メイン・ページ > 2004年12月
- アニタ・オデイ/シングズ・ザ・ウィナーズ 04/12/31
- ベートーヴェン交響曲第9番/フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団 04/12/30
- ジャッキー・マクリーン/スイング・スワング・スインギン 04/12/29
- ハンク・モブレー/ソウル・ステーション 04/12/28
- ニュー・シネマ・パラダイス/ジュゼッペ・トルナト-レ 04/12/26
- デューク・ピアソン/プロフィール 04/12/25
- クリス・コナー/クリス 04/12/24
- ジミー・レイニー/ジミー・レイニー・カルテット 04/12/23
- オスカー・ピーターソン/ザ・トリオ 04/12/22
- ケニー・ドーハム/カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム 04/12/21
- レイ・ブライアント/レイ・ブライアント・プレイズ 04/12/20
- レッド・ガーランド/グルーヴィー 04/12/20
- ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン 04/12/19
- 小山実稚恵/ラヴェル作品集 04/12/18
- 植草甚一/モダン・ジャズの勉強をしよう 04/12/17
- ウェイン・ショーター/預言者 04/12/16
- リー・モーガン/キャンディ 04/12/15
- クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ/クリフォード・ブラウン、マックス・ローチ 04/12/14
- エディ・ヒギンズ/懐かしのストックホルム 04/12/13
- トミー・フラナガン/エクリプソ 04/12/12
- オリバー・ネルソン/ブルースの真実 04/12/11
- ドン・フリードマン/サークル・ワルツ 04/12/10
- セシリア・ノービー/マイ・コーナー・オブ・ザ・スカイ 04/12/09
- メル・トーメ/スウィングズ・シューバート・アレイ 04/12/08
- ドナルド・バード/フュエゴ 04/12/07
- リー・コニッツ/サブコンシャス・リー 04/12/06
- モニカ・ゼタールンド&ビル・エヴァンス/ワルツ・フォー・デビー 04/12/05
- 新神戸-市が原-摩耶山-黒岩尾根 04/12/05
- ユタ・ヒップ/ヒッコリーハウスのユタ・ヒップ 04/12/04
- アート・ブレイキー/バードランドの夜 Vol.1 04/12/03
- テテ・モントリュー/テテ 04/12/02
- ブッカー・リトル/ブッカー・リトル 04/12/01
アニタ・オデイ/シングズ・ザ・ウィナーズ
JAZZ Vocal
2004年12月31日
Anita O'Day / Sings The Winners
大晦日の今日はアニタ・オデイです。アニタ・オデイは言わずと知れた屈指の実力派白人女性ヴォーカルですね。本作はアニタが当時のモダン・ジャズの名演奏曲をセレクトして、マーティ・ペイチ・オーケストラ他西海岸のジャズマン達をバックにして快唱を残した名曲集です。1958年LA録音。Verveレーベル。
アニタ・オデイの魅力はハスキー系の特徴あるヴォイスと天性のジャズ・センスにあります。決して声量があるわけでなし、よい声でもない、それにうまいと言えるほどのものでもないのですが、ジャズらしい小粋な感覚は図抜けて素晴らしいものがあります。ジャズを歌うことがとても似合っている、そんな印象です。ジューン・クリスティやクリス・コナーらが後に続きますが、白人女性ヴォーカルの典型的なスタイルを形作ったと言えるのがこのアニタ・オデイかもしれません。
40年台からジーン・クルーパやスタン・ケントン楽団で活躍し名を成しましたが、声を酷使したせいで50年前後はアル中にまでなるという悲惨なスランプ状態でした。ノーマン・グランツに機会を与えられ、50年代の後半に数多くの名唱をVerveに残すことになります。1920年生れですから、30才後半での大活躍ですね。
本作のシングズ・ザ・ウィナーズ以外では、オーケストラをバックに優雅な名唱で傑作と名高い「 ディス・イズ・アニタ 」(56年)、オスカー・ピーターソン・トリオをバックにスインギーな名唱を記録した「 アニタ・シングズ・ザ・モスト 」(56年)、ジャズ・クラブでのライブ盤「 アット・ミスター・ケリーズ 」(58年)などが有名です。それにしてもVerveのジャケット・デザインだけはちょいといただけないですね、蛇足ですが。
本作の曲目が40~50年代の有名曲ばかりでアニタ・オデイがこれらのよく知られた名演をどのように歌うかというところがポイントです。マーティ・ペイチら西海岸のバック陣を従えて、A列車で行こう(デューク・エリントン)、アーリー・オータム(ウディ・ハーマン)、チュニジアの夜(ディジー・ガレスピー)、マイ・ファニー・バレンタイン(マイルス・デイヴィス)らの名演をアニタ流に料理しています。7曲追加された全19曲、満腹感を堪能できる一枚です。
amazon.comでは試聴OK。→ Anita O'Day Sings The Winners
JR.comでも試聴OK(音質いい)。→Anita O'Day Sings The Winners
今どんなブログが人気でしょう。→人気ブログランキング(音楽)
投稿者 Jazz Blogger T : 23:56 | トラックバック
ベートーヴェン交響曲第9番/フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団
_Classic
2004年12月30日
Beethoven: Symphony no. 9 / Furtwangler
こんにちは。今日はベートーヴェンの弟9です。歴史的名演と言われるフルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団1951年録音のレコードを学生時代から愛聴しています。特にその第3楽章(アダージョ・モルト・エ・カンタービレ)が大好きで繰り返し聴いてきました。
ベートーヴェンは日頃それほど多く聴くことはないのですが、交響曲やピアノ協奏曲、ピアノ・ソナタなどをたまに想い出したように手持ちの限られたCDやレコードで聴きます。あとは、ラジオやTVなどで触れる程度です。ベートーヴェンの持つ叙情的な曲でのおおらかでまろやかな音楽美を私は大変好んでいます。この第9の第3楽章はベートーヴェンの叙情的メロディとその構築美の一面を示す最も典型的なものだと思います。
このフルトヴェングラーの演奏はいろいろ論じられているようですが名演であることに間違いがありません。この演奏以外ほとんど知らない私には論じる資格はありませんが、第3楽章はゆっくり目の演奏で弦が流麗で統一感がある、といった感じを持ちます。この楽章は全体で20分くらいの演奏ですが、前の10分くらいはスローで、後半少しづつアップテンポとなります。この前半部分の弦主体のアダージョが何とも素晴らしくて私にとっては天上の音楽という印象です。2つの主題がともに美しいのです。
ベートーヴェン時代のこの種の音楽の特徴は、一つの楽章に主題と副主題の2つくらいのモチーフを設定し、そのモチーフに少しずつ変化をつけながら、すなわち変奏を繰り返しながら、徐々に盛り上げてゆくパターンですね。美しいメロディが形を変えながら聞き手の内奥に染み渡ってきまして、より高い境地の感動にいざなってゆくという感じです。
ジャズで言いますと、主題のメロディを崩しながらインプロヴィゼーションという即興演奏に持ち込みそこで聞き手の心を掴むのですね。それは形式的に楽譜がきちんとあるかないかという点の違いであって、主題の変奏部分とジャズ・インプロヴィゼーションというのはその目的とするところは共通しているように思えるのですが。モーツァルトのピアノ協奏曲などで聴けるピアノ演奏というのはまさにジャズのインプロヴィゼーションに相通じるものを感じます。
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Beethoven: Symphony no. 9 / Furtwangler
今どんなブログが人気でしょう。→人気ブログランキング(音楽)
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 10:18 | トラックバック
ジャッキー・マクリーン/スイング・スワング・スインギン
JAZZ Sax 1
2004年12月29日
Jackie McLean / Swing Swang Swingin'
こんにちは。今日はジャッキー・マクリーンです。私のお好みのハード・バッパーです。50年代後半から60年代初頭にかけて大活躍した大変よく知られたアルト・サックス奏者です。本作はジャッキー・マクリーンのリーダー作ワン・ホーン・アルバムとして人気&世評の高いブルー・ノート盤です。パーソネルは、ウォルター・ビショップ・ジュニア(p)、ジミー・ギャリソン(b)、アート・テイラー(ds)。1959年録音。BlueNoteレーベル。
ジャッキー・マクリーンはその四角張った特徴ある音色と淀みない歌心あるインプロビゼーションとで世に名を馳せた典型的なハード・バッパーです。個人的にも一番のハードバッパーはと問われればこのジャッキー・マクリーンの名を筆頭格に挙げることに何ら躊躇はしないでしょう。
ジャズに使用される楽器の中で、サックス、特にアルト・サックスが最もジャズ演奏、すなわち即興演奏に適した楽器ではないかと私は密かに考えています。その先鞭はチャーリー・パーカーが卓越したテクニックでもってまずバップを解放してモダン・ジャズ~ハード・バップ路線の基礎を築いたことにはじまりました。そして、多くのモダン・ジャズ・サックス奏者がその上にそれぞれの個性を反映しながら50年代ハードバップの隆盛を彩ります。マクリーンはまさにその渦中にいて間違いなく最も活躍した一人です。
マクリーンは多くのセッションに参加していますので、大抵のジャズ・ファンならそこかしこでその音色を耳にしていることと思います。本作はマクリーンのリーダー作でして、典型的な50年代後半のモダン・ジャズ、ブルーノート・サウンドを心ゆくまで堪能させてくれる好アルバムです。何かジャズでも聴きたいなと思うときに無難にそれなりの満足をもたらしてくれる作品だと思います。
スイング、スワング、スウインギンという表題、その名はよく体を表していますね。飄々とさりげなく空気を吸うくらいに構えたところのない日常的な雰囲気、それでいて一期一会の高水準のハードバップ。奏者のリラックス感がダイレクトに聞き手の心に伝わり和みをもたらしてくれるようなそんなアルバムです。
