせ花を持たせるというのがエリントンのやり方でした。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:08
ライオネル・ハンプトン/スターダスト
2004年11月07日
Lionel Hampton/ Star Dust
こんにちは。今日はライオネル・ハンプトン・オールスターズのジャズ史上に燦然と輝く名演をご紹介します。40年代から50年代にかけてノーマン・グランツが主催したJATPというスター・ジャズメンを一堂に会してジャムセッションを行うという人気企画がありました。西海岸でも同様なジャスト・ジャスト・コンサートと銘打ったジーン・ノーマン主催の企画が起こり、このアルバムはそのひとつなのですが、スターダストというスタンダード曲の名演が後世に語り継がれるほど有名なものとなりました。パーソネルは、ライオネル・ハンプトン(vib)、チャーリー・シェイバース(tp)、ウィリー・スミス(as)、コーキー・コーコラン(ts)、トミー・ドット(p)、バーニー・ケッセル(g)、スラム・スチュアート(b)、リー・ヤング(ds)。47年パサデナでの録音。
ライオネル・ハンプトンといえばこのスターダストというほど定番なのですが、私も学生時代に早速に手に入れて聴いてみたわけですが、それがなるほど明快な傑作であることがすぐ納得できました。スターダストといえば日本でもTV番組(昔々シャボン玉ホリデーというお笑い番組があったとさ)に使われていたほど有名なホギー・カーマイケル作の誰しもなじみのあるメロディ曲なのですが、その曲を当時のバップの名演奏者が順々にソロを繰り広げるという15分にわたる演奏です。それぞれに味のあるソロが聴けまして傑作かつ名演ということに違いないものです。その上に、このアルバムではジャズの素晴らしさと醍醐味を容易に感得できる演奏ということでは最右翼ではないかと思うのですね。
学生の頃、狭い下宿では大きな音をあまり頻繁に出せないのでヘッドホンを常用しておりましたが、ゼンハイザーというドイツ製の少しばかり高級なヘッドホンで聴くこのライオネル・ハンプトンのバイブの突き刺さるような金属音の感覚を今でもまざまざと思いだすことが出来ます。スターダスト以外に全4曲が収められていますが、このスターダストが突出していますのでその1曲だけのためにあるようなアルバムです。
ウィリー・スミスのアルト、チャーリー・シェイバースのトランペット、コキー・コーコランのテナー、スラム・スチュアートの肉声を伴う独特のベース奏法、ドミー・ドットのピアノ、バーニー・ケッセルのギター、そしてライオネル・ハンプトンのバイブと次々と魅力的なソロが続きます。ほんとわかりやすいジャズです。万人が認める名演というのはまさにこの演奏のことを言うのでしょう。ジャズの良さがいまいちわからない方にお勧めのアルバムです。マイルスやビル・エバンスらの有名だけど少し難解なジャズを聴く前にまずこのアルバムを聴いてジャズ・ストレッチングをして勘所を復習しておきましょう。なんてね(笑)。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:10
カウント・ベイシー/ベイシー・イン・ロンドン
2004年11月02日
Cout Basie/ Basie in London
こんにちは。今日はビッグ・バンドの大御所カウント・ベイシーのベイシー・イン・ロンドンです。1956年スウェーデンでの録音。パーソネルは多くて記載しませんが、ソロをとるのは、ジョー・ニューマン(tp)、サド・ジョーンズ(tp)、フランク・フォスター(ts)、ベニー・パウエル(tb)らで、リズムはカウント・ベイシー(p)、フレディ・グリーン(g)、エディ・ジョーンズ(b)、ソニー・ペイン(ds)。
ビッグ・バンド・ジャズで、デューク・エリントンと人気を二分したカウント・ベイシーの代表作と言われるのがこのアルバムです。ロンドンという表題にもかかわらず実際はスウェーデンのエーテボリでのコンサート実況録音と言われています。これは56年9月のベイシー楽団のヨーロッパ楽旅、特にロンドンでの大成功を記念してタイトルが付けられたようです。
