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チャールズ・ミンガス/直立猿人

JAZZ others 1

2004年09月21日

チャールズ・ミンガス/直立猿人 Charles Mingus / Pithecanthropus Erectus
 
 こんにちは。今日はモダン・ジャズ・ベーシストとして最も著名なチャールズ・ミンガスの登場です。50年代の東海岸のモダン・ジャズ・シーンで、アート・ブレイキー、マイルス・デイビスらと並ぶコンボ・リーダーとして自らのグループ(ジャズ・ワークショップ)を率いて新しい音楽を形成してゆきます。この56年録音の直立猿人はミンガスの代表的な名作ばかりでなく、モダン・ジャズ史に残る名盤です。

 ジャッキー・マクリーン(as)、J.R.モンテローズ(ts)、マル・ウォルドロン(p)、チャールズ・ミンガス(b)、ウィリー・ジョーンズ(ds)のクインテット。マクリーンの角ばった個性的なアルト・サックスが大変魅力的で、全4曲ともマクリーンのソロが随所に光っています。それにしてもミンガスの選ぶフロントラインの管楽器奏者はみな個性的ですね。エリック・ドルフィー、ブッカー・アービン、ユセフ・ラティーフらがすぐに思い浮かびます。4曲ともメロディーに魅力があり、3曲目はジャッキーの肖像というマクリーンのために書かれた大変美しい曲です。1曲目の直立猿人は人類が歩きだすところを音で表現しようという意図のようですが、そういうことよりもこの曲はジャズ・フィーリングを感じることのできるとてもわかりやすい魅力的な演奏です。私も学生時代のジャズ入門時期にこのレコードをよく聴き、ジャズの素晴らしさを教えてもらったように思います。植草甚一氏のジャズ評論に真っ先に出てきていましたっけ。
 ミンガス・グループの演奏はその曲自体も特徴的なものが多いのですが、少人数でのアンサンブルを重視するところがあります。このあと、ミンガスはメンバーを次々に入れ替えて60年代前半にかけて精力的に録音を続け名高いレコードを数多く残します。直立猿人はミンガス風オーケストラ音楽の原型といえるものでしょう。

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