1. What's New?
2. Let's Face the Music and Dance
3. Stablemates
4. I Remember You
5. I Love You
6. I'll Take Romance
7. 116th and Lenox
amazon.comでは試聴可能です。→Jackie McLean / Swing Swang Swingin'
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Jackie McLean / Swing Swang Swingin'
今どんなブログが人気でしょう。→人気ブログランキング(音楽)
投稿者 Jazz Blogger T : 20:58 | トラックバック
ハンク・モブレー/ソウル・ステーション
JAZZ Sax 1
2004年12月28日
Hank Mobley / Soul Station
こんにちは。今日はハンク・モブレーです。モブレーのテナーの快演を存分に味わえるカルテットによるワン・ホーン・アルバム。パーソネルは、ハンク・モブレイ(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・ブレイキー(ds)。1960年録音。BlueNoteレーベル。
ブルーノートのサックス奏者として引っ張りだこだったハンク・モブレイは、リーダー作はじめ多くの録音で聞くことができます。サイドメンとして参加しているモブレーを聴いて知っている方も多いと思います。リーダー作の中でも名盤トップに入ると思われるのが本作のソウル・ステーションです。ウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、アート・ブレイキーという強力なトリオをバックにモブレイがソウルフルに吹きまくります。
いわゆるB級テナーと呼ばれることがありますが、いやどうしてブルーノートのアルフレッド・ライオンが見込んだだけのことはあってさすがに一流のハードバッパーだと思います。その渋さを理解するには相当にジャズにのめり込んでいる必要があるかもしれません。ジャズ喫茶などで、サイドメンとしていいテナーだな、誰が吹いているのかなと、レコードジャケットの裏を見て何度かモブレーの名を確認した記憶がありますね。
本作の収録曲はブルースが主体ということで、ウィントン・ケリーのブルージーなピアノを存分に聴けるという点も魅力として挙げておくべきでしょう。モブレーのテナーも常に安定的で快調なスイング感いっぱいのソロが聴けます。曲目別では、いずれも好演ですが、2.This I DIg of Youや6.Soul Station、それに1.Rememberや3.Dig Thisなどもとてもよい感じです。ケリーのピアノが光彩を放っています。
1. Remember - (featuring Judy Garland)
2. This I Dig Of You - (featuring Frank Sinatra)
3. Dig Dis
4. Split Feelin's
5. Soul Station
6. If I Should Lose You
JR.comでは試聴可能です。→Hank Mobley / Soul Station
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Hank Mobley / Soul Station
今どんなブログが人気でしょう。→人気ブログランキング(音楽)
投稿者 Jazz Blogger T : 20:58 | トラックバック
ニュー・シネマ・パラダイス/ジュゼッペ・トルナト-レ
_movies
2004年12月26日
ニュー・シネマ・パラダイス/ジュゼッペ・トルナト-レ
こんにちは。今日は名画ニュー・シネマ・パラダイスです。1989年伊仏作品。監督ジュゼッペ・トルナト-レ。出演、フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ、ブリジッド・フォセー、アニェーゼ・ナーノ他。音楽エンリオ・モリコーネ。90年アカデミー外国映画作品賞。シチリアの映画館「パラダイス座」を軸にしたノスタルジックな人間模様を見事に描いた名作です。
完全オリジナル版(3時間)DVDを昨日自宅で観ました。とてもよかったです。素直にいい映画だと思います。劇場版よりも後半の部分が長くなっていて冗長な感じですが、こちらの方がストーリーが分かりやすいですね。アルフレード(フィリップ・ノワレ)の葬式のために30年ぶりにシチリアに帰ってくるトト(ジャック・ペラン)、そのトトは映画制作者として大成功を収めていますが、30年前に別れたエレナ(ブリジッド・フォセー)と再会することになります。
意外だったのは、30年前にエレナの居所や伝言をアルフレードがトトに伝えなかったこと、そのために二人は違った運命を歩むことになるのですね。結局アルフレードがトトとエレナの別れを演出したことになります。トトはエレナのことを30年もの間ずっと思い続けて結婚していませんが、一方のエレナは年頃の娘を持つ政治家の妻として幸せな人生を送っているようでした。トトは今一度未来を共にしたいとエレナに申し出るものの現実を抱えたエレナからは断られます。
また、ラストはトトがアルフレードから死後渡されたフィルムを見るところで終わりますが、そのフィルムの中身は神父(レオポルド・トリエステ)の検閲でカットされた部分をつなぎ合せたキス・シーンでしたね。ニヤリとさせられるシーンの多い映画ですが、この最後の部分もなるほどやられたという感じですね。ユーモアがいっぱいです。ロジェ・バディム監督「素直な悪女」のブリジッド・バルドーの裸体シーンが出てくるところや、映画を見ている老人が暗記したセリフを涙を流しながらつぶやくシーンなどもユーモラスでした。
トトのシチリア滞在中に役目を終えたパラダイス座を取り壊して駐車場にするという象徴的な挿入話もあります。まあいろいろ複線はありますが基調は大衆映画を上映するある田舎町の映画館の消長を通して時代の移り変わりと人間模様を浮き彫りにした美しい物語です。そして、映画が娯楽の中心にあった古き良き時代へのノスタルジー、その映画と映画館に対する暖かい眼差しを感じる作品なのですね。監督のジュゼッペ・トルナト-レ監督自身シチリア出身とのこと。主人公のトトに重なる部分がかなりあるのではと連想させます。また、エンリオ・モリコーネの哀愁のある主題曲メロディーが全編に流れます。甘いメロディーです。あまりに多用されますので全体的に少しムードに流されるのは否めません。
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ニュー・シネマ・パラダイス/ジュゼッペ・トルナト-レ
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 10:47 | トラックバック
デューク・ピアソン/プロフィール
JAZZ Piano 1
2004年12月25日
Duke Pearson / Profile
こんにちは。今日はデューク・ピアソンですね。ハイセンスで品のよい優美さと確かなスイング感で実力のあるピアニストの一人です。このプロフィールはピアソンの初リーダー・トリオ作品です。パーソネルは、デューク・ピアソン(p)、ジーン・テイラー(b)、レックス・ハンフリーズ(ds)。1959年録音。BlueNote ST-84022。
デューク・ピアソンのピアノは一見すると特徴がなく地味っぽいのですが、よく親しんで聴きますとその味のある一級の品格に引き付けられることになります。ほんわかと和むことのできるピアノ、その魅力に一旦触れますと長く座右に置いておきたくなる類のものでしょう。昔、ブラインド・テストなる音だけ聞いて誰が演奏しているかを当てるクイズがありましたが、このピアソンは最も当てにくいピアニストの一人かもしれませんね。ですけれど日頃よく聴いているファンにとってはきっと簡単に答えられると思います。タッチに微妙ですが特徴がありますよ。
全7曲。いずれも楽しめます。特に、小粋で美しいメロディの4.I'm Glad There is Youがいいですね。リリカルな曲でのピアソンの良さがよく出た演奏だと思います。絶妙なタッチセンスと、途中からアップテンポになる辺りが心地よいのです。冒頭の1.Like Someone in Loveも快適なピアノ・ジャズです。肩の凝らないgoodな演奏です。このアルバムには目立たないけれど渋くてさりげない、道端に咲く小花のキュートな美があります。
1. Like Someone In Love (Burke-Van Heusen)
2. Black Coffe (Webster-Burke)
3. Taboo (M. Lecuona)
4. I'm Glad There Is You (Madeira-Dorsey)
5. Gate City Blues (Pearson)
6. Two Mile Run (Pearson)
7. Witchcraft (Coleman-Leigh)
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Duke Pearson / Profile
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:04 | トラックバック
クリス・コナー/クリス
JAZZ Vocal
2004年12月24日
Chris Connor / Chris