ベイシー楽団の特徴は独特のジャンプと言われる躍動するスイング感にあります。グリーン以下のリズム隊が強烈なリズムを刻み、ベイシーがアクセントのあるピアノ・リフを示します。30年代からオール・アメリカン・リズム・セクションと呼ばれています。その典型は1曲目のJumpin' at the Woodsideで聴くことができます。そして最もよい出来は4曲目のNailsです。雰囲気がよくてご機嫌な気分になってくるジャズですね。たまに聴いては元気を分けてもらうといった感じです。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:13
セロニアス・モンク/ミステリオーソ
2004年10月16日
Thelonious Monk/ Misterioso
こんにちは。今日はセロニアス・モンク・クァルテットのライブ盤です。このところ我ながらライブ盤が多いかなと多少驚いています。日常的に愛聴しているアルバムにライブが多いというのは以前より薄々感じていましたが、これほど顕著なことになってくるとは意外ではあります。パーソネルは、セロニアス・モンク(p)、ジョニー・グリフィン(ts)、アーマッド・アブダル・マリク(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。58年録音。場所はあの有名ジャズ・クラブのファイブ・スポットです。
このアルバムはジャズの良さを少し理解しはじめた比較的早い時期、大学1年くらいの頃に中古レコードとして購入しました。大阪千日前のワルツ堂というレコード店だったと思います。1000円か1200円くらいでしょう。モンクのアルバムに接したのはこのアルバムがはじめてでした。それ以来長く聴き込んできた我が愛すべきアルバムです。モンクの代表的な名盤には"ブリリアント・コーナーズ"や"モンクス・ミュージック"など多数ありますし、ピアノ・ソロやトリオにも名盤があります。それらも何枚かはよく聴いてはいます。その中でこの"ミステリオーソ"はそれほど高い評価はされていないようですが、私にとってはジャズの素敵な点を教えてもらった貴重なアルバムです。ジャケットはデ・キリコの「予言者」ですね。
モンク作曲のおもしろい曲調を題材にしながら、リラックスした雰囲気の中、まさにモンクの音楽が満ち溢れています。ジョニー・グリフィンのテナーが素晴らしい出来で名演を聴くことができます。白熱のライブ盤です。ちなみにトリオでは"プレイズ・デューク・エリントン"が大好きです。これもあまり著名ではありませんがね。
1. ナッティ
2. ブルース・ファイヴ・スポット
3. レッツ・クール・ワン
4. イン・ウォークト・バド
5. ジャスト・ア・ジゴロ
6. ミステリオーソ
7. ラウンド・ミッドナイト
8. エヴィデンス
iTunes Music Store では試聴可能です。→
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Thelonious Monk/ Misterioso
関連エントリはこちら。
→セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン
→セロニアス・モンク/アローン・イン・サンフランシスコ
→セロニアス・モンク/セロニアス・ヒムセルフ
→セロニアス・モンク/ウィズ・ジョン・コルトレーン
→セロニアス・モンク/ストレート・ノーチェイサー
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:14
ハービー・ハンコック/処女航海
2004年10月10日
Herbie Hancock/ Maiden Voyage
こんにちは。今日はハービー・ハンコックですね。パーソネルは、フレディ・ハバード(tp)、ジョージ・コールマン(ts)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)。65年録音。マイルス・デイビス・クインテット60年代レギュラー・リズム隊の若きピアニスト、ハービー・ハンコックの人気リーダー・アルバムにして、60年代を代表するモダン・ジャズ新潮流の名盤です。
