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ユタ・ヒップ/ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ

JAZZ others 1

2005年03月09日

yutta&sims.jpeg Jutta Hipp /Jutta Hipp with Zoot Sims

 今日は女流ピアニスト、ユタ・ヒップの名手ズート・シムズとの共演盤『ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ』です。 パーソネルは、ジェリー・ロイド(tp)、ズート・シムズ(ts)、ユタ・ヒップ(p)、アーメッド・アブダル・マリク(b)、エド・シグペン(ds)。1956年録音。BlueNote1530。

 ユタ・ヒップはドイツで生まれジャズ評論家レナード・フェザーに見出されてアメリカに渡りブルーノートに3枚のアルバムを残して引退した伝説のピアニストです。以前にこのブログでもご紹介した『ヒッコリーズ・ハウスのユタ・ヒップVol.1』、『Vol.2』、それに本作の3枚です。前者2枚がトリオ演奏、本作がクィンテット演奏となっています。ドイツ時代のBGM盤とBN盤(5056)の2枚を含めて全5枚、計4セッションが彼女の全記録です。

 ユタ・ヒップの感性豊かな繊細なピアノとズート・シムスの溌剌としたエネルギッシュなテナーとが微妙にバランスのとれた大変魅力的なハード・バップ・アルバムです。マット・デニス作の2.「コートにすみれを」、それに3.「ダウン・ホーム」などはとても印象に残る好演です。

 ユタ・ヒップのピアノは残されたライブ演奏のトリオ作品2枚で一通りその個性を感じ取れるのですが、本作では唯一のスタジオ録音かつ管楽器との共演という点でまた違った側面が見られます。バッキングについては特にどうということはないものの、ピアノ・ソロではやはり独特のデリケートなメロディラインと構築美を感じさせてくれます。2でのソロは何度聴いても味わい深いジャズ・センスに感心します。流暢とはいえないむしろ訥弁なピアノ・タッチですが美しい感性が次々と沸き立ってくるのですね。

1. Just Blues
2. Violets for Your Furs
3. Down Home
4. Almost Like Being in Love
5. Wee Dot
6. Too Close for Comfort
7. These Foolish Things [*]
8. 'S Wonderful [*]

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