こんにちは。今日はクリス・コナーです。私のお気に入りNo.1女性ヴォーカルです。ハスキー・ヴォイスと卓越したジャズ・センス、それに一見クールだけれど本当は女性らしい暖かい感性。パーソネルは、①エリス・ラーキンス(p)・トリオ、1956年録音、②サイ・オリヴァー楽団、1953年録音、③ザ・ヴィニー・バーク・クインテット、1954年録音、④ラルフ・シャロン(p)・グループ、1955年録音。ベツレヘム・レーベル。
50年代半ばのベツレヘムでは、この「クリス」とともに「ディス・イズ・クリス」「バートランドの子守唄」の計3枚が有名です。50年代ではもう一枚アトランティックに吹き込んだ「ジャズ・デイト・ウィズ・クリス・コナー」が同じ路線の名唱でしょう。いずれもクール・ビューティーのクリス・コナーの本領を発揮した定評あるヴォーカル・アルバムです。これらのアルバムについてはそのうちいずれご紹介させていただきます。また、60年代前半には、「ヴィレッジ・ゲイトのクリス・コナー」(ライブ盤)というジャズ・ヴォーカル・ファン必聴の名盤があります。こちらはすでにご紹介済みです。→ ヴィレッジ・ゲイトのクリス・コナー。
本作は全12曲収録です。特に、1曲目のAll About Ronnie が好みです。クリス・コナーの独特のハスキーで暖かいクールなバラッド歌唱が冴えています。エリス・ラーキンスのさりげないピアノ伴奏も光っていますね。ノスタルジックなアメリカン・テイストでいい雰囲気です。3.Everything I Loveや4.Indian Summer、それに5.I Hear Music、9.A Good Man is a Seldom Thing なども特徴のよく出た名唱だと思います。確かなテクニックと中低域のコントロールされた声質が魅力的です。色気があまり感じられないという巷の評判ですが、いやどうして、知的で秘めた情感にこそ私はそこはかとない色香を感じるのです。
Amazon.comでは試聴OK。→ Chris Connor / Chris
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 23:57 | トラックバック
ジミー・レイニー/ジミー・レイニー・カルテット
JAZZ Guitar 1
2004年12月23日
Jimmy Raney / Jimmy Raney Quartet
こんにちは。今日はジミー・レイニーです。スタン・ゲッツとの50年初頭の録音などで活躍する名ギタリスト、ジミー・レイニーのリーダー作。本作はソニー・クラークの参加でバップとして引き締まった作品になりました。パーソネルは、ジミー・レイニー(g)、ソニー・クラーク(p)、レッド・ミッチェル(b)、ボビー・ホワイト(ds)。1954年パリ録音。Vogueレーベル。
これは私にとって大の愛聴盤です。シンプルなモダン・ジャズの本質を直に感じることのできる当時のモダン・ジャズの自然体を伝える好アルバムです。ジミー・レイニーとソニー・クラークという組み合わせ、そして、レッド・ミッチェルが加わった54年のパリ録音、これはもう何かが生れないはずがないです。収録曲はすでにレイニーがスタン・ゲッツと共演したものが中心ですが、当然のごとく優れた新鮮なジャズが息吹いています。
ジャズ評論家のレナード・フェザーが企画・立案した「ジャズ・クラブUSA」がヨーロッパ各地で54年初頭に公演を行いました。それがヴォーグ・オリジナル・LP・コレクションとして10インチのアナログ盤で25枚ほどが記録として残されています。本作はその内の一枚、しかも典型的な秀作と言ってよい内容です。50年代前半の前衛音楽たるべきジャズを異国の地フランスで披露する、晴れがましさとそれを歓迎するパリ大衆という文化交流の図式があり、それに存分に応えうる気鋭の若手ジャズメンの溌剌たる自由奔放な音楽という印象です。
ソニー・クラークの潜在的なセンス、それはすでに人心を魅了するに足るものであったことが如実に示されています。むしろ、色が幾分薄い分だけいっそう好ましく思えるのは私の贔屓目でしょうか。7曲目Once in a whileのレイニーなしの記念すべきソニー・クラークのトリオ演奏を今日も4回くらいあくことなく繰り返して聴いてしまいました。やはりよいものはよいという感慨です。満足々々。
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 20:02 | トラックバック
オスカー・ピーターソン/ザ・トリオ
JAZZ Piano 1
2004年12月22日
Oscar Peterson / The Trio
今日はオスカー・ピーターソンです。最強のオスカー・ピーターソン・トリオによる定評ある白熱のライブ演奏です。別名(日本名)は、オスカー・ピーターソンの真髄。パーソネルは、オスカー・ピーターソン(p)、レイ・ブラウン(b)、エド・シグペン(ds)。1963年シカゴ録音。Verveレーベル。
ピアノの機能をフルに生かしきることのできるジャズ・ピアニストとして万人が認めるオスカー・ピーターソン、「黄金のトリオ」時代の最高に乗っているライブ・アルバムです。レイ・ブラウンとエド・シグペンとのコンビは、1959年から65年まで続きます。息の合った絶妙のピアノ・トリオであり、ジャズを心行くまで堪能させてくれるという点では最高のコンボの一つでしょう。
このアルバムは、3人がともに30才代の油の乗り切った働き盛りの時期に、シカゴのロンドン・ハウスでのライブ演奏を記録したものです。音質のいい録音と、雰囲気のいい生の演奏、それに申し分のないザ・トリオの演奏ということで、オスカー・ピーターソンの数多い秀作アルバムの中でも五指に入る最高の出来に仕上がっていると思います。
全7曲。ベニー・ゴルソンの名曲6.ウィスパー・ノットでのピーターソンの軽やかにスイングする右手のシングルトーンには感服です。お勧めです。3.シカゴも同様にスインギーかつ次々に湧き出るアドリブ・フレーズが魅力。フランク・シナトラの名唱で著名なラブ・バラードの2.ウィー・スモール・アワーズでは、ピーターソンのロマンティックでファンタスティックなバラード演奏が見事に音楽美を形作っています。
1.恋したことはない、2.ウィー・スモール・アワーズ、3.シカゴ、4.夜に生きる、5.サムタイムズ・アイム・ハッピー、6.ウィスパー・ノット、7.ビリー・ボーイ
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Oscar Peterson / The Trio
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:05 | トラックバック
ケニー・ドーハム/カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム
JAZZ Trumpet
2004年12月21日
Kenny Dorham / At The Cafe Bohemia
今日はケニー・ドーハムの渋いハード・バップ系ライブの名盤です。パーソネルは、ケニー・ドーハム(tp)、J.R.モンテロ-ズ(ts)、ケニー・バレル(g)、ボビー・ティモンズ(p)、サム・ジョーンズ(b)、アーサー・エッジヒル(ds)。1956年録音。BlueNoteレーベル。
ケニー・ドーハムは実力のある名トランペッターです。そのスタイルは派手さはないもののクセのない卓越したテクニックと洗練されたジャズ・フィーリングで常に高レベルの演奏を残しています。本作では、J.R.モンテローズ、ケニー・バレル、ボビー・ティモンズらの精鋭ジャズマンとスリルのある典型的なハードバップを聞かせてくれます。特に、ミンガスの「直立猿人」でも活躍したJ.R.モンテローズの参加が新鮮な彩りを添えておりこのアルバムを魅力あるものにしています。アドリブ・フレーズに予期せぬスリルが入り込むので目が離せないといった感じです。もちろん、ケニー・バレルのブルース・フィーリングも健在です。とにかく、50年代のジャズに浸りたいときに安心して耳を傾けることのできる渋すぎる好アルバムなのですね。
2曲目のセロニアス・モンクの名曲「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」や4曲目の「チュニジアの夜」は素晴らしい演奏だと思います。前者は、56年のマイルス・デイヴィス・グループの名演が有名ですが、このドーハムのジャズ・プロフェットによる演奏も負けず劣らずの渋い好演です。モンテローズのテナーがコルトレーンと同種の陰影感を見せますし、その後のドーハムのブルージーで老練なソロやボビー・ティモンズのソウルフルなピアノなど、まさに味のあるハード・バップの真髄ですね。「チュニジアの夜」での、ドーハム→モンテローズ→バレル→ティモンズと続くソロの連なりによる至福感というのは私を含めたモダン・ジャズ・ファンには堪らないものですね。やっぱこれはやめられないってやつです。
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:34 | トラックバック
レイ・ブライアント/レイ・ブライアント・プレイズ
JAZZ Piano 1
2004年12月20日
Ray Bryant / Ray Bryant Plays
今日はレイ・ブライアントの粋なピアノ・トリオ・アルバムです。このレイ・ブライアント・プレイズは幻の名盤として有名でした。パーソネルは、レイ・ブライアント(p)、トミー・ブライアント(b)、オリヴァー・ジャクソン(ds)。1955年録音。Signatureレーベル。