同世代ピアニストとしてチック・コリアやキース・ジャレットらが70年台になって活躍しはじますが、私にはやはりハンコックが最もなじみ深くてしっくりきます。最近80年台以降のスタンダードを演奏するキース・ジャレットには正直まいっていることを認めはしますが。さて、このハンコックの"処女航海"はそのセンスのよさとコンセプトの新鮮さでジャズ史上に残る名作だと思います。1曲目Maiden Voyage、5曲目Dolphin Dancegaが典型的な雰囲気です。
フレディ・ハバードとジョージ・コールマンのフロント・ラインは共にテクニックがしっかりしていますがその特徴が云々というより、ハンコック色のコンセプトが全体を覆っています。それほど確固とした統一感のあるアルバム作りはこの時期としては先端的と言えましょう。若きハンコックの才能が光る斬新な記念碑的ジャズ・アルバムです。
amazon.comでは少しですが試聴もできます →ハービー・ハンコック/処女航海
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:14
デューク・エリントン/ブラック・ブラウン&ベイジュ
2004年09月30日
Duke Ellington & Mahalia Jackson / Black Brown and Beige
こんにちは。今日はやっとエリントンの登場ですね。デューク・エリントンのアルバムはたくさん聴いていますが、その中で今回ご紹介するアルバムは少し特殊なものだと思います。ゴスペルの大歌手マヘリア・ジャクソンを迎えての組曲"ブラック・ブラウン&ベージュ"というのですが、その歴史的なコラボレーションはジャズという枠を越えてコンテンポラリー音楽として一聴の価値があるものです。58年録音。
Come Sundayという名曲をマヘリアの素晴らしい歌声で聞くことができます。その豊かで奥深く美しい歌は聴くものに安らぎを与えてくれます。この満ち足りた世界は何と広大なのでしょうか。やはり貧乏学生時代に狭い下宿で繰り返しこのレコードを聴いては精神の無限を感じては悦に入っていたものです。また、トランペット奏者のレイ・ナンスが素敵なバイオリンを奏でているのも興味あるものです。このアルバムは有色人種差別を詠ったものですが、その意図するところや歌詞の内容を理解せずとも純粋に音楽として堪能できます。スイング感は期待できないアルバムですが、エリントン音楽の懐の深さといいますか独自の音宇宙を垣間見ることができます。
真夏の夜のジャズ(DVD)
同時期58年ニューポートジャズ祭のドキュメンタリー映画"真夏の夜のジャズ"にマヘリア・ジャクソンの姿を見ることができます。まさに雨の降る中を朗々と3曲披露しています。他にルイ・アームストロングやモンクらの有名ジャズマンが登場しています。
amazon.comで試聴できます。
→Duke Ellington & Mahalia Jackson / Black, Brown and Beige
JR.comでも試聴できます。こちらの方がbetter。
→Duke Ellington & Mahalia Jackson / Black, Brown and Beige
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:15
デイブ・ブルーベック/タイム・アウト
2004年09月25日
Dave Brubeck/ Time Out
こんにちは。今日はデイブ・ブルーベック・クァルテットの世界的ベストセラー・アルバムの登場です。3曲目のTake Fiveは先年ドリンク剤のTVコマーシャルにも使われたりしてジャズファンならずともご存知の方が多い名曲ですね。パーソネルは、Dave Brubeck(p)、Paul Desmond(as)、Eugene Wright(b)、Joe Morello(ds)。59年録音。
あまり言うべきことがありません。知ってる人はよくご存知ですし、知らない人はとにかく一度聴いてみて下さい、というろころです。極めてとっつきのいいジャズです。どの曲も変拍子とかで構成されていることや、5/8拍子のTake Fiveの作者はアルト・サックスのポール・デスモンドであること、また、デスモンドのアルトが軽快にスイングするのに対してブルーベックのピアノはあまりスイングしないとか、などなど。
