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ライオネル・ハンプトン/スターダスト

JAZZ others 1

2004年11月07日

ライオネル・ハンプトン/スターダスト Lionel Hampton/ Star Dust

 こんにちは。今日はライオネル・ハンプトン・オールスターズのジャズ史上に燦然と輝く名演をご紹介します。40年代から50年代にかけてノーマン・グランツが主催したJATPというスター・ジャズメンを一堂に会してジャムセッションを行うという人気企画がありました。西海岸でも同様なジャスト・ジャスト・コンサートと銘打ったジーン・ノーマン主催の企画が起こり、このアルバムはそのひとつなのですが、スターダストというスタンダード曲の名演が後世に語り継がれるほど有名なものとなりました。パーソネルは、ライオネル・ハンプトン(vib)、チャーリー・シェイバース(tp)、ウィリー・スミス(as)、コーキー・コーコラン(ts)、トミー・ドット(p)、バーニー・ケッセル(g)、スラム・スチュアート(b)、リー・ヤング(ds)。47年パサデナでの録音。

 ライオネル・ハンプトンといえばこのスターダストというほど定番なのですが、私も学生時代に早速に手に入れて聴いてみたわけですが、それがなるほど明快な傑作であることがすぐ納得できました。スターダストといえば日本でもTV番組(昔々シャボン玉ホリデーというお笑い番組があったとさ)に使われていたほど有名なホギー・カーマイケル作の誰しもなじみのあるメロディ曲なのですが、その曲を当時のバップの名演奏者が順々にソロを繰り広げるという15分にわたる演奏です。それぞれに味のあるソロが聴けまして傑作かつ名演ということに違いないものです。その上に、このアルバムではジャズの素晴らしさと醍醐味を容易に感得できる演奏ということでは最右翼ではないかと思うのですね。

 学生の頃、狭い下宿では大きな音をあまり頻繁に出せないのでヘッドホンを常用しておりましたが、ゼンハイザーというドイツ製の少しばかり高級なヘッドホンで聴くこのライオネル・ハンプトンのバイブの突き刺さるような金属音の感覚を今でもまざまざと思いだすことが出来ます。スターダスト以外に全4曲が収められていますが、このスターダストが突出していますのでその1曲だけのためにあるようなアルバムです。

 ウィリー・スミスのアルト、チャーリー・シェイバースのトランペット、コキー・コーコランのテナー、スラム・スチュアートの肉声を伴う独特のベース奏法、ドミー・ドットのピアノ、バーニー・ケッセルのギター、そしてライオネル・ハンプトンのバイブと次々と魅力的なソロが続きます。ほんとわかりやすいジャズです。万人が認める名演というのはまさにこの演奏のことを言うのでしょう。ジャズの良さがいまいちわからない方にお勧めのアルバムです。マイルスやビル・エバンスらの有名だけど少し難解なジャズを聴く前にまずこのアルバムを聴いてジャズ・ストレッチングをして勘所を復習しておきましょう。なんてね(笑)。

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