これはゴキゲンなジャズです。軽快で小粋なしゃれたピアノ・ジャズ。発売当初はマイナー・レーベルのため人気が無かったのですが、20年後の日本で幻の名盤として火がつきました。今ではレイ・ブライアントの代表的なピアノ・トリオ・アルバムです。ブライアントのスタイルは、伝統的なモダン・ジャズ奏法に加えて、ブキウギやストライドもこなす広範囲のテクニック、さらには卓越したブルースやゴスペル・フィーリングを兼ね備えています。
本作に収められた12曲はモダン・ジャズの名曲揃いで、まさに名曲集です。どれも好ましい演奏ですが、個人的な好みで言いますと、5のナウズ・ザ・タイムなんかのスイング感が絶妙にいいと思います。ジャズの楽しさがストレートに伝わってくる演奏ですね。6.ホイートレイ・ホールや11.A列車で行こう、なども同様な感触で素敵です。ブルース感覚がとてもよい上に右手のアタックが実に心地良いのです。このレイ・ブライアントともう一人エロール・ガーナーの二人はエンターテイメントの華のあるモダン・ジャズ・ピアノとして、私は大好きですね。
1.デロニィのジレンマ、2.ブルー・モンク、3.ミスティ、4.スニーキング・アラウンド、5.ナウズ・ザ・タイム、6.ホイートレイ・ホール、7.ドゥードリン、8.ア・ハンドレッド・ドリームス・フロム・ナウ、9.バグズ・グルーヴ、10.ウォーキン、11.A列車で行こう、12.ウィスパー・ノット
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Ray Bryant / Ray Bryant Plays
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:09 | トラックバック
レッド・ガーランド/グルーヴィー
JAZZ Piano 1
Red Garland / Groovy
今日はレッド・ガーランドのピアノ・トリオ・アルバム、グルーヴィーです。多くのジャズ・ファンの耳にこびり付いていると思われる、大人気の名盤です。パーソネルは、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)。1956、57年録音。Prestigeレーベル。
1曲目、C・ジャム・ブルースの冒頭のフレーズが流れてきますと、もういきなりのカウンターパンチというやつです。堪りません。ガーランドの得意のブロック・コードが出てくる頃には完璧にノックダウンしているのですね。5曲目のWhat Can I Say, Dearなどもガーランド節満載の心地よい演奏です。小気味よい粒だった音色と粋なブルース感覚。このアルバムはまさにグルーヴィーなピアノ・ジャズを堪能できるレッド・ガーランドの傑作です。
レッド・ガーランドは50年代半ばにマイルス・デイヴィスに見出され有名なマラソン・セッションに参加して名を馳せました。58年にマイルスのもとを離れますが、55~60年前後に吹き込まれたガーランドのピアノ演奏は本作のリーダー作はじめかなり大量なものでしょう。本作は、ガーランドの快演が聞かれるガーランドの代表的な録音というだけでなく、間違いなくピアノ・ジャズの典型的な名盤です。
1. C-Jam Blues
2. Gone Again
3. Will You Still Be Mine
4. Willow Weep For Me
5. What Can I Say After I Say I'm Sorry
6. Hey Now
Red Garland (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds). 1957.
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Red Garland / Groovy
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:08 | トラックバック
ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン
JAZZ Vocal
2004年12月19日
John Coltrane and Johnny Hartman / John Coltrane and Johnny Hartman
ジョニー・ハートマンは男性的な渋い美声の歌手です。このアルバムではコルトレーンとの組み合わせの妙により、見事に静謐で耽美的な世界が演出されています。まさに一期一会の出会いから生れた不朽の名盤と言えます。パーソネルは、ジョニー・ハートマン(vo)、ジョン・コルトレーン(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。1963年録音。Impulseレーベル。
コルトレーンは62年に有名な「バラード」という美しいスロー・バラード集やエリントンとの「デューク・エリントンとジョン・コルトレーン」などのアルバムを出しており、本作はその延長にあるリリカル路線の作品と言えます。61年の「アフリカ・ブラス」「インプレッションズ」などからはかなりの変換でした。この62~63年はコルトレーンにとって新しい局面を迎えるべく休息の時期だったのかもしれません。この後の64以降、以前にも増して求道者のような哲学的なインプロヴィゼーションの世界に邁進することになるのです。
商業的な小さな成功よりも芸術家としての自覚が立ち止まることを許さなかったのでしょう。実際、67年7月の死(享年40才)まで時間はわずかしか残されていませんでした。ほんとにコルトレーンの音楽には常に緊張というかのっぴきならない何かがいつも内在しているようでした。この時期のコルトレーンの音楽はその点確かに親しみやすいのですが、コルトレーン自身は楽しんでいたのかなと疑いたくなる微妙な陰影を感じます。私にとっては「バラード」よりも本作の方がハートマンのク-ルな歌唱がある分、正直楽しめます。ジャズという音楽の基本はやはり悦楽にあるはずで、コルトレーンのテナーは美しいことは確かですが切なすぎるきらいがあるのですね。
いずれにせよ、記録されたこのレコード(CD)には、ジョニー・ハートマンの一世一代の名唱と、コルトレーンのテナー、それにマッコイのピアノ、さらにはエルヴィンのブラッシュ・ワークが歴然と輝きながら残っているという事実があります。その前に立って耳を傾けますと、個人的なちっぽけな詮索など全く取るに足らないものなのです。ちなみにハートマンは83年60才で他界。
1. They Say It's Wonderful
2. Dedicated To You
3. My One And Only Love
4. Lush Life
5. You Are Too Beautiful
6. Autumn Serenade
Johnny Hartman (vo),John Coltrane (ts),McCoy Tyner (p),Jimmy Garrison (b),Elvin Jones (ds).
Recorded on Mar. 7th, 1963.
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ John Coltrane and Johnny Hartman / John Coltrane and Johnny Hartman
関連エントリーはこちら。
→ セロニアス・モンク『ウィズ・ジョン・コルトレーン』(1957)
→ ジョン・コルトレーン『ブルー・トレーン』(1957)
→ ジョン・コルトレーン『ソウル・トレーン』(1958)
→ ジョン・コルトレーン『ジャイアント・ステップス』(1959)
→ ジョン・コルトレーン『マイ・フェイヴァリット・シングス』(1960)
→ ジョン・コルトレーン『オレ・コルトレーン』(1961)
→ ジョン・コルトレーン『インプレッションズ』(1961)
→ ジョン・コルトレーン『ライブ・アット・ザ・ビレッジ・ヴァンガード』(1961)
→ ジョン・コルトレーン『コルトレーン』(1962)
→ ジョン・コルトレーン『ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン』(1963)
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 23:58 | トラックバック
小山実稚恵/ラヴェル作品集
_Classic
2004年12月18日
小山実稚恵/ラヴェル作品集
こんにちは。今日は日本人ピアニスト小山実稚恵さんのラヴェル作品集です。ご存知の通り、小山実稚恵さんは1982年チャイコフスキーコンクール3位、1985年ショパンコンクール4位入賞という輝かしい経歴を持つ、ショパン、リスト、ラフマニノフ、スクリャービン、ラヴェルらのロマン派ピアノ等を得意とする現代日本を代表する女流ピアニストです。1994年録音。
このラヴェル集は、小山実稚恵さんの豊かな音楽性と鮮やかなテクニックが結実した素敵なアルバムです。私にとって最近繰り返し聴いている大好きなアルバムです。どうしてもアルゲリッチと比較してしまいますが、アルゲリッチの奔放な演奏に決して引けをとらない自由さや、確かな感性とピアニズムを感じる素晴らしい一枚だと思います。
1.ラ・ヴァルス
2.亡き王女のためのパヴァーヌ
3.道化師の朝の歌
4.水の戯れ
5.ソナチネ
6.夜のガスパール
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ 小山実稚恵/ラヴェル作品集
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 10:19 | トラックバック
植草甚一/モダン・ジャズの勉強をしよう
_books (entertainm.)