個人的なことでは、20才台に1ヶ月以上入院することになり、CDプレイヤーでこの曲を1日中聴いていたことがありましたね。快方に向っている、退院できるという思いや、伴侶とのことなどがあり、このCDのイメージは明るい未来そのものでした。他にはランパルのモーツァルト・フルート協奏曲、日向敏文の夏の猫、キャサリーン・バトルのモーツァルトアリア集、カラヤンの序曲・間奏曲集などを同時にベッド上で聴いていましたね。
Take Five以外にも、5曲目Kathy's Waltz、2曲目Strange Meadowlarkなどがとても素敵な演奏です。楽曲の魅力とともに、デスモンドのアルトがマイルドな音色と自在なアドリブで圧倒的に心地よいですね。
1. Blue Rondo A La Turk
2. Strange Meadow Lark
3. Take Five
4. Three To Get Ready
5. Kathy's Waltz
6. Everybody's Jumpin'
7. Pick Up Sticks
JR.comでは試聴可能です。→Dave Brubeck/ Time Out
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Dave Brubeck/ Time Out
本日お昼に六甲山の摩耶山でジャズ・フェスティバルがあり、トレッキングを兼ねて往復歩きで行ってきました。小曽根実さんら地元神戸ジャズ界のメンバーが大勢集まりスタンダード曲をたくさん演奏されて楽しいひと時を過ごさせていただきました。来月も神戸ではジャス祭りがありますので楽しみにしています。 → 摩耶山ジャズフェスティバル
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:16
ジェレミー・スタイグ/フルート・フィーバー
2004年09月23日
Jeremy Steig / Flute Fever
こんにちは。今日は少し珍しいフルートをメインとするジャズ・アルバムです。パーソネルは、JEREMY STEIG(fl)、DENNY ZEITLIN(p)、BEN TUCKER(b)、BEN RILEY(ds)。63年録音。
実はジャズ・フルートにはあまりなじみはないです。著名なハービー・マン、ヒューバート・ロウズとかボビー・ジャスパー(愛聴盤ヘレン・メリル"The Nearness of You"に参加)、それに、今回ご紹介するジェレミー・スタイグくらいでしょうか、名前をはっきり覚えているのは。クラシックでもジャン・ピエール・ランパルとか、それにちょっと違いますが神崎愛でしたか。普通フルートといいますとマイルドで暖かい音色と雰囲気ですが、このJ・スタイグのフルートはそんなフルートのイメージからかけ離れた激しい音とハミング奏法という肉声を伴う情熱的な吹き方が特徴です。ただし、音色はどうあれジャズとしては全く申し分のない極上のモダン・ジャズなのです。若干21歳のデビュー・アルバムです。ビル・エバンス・トリオとの"What's New"(69年)の方が有名ですが、私にとっては若い頃から繰り返し聴いてきたという点でこちらのアルバムに愛着を感じています。
スタンダードばかり集めた全7曲どれも興味深い演奏です。7.Willow, Weep for Meや1.Oleoが特徴的で素敵な演奏でしょう。確かなテクニックに裏づけられた力強さとともに斬新な感覚があります。63年当時としてはとてもユニークだったでしょう。今現在聞いても古さを全く感じさせないですね。また、ピアノのデニー・ザイトリンが正統なエバンス派で強力な左手とハーモニックセンスに優れていてバランスのよい素晴らしいソロを随所に聞かせてくれます。私にとってザイトリンはお好みのピアニストでして、リーダー・アルバムではZeitgeistというトリオ・アルバム(66年)をよく聴きます。
ジャス・フル-トを主題にされている素敵なブログをご紹介しておきます。→Jazz Flute Blog
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:18
チャールズ・ミンガス/直立猿人
2004年09月21日
Charles Mingus / Pithecanthropus Erectus
こんにちは。今日はモダン・ジャズ・ベーシストとして最も著名なチャールズ・ミンガスの登場です。50年代の東海岸のモダン・ジャズ・シーンで、アート・ブレイキー、マイルス・デイビスらと並ぶコンボ・リーダーとして自らのグループ(ジャズ・ワークショップ)を率いて新しい音楽を形成してゆきます。この56年録音の直立猿人はミンガスの代表的な名作ばかりでなく、モダン・ジャズ史に残る名盤です。
ジャッキー・マクリーン(as)、J.R.モンテローズ(ts)、マル・ウォルドロン(p)、チャールズ・ミンガス(b)、ウィリー・ジョーンズ(ds)のクインテット。マクリーンの角ばった個性的なアルト・サックスが大変魅力的で、全4曲ともマクリーンのソロが随所に光っています。それにしてもミンガスの選ぶフロントラインの管楽器奏者はみな個性的ですね。エリック・ドルフィー、ブッカー・アービン、ユセフ・ラティーフらがすぐに思い浮かびます。4曲ともメロディーに魅力があり、3曲目はジャッキーの肖像というマクリーンのために書かれた大変美しい曲です。1曲目の直立猿人は人類が歩きだすところを音で表現しようという意図のようですが、そういうことよりもこの曲はジャズ・フィーリングを感じることのできるとてもわかりやすい魅力的な演奏です。私も学生時代のジャズ入門時期にこのレコードをよく聴き、ジャズの素晴らしさを教えてもらったように思います。植草甚一氏のジャズ評論に真っ先に出てきていましたっけ。
ミンガス・グループの演奏はその曲自体も特徴的なものが多いのですが、少人数でのアンサンブルを重視するところがあります。このあと、ミンガスはメンバーを次々に入れ替えて60年代前半にかけて精力的に録音を続け名高いレコードを数多く残します。直立猿人はミンガス風オーケストラ音楽の原型といえるものでしょう。
ミンガスのオフィシャル・サイトはこちら→ミンガス・オフィシャル・サイト
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:18
セロニアス・モンク/ストレート・ノー・チェイサー
2004年09月13日
セロニアス・モンク/ ストレート・ノー・チェイサー(DVD)
こんにちは。今日はジャズ・ピアニスト、セロニアス・モンクのドキュメンタリーDVDです。モンクというピアニストはジャズの巨人なのですが、孤高のピアニストとか、バップの高僧とか、奇人変人とかいろいろ言われています。その不思議なピアノ・スタイル、個性的なメロディーやハーモニーと打楽器のような演奏法は、最初の数音を聴いただけでモンクとわかるほど独創的なものです。その、流暢に弾きこなすというところからは程遠く、子供がピアノで遊んでいるような感じの演奏にもかかわらず、そこから醸し出されてくる音世界はジャズ・フィーリングに満ちた超一流のジャズそのものなのです。このモンクの魅力をいち早く理解したのはブルーノート・レーベルのアルフレッド・ライオンであり、大衆的にはフランスのジャズ・ファンでした。50年台半ば以降、数々の名演をレコードに刻むことになります。お気に入りのCD・レコードのことはまた別の機会に譲ることにしたいと思います。
さて、このDVDですがほんと素晴らしいです。クリント・イーストウッド製作。歴史的なジャズ・ジャイアンツを映像で詳細に観るということはなかなかできるものではありませんが、このDVDでは、人となりや奇人ぶり、レコーディング風景、献身的なネリー夫人のこと、また、男爵夫人ニカのこと、さらに一緒に過ごしたニュージャージーの家など、貴重な映像が満載です。また、生演奏も、Round Midnight、Blue Monk、Just a Jigolo、Evidence、Epistrophy、Don't Blame Me、Ruby My Dear、Off Minor、Pannonica、Misteriosoなどなど、モンクの定番を数多く観ることができます。チャーリー・ラウズ、ジョニー・グリフィン、フィル・ウッズら有名ミュージシャンの映像もたくさんあります。モンク・ファンには垂涎のものでしょうし、モダン・ジャズ・ファンにとっても興味あるものと思います。約90分の白黒DVD、値段が超手頃です。
関連エントリはこちら。
→セロニアス・モンク/プレイズ・デューク・エリントン