2004年12月17日
モダン・ジャズの勉強をしよう/植草甚一(著)
JJ氏こと植草甚一氏は、映画や探偵小説の評論活動を長く行ってきて、1957年49才の時にジャズの虜となりスイング・ジャーナル誌に連載を持つようになりました。この書物は、植草甚一氏のそうしたジャズ評論を集めた価値ある一冊です。ジャズの魅力がものすごくわかりやすく記述されています。私もジャズの味わいを知るようになった20才前後から植草氏の文章を好んで読むようになり、強い影響を受けています。
投稿者 Jazz Blogger T : 21:14 | トラックバック
ウェイン・ショーター/預言者
JAZZ Sax 1
2004年12月16日
Wayne Shorter / Soothsayer
こんにちは。今日はウェイン・ショーターです。私の大好きなジャズ・マンの一人です。パーソネルは、フレディ・ハバード(tp)、ジェイムス・スポ-ルディング(as)、ウェイン・ショーター(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)。1965年録音。BlueNoteレーベル。
ウェイン・ショーターの神秘的な黒魔術の世界には一時はまっていた時期がありました。やはり京都での下宿時代です。20台前半の研ぎ澄まされた神経に直に響く感じです。このアルバム、預言者はショーターの才能が遺憾なく発揮されたこの時期のショーターの代表的リーダー作だと思います。ここでは、ショーターの独自のモーダルな世界が見事に開花しています。
まず、耳を奪われるのがそのアンサンブル・アレンジの不思議な美的感覚です。50年代のバップとは完全に一線を画する先鋭的なハーモニーです。それと、楽曲の美しさ、特に、5. 6. 7.(レコードではB面)が素晴らしい。6.Lady Dayはビリー・ホリデイの別名を曲名にしたものですが、その美しいメロディを聴くために何度針を落としたことでしょう。ここでのマッコイ・タイナーのピアノが実にリリカル。タイナーは時折この種のピアノ美を示してくれますね。また、7.Valse Tristeは新鮮さに満ちています。まさにショーターの指し示す新世界です。いい曲だなあと率直に思います。
この5~7を今日改めて繰り返し聴いていますと、20年くらいをタイム・スリップしたような感覚です。思い出がいっぱい詰まっています。特に6と7あたりを聞くと堪らないですね。悩み多き青春の苦い思い出とともに切ないけれど少し甘い記憶が深い闇の底から次々とよみがえってくるようです。
1. Lost
2. Angola
3. Angola [Alternate Take]
4. Big Push
5. The Soothsayer
6. Lady Day
7. Valse Triste
Amazon,comでは試聴OK。→ Wayne Shorter / Soothsayer
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Wayne Shorter / Soothsayer
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:00 | トラックバック
リー・モーガン/キャンディ
JAZZ Trumpet
2004年12月15日
Lee Morgan / Candy
こんにちは。今日はリー・モーガンです。このキャンディはモーガンの数あるリーダー作の中で唯一のワン・ホーン・アルバム。リー・モーガンの代表作として定評のある人気盤です。パーソネルは、リー・モーガン(tp)、ソニー・クラーク(p)、ダグ・ワトキンス(b)、アート・テイラー(ds)。1957年録音。BlueNoteレーベル。
リー・モーガン若干19才の吹き込み。クリフォード・ブラウンの死(1956年)後にポスト・ブラウンとして名乗りをあげることになります。溌剌とした抜けのよいトランペットが素晴らしい。1曲目のキャンディがモーガンの特徴を示した典型的な名演と言えるでしょう。ミディアム・テンポのキュートなメロディを持つスタンダード曲をファンキーに格好よく演じるという点では圧倒的に魅力的です。そして、このアルバムをハード・バップの名盤としているもう一つの要素はピアノのソニー・クラークにあることは間違いないことでしょう。随所に見せるソロ、それにバッキングには、いつもながらやはり唸らされてしまいます。そのフィーリングやスタイルはワン・パターンかも知れないけれど好きなものは好きと言い切れる何かがあります。全6曲、いずれもモダン・ジャズの粋が感じられる、印象に残る好アルバムです。
そういえば、半年ほど前に大阪天王寺にあるジャズ喫茶トップシンバルに何年かぶりで寄った際に、私の後から来たおじさん風の方がこのキャンディをリクエストしまして、店内客二人だけで一緒にモーガンのファンキー節に聞き入りましたね。それは良いとして他のアルバムがCDをかけていて1枚に50分くらいかかるのにはちょっと辟易でした。やはりレコード片面20分くらいで次々に違うのをかけてくれる方がよいのにと残念でしたね。
神戸元町のジャムジャムはその点良いですね。レコードのみですから。今週、元町では恒例のルミナリエがやってまして、ジャズ好きの方で元町に来られるなら一度ジャムジャムに寄ってみるとよいと思いますよ。昔ながらの真摯なジャズ喫茶です。ホームページには地図もあります。→Web Jam Jam

Amazon.comでは試聴OK。→ Lee Morgan / Candy
詳細はamazon.co.jpでどうぞ。→ Lee Morgan / Candy
ブログランキングに参加中です。よろしかったらクリックをお願いします。日々の記事更新の励みにさせていただきます。→ ![]()
投稿者 Jazz Blogger T : 21:34 | トラックバック
クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ/クリフォード・ブラウン、マックス・ローチ
JAZZ Trumpet
JAZZ Trumpet
2004年12月14日
Clifford Brown and Max Roach / Clifford Brown, Max Roach
こんにちは。今日はクリフォード・ブラウンとマックス・ローチの有名な双頭コンビの登場です。このアルバム、クリフォード・ブラウン&マックス・ブラウンは彼らの代表的な名盤です。パーソネルは、クリフォード・ブラウン(tp)、ハロルド・ランド(ts)、リッチー・パウエル(p)、ジョージ・モロウ(b)、マックス・ローチ(ds)。1954-55年録音。Emercyレーベル。
クリフォード・ブラウンのトランペット演奏が、53年頃の強いアタックのあるパーカッシブな演奏から、54-55年では丸みを帯びてよりリリカルでメロディアスな円熟したスタイルに微妙に変化しているのがわかります。このアルバムでのクリフォード・ブラウンにはジャズ史上最も優れたトランペッターとしてのほとんど完璧とも言える名演奏を聞くことができます。マックス・ローチも正確無比で完璧なテクニックを持つドラマーとして著名で、この二人の共演はもうハード・バップの典型的な模範演奏と言えます。
私にとってこのアルバムは繰り返し聴いてきた思い入れのあるアルバムです。どの曲もアドリブのメロディを覚えるほど聴いています。選曲も素敵な歌もので占められていまして大変好ましいものです。クリフォード・ブラウンは、1930年生れ、1956年没。享年25才。本作のピアノのリッチー・パウエル(バド・パウエルの弟)夫妻と共に自動車事故死。
1.Delilah、2.Parisian Thoroughfare、3.The Blues Walk、4.Daahoud、5.Joy Spring、6.Jordu 他
このブラウンとローチの双頭コンビによる名演は本作を含めて4作ほどがよく知られています。他の3枚は以下に示すものです。いずれもブラウンの死の直前の1954~55年に録音されています。
イン・コンサート In Concert 1954年録音。白熱のライブ。
スタディ・イン・ブラウン Study in Brown 1955年録音。完成されたスタジオ録音。
アット・ベイズン・ストリート At Basin Street 1955年録音。S・ロリンズ参加の興奮ライブ。
Amazon.comでは試聴OK。→ Clifford Brown and Max Roach
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 21:35 | トラックバック
エディ・ヒギンズ/懐かしのストックホルム
JAZZ Piano 1
2004年12月13日
Eddie Higgins / Dear Old Stockholm
こんにちは。今日はエディ・ヒギンズですね。スイングジャーナル誌の読者投票(2002年11月号)によるエディ・ヒギンズ・トリオで聴きたいスタンダード・ベスト10で構成されたアルバム。ヴィーナス・レーベル10周年記念だとか。それにしても名曲がずらりと並んでいます。何を聞こうかと迷ったときなどに気が付くとヒギンズ・トリオがいつの間にやら鳴っているという感じですね。パーソネルは、エディ・ヒギンズ(p)、ジェイ・レオンハート(b)、ジョー・アシオーネ(ds)。 ヴィーナス・レーベル。
このヒギンズさん、ジャケット写真の左の男性かなと思いきや、1932年生れといいますから、70才を超えてらっしゃるのですね。50年代の後半から活躍の筋金入りのモダン・ジャズ・ピアニストです。ピアノの響きだけ聞いていますと歳ってわかんないもんですね。まあ落ち着きや円熟味は感じますけど。それにしてもモノクロのジャケットいいですね。タバコの煙が渋いし北欧系の美形も大変好ましいと思います。こりゃ、CD屋さんで試聴したりすれば間違いなく即買いというやつですね。
懐かしのストックホルムというタイトルはちょっと違和感ありますね。やっぱ、ディア・オールド・ストックホルムでなくっちゃね。私の場合この曲ではすぐにスタン・ゲッツのことを思い出しますが。それにしてもスウェーデンって国はモダン・ジャズと切っても切れない関係ですな。そうそうスウェーデンといえば以前から懸案のジェリー・マリガンのこといつか書かないとね。今日はかなり脈絡がないですね。早めにこのアルバムの中身のこと書きましょう。芸術っぽさは感じないけれどそれほど低俗でもない。寛いだ雰囲気が自然と醸し出されます。こういうのを聴きますとアルコールが止まらなくなってしまします。そして幸せな感じがじんわりとしてきます。ジャズっていいなあ、心地良いなあとなりますね。1曲だけ選べと酷なことを言われたら、8を選ぶかな、今日の気分ですけど。
1.ムーンライト・ビカムス・ユー、2.モア・ザン・ユー・ノウ、3.ナーディス、4.虹の彼方に、5.懐かしのストックホルム、6.クリフォードの想い出、7.あなたと夜と音楽と、8.イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ、9.アゲイン、10.ウィ・ウィル・ビー・トゥゲザー・アゲイン、11.ウィッチクラフト、12.イット・ネバー・エンタード・マイ・マインド、13.星影のステラ、14.ブレイム・イット・オン・マイ・ユース (74分)
ちなみに、そのスイングジャーナル誌の読者投票結果の順位ってちょっと気になりますよね。異論もあろうかと思いますが以下のような結果だったそうです。断っておきますがあくまでヒギンズじっちゃんに弾いてほしい曲ですからね。(*印は本アルバム収録) 1位 懐かしのストックホルム*、2位 ミスティ、3位 あなたと夜と音楽と*、4位 星影のステラ*、5位 いつか王子様が、6位 虹の彼方に*、7位 酒とバラの日々、8位 ナーディス*、9位 わが心のジョージア、10位 ブレイム・イット・オン・マイ・ユース*、11位 慕情、12位 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン、13位 サマータイム、14位 ムーン・リバー、15位 イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド*、16位 スターダスト、17位 イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ*、18位 モア・ザン・ユー・ノウ*、19位 ガール・トーク、20位 ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ、21位 ムーンライト・ビカムズ・ユー*、22位 ウイ・ウイル・ビー・トゥゲザー・アゲイン*、23位 メモリーズ・オブ・ユー、24位 イージー・リビング、25位 ウィッチクラフト。
Venus RecordsのHPで試聴可能です。→Eddie Higgins/Dear Old Stockholm
詳しくはアマゾンでどうぞ。→Eddie Higgins/Dear Old Stockholm
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:10 | トラックバック
トミー・フラナガン/エクリプソ
JAZZ Piano 1
2004年12月12日
Tommy Flanagan / Eclypso
こんにちは。今日はトミー・フラナガンです。50年代後半より数多くの名アルバムに足跡を残してきたモダン・ジャズの名ピアノニストです。本アルバムのエクリプソはピアノ・トリオの名作です。パーソネルは、トミー・フラナガン(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。1977年NY録音。enyaレーベル。
トミー・フラナガンのピアノの特徴は、優れたジャズ・センスとスウィング感、それに渋いグルーヴ感、粒立ちの良い転がるような右手のタッチ・センス、心憎いほどの上手さと器用さ、などが挙げられると思います。ハード・バップ系モダン・ジャズの典型的存在と言えるでしょう。名盤にトミフラありと言われるほどにサイドメンとして大活躍ですが、60年前後ではリーダー作はそれほど多くないのですね。
57年にスエーデンで録音した初リーダー作のオーヴァーシーズOverSeasというトリオ・アルバムが有名でフラナガンの代表作と言われています。その20年後に録音された、リメイク版とも言えそうな本作エクリプソは負けず劣らずの好演となっており、私の場合むしろこちらを好んで聴くということで本日取り上げてみたというわけです。ドラムは前作と同じエルヴィン・ジョーンズですが、ベースがウィルバー・リトルからジョージ・ムラーツに代わっています。ムラーツのベースは軽めによく唄うということで、現代ピアノ・トリオ・アルバムとしての基調的な雰囲気が伝わってきます。エルヴィン・ジョーンズはフロントをあおるような野性的なポリリズムよりも、丁寧な渋いブラッシュ・ワークが冴えています。
曲目では、前作OverSeasと、4.Relaxin' at Camarillo、6.Eclypso、7.Confirmationの3曲が同じで、他の4曲が異なるという内容。4.と7.はチャーリー・パーカーの曲、6.はトミフラの曲、さすがにこの3曲は再吹込みするだけのことはあってメロディも良くて演奏も上質でご機嫌なものに仕上がっていると思います。全7曲いずれもアップまたはメディアム・テンポで流麗な極上のピアノ・トリオ演奏が聴けるアルバムです。ここでのトミー・フラナガンのピアノは円熟味といいますか手馴れたものという印象が強く、安心して傾聴できる類のものです。革新性とかスリルという点では少々物足りない面もありますが、気楽に寛げるジャズということでは高得点間違いなしという優等生的な演奏ですね。トミー・フラナガン、1930年生れ、2001年没。
1. Oleo
2. Denzil's Best
3. Blue Time, A
4. Relaxing at Camarillo
5. Cup Bearers, The
6. Eclypso
7. Confirmation
Tommy Flanagan (p), George Mraz (b), Elvin Jones (ds). Rrecorded on Mar 30, 1993.
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Tommy Flanagan / Eclypso
関連エントリはこちら。
→ トミー・フラナガン/ムーズヴィル (1960)
→ ジョン・コルトレーン/ジャイアント・ステップス (1959)
→ ソニー・ロリンズ/サキソフォン・コロッサス (1956)
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:11 | トラックバック
オリバー・ネルソン/ブルースの真実
JAZZ others 1
2004年12月11日
Oliver Nelson / The Blues and the Abstract Truth
こんにちは。今日はオリバー・ネルソンです。このブルースの真実は作曲・編曲者にしてサックス奏者でもあるオリバー・ネルソンがブルースを題材にして作編曲した定評あるジャズの名盤です。パーソネルは、フレディ・ハバード(tp)、エリック・ドルフィー(as,fl)、オリバー・ネルソン(as,ts)、ジョージ・バーロウ(bs)、ビル・エヴァンス(p)、ポール・チェンバース(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。1961年ロ録音。Impulseレーベル。
このアルバムは、ハバード、ドルフィー、エヴァンス、チェンバースといった60年台初頭の名手達を起用して、オリバー・ネルソンがブルースの斬新な解釈を示した野心作です。7人編成セプテットによる演奏ですがその重厚なアンサンブルがまず魅力的で、また各プレイヤーの卓越したソロは聞き応え十分です。また、このアルバムは音質の良いことでも知られていまして、録音はBlueNoteレーベルの有名なルディ・ヴァン・ゲルダーが担当しています。
モダン・ジャズの作編曲といえば、50年代以降では、ギル・エヴァンスやクインシー・ジョーンズ、ジョージ・ラッセルまた、小編成ではチャールズ・ミンガスやベニー・ゴルソンらが有名です。その中でネルソンはこのブルースの真実で注目されそれ以降70年代まで活躍しました。このアルバムの魅力は、新鮮な感覚の編曲による統一感とそれと対照をなす各ソロイストの個性とが不思議な均衡の上にあることではないかと思います。
1曲目のスタンダード曲StolenMomentsはネルソン作のマイナー・ブルースの好演。テーマを流麗なユニゾンで示してから各ソロに入ってゆくという典型的なパターンですが、ハバード、ドルフィー、ネルソン、エヴァンスが順にそれぞれ個性的なソロ、ブルース・フィーリングを感じさせるものを示します。さすがにエヴァンスは明らかに少し異質な感じがします。2曲目以降も同様に趣向の凝らされたテーマ提示と各個性的ソロというパターンです。全体にハバードもさることながらやはりドルフィーが素晴らしいです。この時期のドルフィーは絶好調。伝統的なブルースの典型的な演奏とは対極にあるような新鮮な感覚。それでいて中身はしっかりブルースなのです。
Amazon.comでは試聴OK。→ Oliver Nelson / The Blues and the Abstract Truth
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 20:04 | トラックバック
ドン・フリードマン/サークル・ワルツ
JAZZ Piano 1
2004年12月10日
Don Friedman / Cirlcle Waltz
こんにちは。今日はドン・フリードマンです。サークル・ワルツはエヴァンス系の耽美的ピアノ・ジャズの名盤です。パーソネルは、ドン・フリードマン(p)、チャック・イスラエル(b)、ピート・ラロッカ(ds)。1962年録音。Riverside レーベル。