→セロニアス・モンク/アローン・イン・サンフランシスコ
→セロニアス・モンク/セロニアス・ヒムセルフ
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:19
ジャズ・メッセンジャーズ/パリ・オリンピアコンサート1958
2004年08月23日
パリ・オリンピア・コンサート1958/アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ 定価: 1,835円 (税込)
こんにちは。今日は1枚のジャズCDを紹介したいと思います。ジャズ・メッセンジャーズというグループをご存知の方も多いと思います。私今でこそジャズがとても好きなのですが、その最初の第一歩がこのCD、厳密にはレコード、というわけです。高校生くらいまでは音楽大好き小僧でありながらあまりジャズの良さが理解できませんでした。大学に入った夏頃だと思いますが、アルバイトをして自由になるお金で大阪日本橋のワルツ堂の中古レコードコーナーでこのレコードを買ったと記憶しています。モーニンという曲は何となく知っていまして親近感があったのでしょう。このレコードの中のウィスパー・ノットやI Remenber Cliffordらの綺麗な親しみやすいメロディー曲の、リー・モーガンのわかりやすいtp(トランペット)のアドリブ・ソロを繰り返し聞くうちに少しづつジャズの良さが分かってくるのでした。べニー・ゴルソンts(テナーサックス)、ボビー・ティモンズp(ピアノ)、アート・ブレイキーds(ドラムス)。
リーダーのアート・ブレイキーはホレス・シルバーと別れて以降、若手を発掘しながらジャズ・メッセンジャーズを更新してゆきます。1958年はハード・バップが全盛の時ですが、3次となるJMとして10月にブルーノートに有名な"モーニン"を録音し、11~12月はヨーロッパツアー。このCDは11月パリのオリンピア劇場でのライブ録音、12月にはクラブ・サンジェルマンでの有名な録音があります。その間映画「殺られる」のサントラも録音という、大変な売れっ子ぶりです。当時パリではジャズが新しい音楽として大衆に受け入れられ流行していました。ファンキー・ジャズとも呼ばれた当時のハード・バップは名ソロ・プレイヤー達に支えられていたわけですが、リー・モーガンは24歳で夭逝した天才クリフォード・ブラウン亡きあとのポスト・ブラウンとして嘱望されたトランペッターでした。しかし同じ58年"カインド・オブ・ブルー"などマイルス・デイビスやビル・エバンスらによるモード・ジャズが出現し60年代にはフリージャズなどの多様化の波にもさらされ、ハードバップはすぐに陳腐化して限界に追いやられるということになります。この58年は50年くらいからのビバップやハードバップの流れの短いながらも全盛時であったといえるでしょう。
ただ、そういう歴史的な流れは別にして、ハードバップの良さは変わるものではありません。ジャズ喫茶などにゆきますといまだにブルーノートのこれぞハードバップというレコードこそが人気なのです。曲名が変わってもコード進行だけが違う、アドリブソロの個人芸に依存するスタイルには発展性がないのです。が、心地よく聴けるという点ではそれはそれでよろしいというわけですね。
ジャズはアドリブ=インプロビゼーションがすべてというのはアドリブのところで個性が出るということです。従い、聴く側は演奏者・プレイヤーで聴くわけで、曲目ではないのですよ。誰が演奏しているかの方がなんという曲を演奏するかということより本質的なわけです。
このJMのレコードでジャズの良さに開眼した後、私は中古レコードを買い漁ることになるのですが、もちろん演奏者主体にだれそれのもっとよいソロの聴けるレコードは○○らしいという情報をインプットしておき、いくつもの中古レコード屋を俳諧するというわけです。私がラッキーだったのはこのJMのレコードに運良く接することができたことです。とっつきやすい、わかりやすい、です。ジャズはまだこれからという方にお勧めです。やはり30代前半で夭逝したリー・モーガンのウィスパーノットをぜひご賞味あれ。
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投稿者 Jazz Blogger T : 20:20