このアルバム、結構聴く機会が多いです。少しあっさり味なのですね。アクが強くないというか。エヴァンス愛聴者にとってはその差は歴然としています。エヴァンスにはハーモニック・センスに新しいアプローチを示そうとする鋭角的なもの、また深みのある内省感とでも呼べるようなものが感じられますが、フリードマンのピアノはそうした精神性や独創性が少し希薄です。
5.LOVES PARTING が特にお気に入り。ゆったりとした美しいピアニズムがいいですね。エヴァンスにそっくりですが微妙に淡白な味わいが私は好きです。4.IN YOUR OWN SWEET WAY も同様に淡い色の漂泊感が素敵です。1.CIRCLE WALTZ と 3.I HEAR A RHAPSODY はともにミディアム・テンポの魅力ある演奏です。適度にスウィングしながらかつ叙情感が漂っています。私の場合本当のところこういう演奏が大好きなのです。ピアノの心地よい音の連なりが流麗に流れてゆく感覚です。時の経過を忘れます。
2.SEA'S BREEZE と7.MODES PIVOTING はアップ・テンポの演奏。エヴァンスとの個性の違いはもう明白です。ちょいと心もとないところもあるピアノだけれどその潜在的なジャズ・スピリットを感じて好感の持てる演奏です。6.SO IN LOVE も興味ある演奏です。昔の淀川長治さんの「日曜洋画劇場」でおなじみの美しいメロディですが、途中から曲調ががらりと変わってアップテンポとなります。そういえばハンプトン・ホ-ズも同様におもしろい演奏を残していますね。
ドン・フリードマンは一時、ビル・エヴァンス・トリオのベーシスト、スコット・ラファロと同居していたとのことで、おそらくエヴァンス圏の内側にいてもろに影響を受けたのだろうと推察されますが、その才は確かなもので、エヴァンスがもしこの世に存在しなくともフリードマンはやはり耽美的な美しいピアノを弾いていたに違いないと思います。
1.CIRCLE WALTZ 2.SEA'S BREEZE 3.I HEAR A RHAPSODY 4.IN YOUR OWN SWEET WAY 5.LOVES PARTING 6.SO IN LOVE 7.MODES PIVOTING
Amazon.comでは試聴OK。→ Don Friedman / Circle Waltz
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 21:12 | トラックバック
セシリア・ノービー/マイ・コーナー・オブ・ザ・スカイ
JAZZ Vocal
2004年12月09日
Caecilie Norby / My Corner of the Sky
こんにちは。今日はセシリア・ノービーです。デンマーク出身の実力派女性ジャズ・ヴォーカルです。このアルバム、マイ・コーナー・オブ・ザ・スカイはブルーノート・レーベルから出た彼女のメジャー、デビュー・アルバムです。1995年NY録音。プロデュースにもアレンジにも彼女の名があり、さすがに作曲家の父と声楽家の母という家庭の娘は才能がありますね。
高水準のジャズ・ヴォーカルが聞けます。バックも一流のスタジオ・ミュージシャンで固められています。スタンダードからコンテンポラリーまで幅広い選曲でその音楽的な力量が感じられます。お勧め曲を選ぶとすれば、真摯なジャズ、2、5、12曲目でしょうか。
5曲目のAfricanFairytaleはウェイン・ショーターの有名なFootPrintですね。ノルビーが作詞して曲名を変えたのでしょう。この悪魔的な魅力あるメロディーをハミングを交えてジャジーな仕上がりにしてみせてくれます。ピアノのデイブ・キコスキもモーダルでvery goodな演奏です。私の場合、この演奏を聴くためにこのCDを繰り返し聞いてきたと言っても過言ではありません。
12曲目はTVコマーシャルにも一時使われていた有名曲Calling Youです。やはり素敵な極上のジャズ世界が広がっています。素晴らしいと思います。2曲目のTheRightToLoveも5曲目と同じトリオをバックにした正統派ジャズで傾聴に値する良い出来だと思います。その他にも、スティングのSetThemFreeやデビット・ボウイのLifeOnMars、それにレオン・ラッセルのA Song For Youなどもあって50分間を存分に楽しめるアルバムです。
1.Look of Love
2.Right to Love
3.Set Them Free
4.Supper Time
5.African Fairytale
6.Life on Mars?
7.Spinning Wheel
8.What Do You See in Her
9.Just One of Those Things
10.Snow
11.Song for You
12.Calling You
amazon.co.jpでは試聴OK。→ Caecilie Norby / My Corner of the Sky
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 22:46 | トラックバック
メル・トーメ/スウィングズ・シューバート・アレイ
JAZZ Vocal
2004年12月08日
Mel Torme / Swings Shubert Alley
こんにちは。今日はメル・トーメですね。このアルバム、スウィングズ・シューバート・アレイはブロードウェイの別称をタイトルにした、ミュージカル・ヒット・ナンバー集。都会的で洗練されたお洒落なメル・トーメの代表的な名盤です。パーソネルは、メル・トーメ(vo)、マーティ・ペイチ・オーケストラ、アート・ペッパー(as)他。1960年録音。メル・トーメは1925年生、1999年没。
メル・トーメはそのベルベット・ボイスの声質といい、粋なジャズ・センスといい、それに上手すぎる歌心と、私の大好きな白人男性ボーカリストです。フランク・シナトラよりもメル・トーメの方が好きですね。トーメの持つ軽快なスウィング感はジャズにとって決定的に重要な要素だと思います。このアルバムはメル・トーメの魅力とエンターテイナーとしての才能を感じさせるトーメの代表作だと思います。
収録曲は40&50年台の有名なミュージカル名曲が12曲、歌好きの私にとっては垂涎ものの貴重なものです。西海岸のクールなマーティ・ペイチ楽団の伴奏で、アート・ペッパーのソロも随所で聴けるというオマケ付きです。曲目別では、どれも一様に素晴らしい出来ですが、4、6、9、12などがお好みです。
1. Too Close for Comfort トゥー・クローズ・フォー・カムフォート
2. Once in Love With Amy ワンス・イン・ラヴ・ウィズ・アミー
3. Sleepin' Bee ア・スリーピン・ビー
4. On the Street Where You Live 君住む街角
5. All I Need Is the Girl オール・アイ・ニード・イズ・ア・ガール
6. Just in Time ジャスト・イン・タイム
7. Hello, Young Lovers ハロー,ヤング・ラヴァーズ
8. Surrey With the Fringe on Top 飾りのついた四輪馬車
9. Old Devil Moon オールド・デヴィル・ムーン
10. Whatever Lola Wants ホワットエヴァー・ローラ・ウォンツ
11. Too Darn Hot トゥー・ダーン・ホット
12. Lonely Town ロンリー・タウン
amazon.comでは試聴OK。→メル・トーメ/スイングズ・シューバート・アレイ
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 22:47 | トラックバック
ドナルド・バード/フュエゴ
JAZZ Trumpet
2004年12月07日
Donald Byrd / Fuego
こんにちは。今日はドナルド・バードですね。パーソネルは、ドナルド・バード(tp) Donald Byrd、ジャッキー・マクリーン(as) Jackie McLean、デューク・ピアソン(p) Duke Pearson、ダグ・ワトキンス(b) Doug Watkins、レックス・ハンフリーズ(ds) Lex Humphries。1959年録音。ブルーノート・レーベル。
ドナルド・バードは後にフュージョンも手がけるなどなかなかの知性派ジャズマンですが、この50年代当時は正統派ハード・バッパーであり、当時流行のファンキー・ジャズの旗手の一人でした。このアルバムはブルーノート色の濃いメンバーによるまさにブルーノート最強のファンキー・ジャズです。バードのリーダー作として当時大ヒットしたアルバムです。私にとって60年代以降のファンキー・ジャズはちょっとくどいかなという印象があり日常的にはあまり聞かないのですが、このバードの50年代ものは十分に許せる内容であり、ブルーノートの典型的ハード・バップとして愛聴しています。
やはりジャッキー・マクリーンの参加がこのアルバムを一流の品格にしているのだと思います。マクリーンのアルトはくせのある四角張った響きですが私はこの音色と醸し出される濃いバップの香りに鋭敏に反応してしまいます。媚びを売らないストレートアヘッドな美学を感じます。このアルバムは当時のブルーノート・サウンドの代表格であり、ドナルド・バードのセンスの良さを感じずにおれません。
amazon.comでは試聴OK。→ ドナルド・バード/フュエゴ
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 21:37 | トラックバック
リー・コニッツ/サブコンシャス・リー
JAZZ Sax 1
2004年12月06日
Lee Konitz / Subconscious Lee
こんにちは。今日はリー・コニッツです。知的でクールなリー・コニッツの初期代表作といえばこのサブコンシャス・リーです。パーソネルは、リー・コニッツ(as)、レニー・トリスターノ(p)、ビリー・バウアー(g)、アーノルド・フィシュキン(b)、シェリー・マン(ds)、ウォーン・マーシュ(ts)、サル・モスカ(p)、デンジル・ベスト(ds)、ジェフ・モートン(ds)。 1949-50年録音。
私はこのアルバムが大好きです。リー・コニッツの極めてクールなアルトに魅力を感じます。その乾いたトーンと媚びることの決してない冷徹なメロディックラインと芸術志向の姿勢。ギターやピアノとの対位法的な関係。そこには一つの美学が存在していると思います。レニー・トリスターノの美学ということかもしれませんが、新しいジャズが産声をあげているのです。その創造性は凄いことだと思います。49年の録音ということですが、その古さを全く感じさせない不思議な音世界が構築されています。
どの演奏も時代の先取りという点で驚嘆すべき内容です。Ice Cream Konitz、Marshmallowなどのアップ・テンポの演奏は現在に通じるモダン・ジャズそのものです。ミディアム・テンポのSound Lee、Fishin' Aroundなども味わいのある演奏です。JudyやRetrospectionではレニー・トリスターノが主体でコニッツは終盤に参加していますがともに素敵な演奏です。トリスターノの美学をコニッツは全面的に踏襲しているのだなと感じます。決して甘さに流れることない室内楽的な均整のとれた音楽です。
このリー・コニッツをより大衆的にしたと思えるのがポール・デスモンドだと思います。また少し違うかもしれませんが、ブルース・フィーリングに天才的センスを示したのがアート・ペッパーでしょうか。この白人系のクールなアルトの流れは現在も脈々と受け継がれているように思います。そこかしこでこの種の音を耳にすることができます。
1. Progression - (bonus track)
2. Tautology
3. Retrospection
4. Subconcious-Lee
5. Judy
6. Marshmallow
7. Fishin' Around
8. Tautology
9. Sound-Lee
10. Rebecca
11. You Go To My Head
12. Ice Cream Konitz
13. Palo Alto
JR.comでは試聴可能です。→Subconscious Lee
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Lee Konitz / Subconscious Lee
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 21:01 | トラックバック
モニカ・ゼタールンド&ビル・エヴァンス/ワルツ・フォー・デビー
JAZZ Vocal
2004年12月05日
Monica Zetterund / Waltz For Debby
こんにちは。今日はモニカ・ゼタールンドとビル・エヴァンスの有名なワルツ・フォー・デビーです。パーソネルは、モニカ・ゼタールンド(vo)、ビル・エヴァンス(p)、チャック・イスラエル(b)、ラリー・バンカー(ds)。1964年録音。
以前はモニカ・ゼッテルンドと読んでいましたが現在はモニカ・ゼタールンド、このジャズ・アルバムでエヴァンスと共演して一躍有名になりスウェーデンの歌姫と呼ばれるようになりました。エヴァンスの代名詞的な名曲ワルツ・フォー・デビーを取り上げアルバム名にまでしている上、エヴァンスのピアノ伴奏がいつもの美しくていぶし銀のごとく渋いものですから、これは人気が出ないはずがありません。バラードが雰囲気よく心地よくしっとりと歌われますのでこれはもう堪ったものではありません。
それと特筆すべきは、ボーナストラックの16曲目"サンタが街にやってくる" でビル・エヴァンスの歌声が聞けるということです。 私、初めてその肉声の歌を聞いた時、まさかエヴァンスではなかろうと確信めいたものを持っていまして、いかにも素人っぽくてその鼻にかかった嫌味な声と人を舐めたような浮かれた様子、何ていい加減な奴、なぜにCDにまで?という印象ですが、エヴァンスと知った時は正直大々々々々々々(延々と続く)ショックでした。私の中のビル・エヴァンスの巨大な像がもろくも崩れ去ってゆく思いでした。ベン・シドランというジャズ系シンガーソングライターが後に出てきますがあういうヘタウマっぽい雰囲気、というよりエヴァンスの場合は真に素人なのですが。というわけで、15曲目までは真摯なジャズ名盤なのですが、16曲目でこんなん出ましたという、製作者の意図を計りかねるようなオマケつきで、ある意味、エヴァンス・ファン必携の貴重なアルバムでしょう。
1. Come Rain Or Come Shine
2. Beautiful Rose (Jag Vet En Dejlig Rosa)
3. Once Upon A Summertime
4. So Long Big Time
5. Waltz For Debby (Monicas Vals)
6. Lucky To Be Me
7. Sorrow Wind (Vindarna Sucka Uti Skogarna)
8. It Could Happen To You
9. Some Other Time
10. In The Night (Om Natten)
11. Come Rain Or Come Shine (Alt. Take)
12. Come Rain Or Come Shine [Alt. Take]
13. Lucky To Be Me
14. It Coould Happen To You (Alt. Take)
15. It Coould Happen To You [Alt. Take]
16. Santa Clause Is Coming To Town
MONICA ZETTRUND(vo), BILL EVANS(p), CHUCK ISRAELS(b), LARRY BUNKER(ds).
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Monica Zetterund / Waltz For Debby
関連エントリーはこちら。
→ ビル・エヴァンス『エブリバディ・ディグス』(1958)
→ ビル・エヴァンス『オン・グリーン・ドルフィン・ストリート』(1959)
→ ビルエヴァンス『ポートレイト・イン・ジャズ』(1959)
→ キャノンボール・アダレイ『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』(1961)
→ ビル・エヴァンス『エクスプロレイションズ』(1961)
→ ビル・エヴァンス『ムーン・ビームス』(1962)
→ ビル・エヴァンス『シェリーズ・マンホールのビル・エヴァンス』(1963)
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
投稿者 Jazz Blogger T : 22:48 | トラックバック
新神戸-市が原-摩耶山-黒岩尾根
_trekking
こんにちは。先週に引き続いて摩耶山に登って来ました。昨夜からの低気圧の影響で、日本全国で激しい強風と地域によっては25℃を越すような高い気温という異常な天候でした。ルートは登りが新神戸から市が原と縦走路を経て摩耶山頂へ、下りは黒岩尾根を通り市が原を経て新神戸に戻るという人気のコースです。写真は摩耶山手前のピークから海側を写したものです。中央に六甲アイランドが見えます。
新神戸から市が原へはまず現在登山道修復中とかで布引滝を望む道を通らずにじぐざぐ階段道を登ります。見晴らし台からは山道になりまして、写真の布引貯水池手前にある滝がすぐに見えてきます。今日はいつもより水量が多く豪快な眺めでした。思わずシャッターを切りました。
朝いつもより早めに出発しまして、市が原に12時頃到着し、布引ハーブ園への分岐にあるベンチで一休みです。風は強いものの暖かくて青い空が広がり気分爽快です。紅葉がそこかしこに見受けられます。一気に稲妻坂を登り切ります。ほんと真っ青な雲の無い青空が印象的です。ラジオではFM-NHK日曜喫茶室で仏像の話。ゲストは滝田栄と"はな"のお二人。常連さんはドイツ文学者の池内紀氏。
この六甲縦走路の天狗道には摩耶山頂に近づくほど松が多くなります。13時頃に頂上到着して弁当とビールを食しました。帰途は黒岩尾根を取ることにしました。FMではラヴェルのダフニス・クロエが東京フィルの演奏で聞こえてきます。やはり美しい。フルートはじめ木管楽器がよいですね。
澄んだ空気の中を素敵なトレッキングとなりました。ただ、さすがに黒岩尾根は急勾配のため特に下りは日頃使わない筋肉と膝に負担がかかります。何とか無事に市が原まで降り立ちますと、新神戸まではもうお気楽なものです。
投稿者 Jazz Blogger T : 20:34 | トラックバック
ユタ・ヒップ/ヒッコリーハウスのユタ・ヒップ
JAZZ Piano 1
2004年12月04日
Jutta Hipp / Jutta Hipp at the Hickory House Vol.1
こんにちは。今日はユタ・ヒップです。伝説の女性ピアニスト。パーソネルは、ユタ・ヒップ(p)、ピーター・インド(b)、エド・シグペン(ds)。1955年録音。BlurNote 1515,1516。
ユタ・ヒップは東ドイツで生れライプニッツのグラフィック・アーツで学んだ後、46年のロシア侵攻で西ドイツに逃れ、54年当時最も著名なジャズ評論家レナード・フェザーに見出されて渡米、ブルーノート・レーベルに3枚のアルバムを録音します。それが、Jutta Hipp With Zoot Sims、Jutta Hipp at the Hickory House, Vol. 1 & Vol.2 です。その後、ジャズから離れて一般人として過すことになるのですが、ジャズを再び聴衆の前で演奏することは無かったということです。昨年2003年78才で永眠。
このアルバムでは、最初にレナード・フェザーがユタ・ヒップを簡単に紹介し、その後、ドイツ訛りのヒップ自ら曲の紹介をやっており、両者の貴重な肉声を聞くことができます。ヒップの演奏にはそのジャズ・フィーリングとアドリブ・メロディ構築に非凡な才能を感じます。また、その壊れそうなガラス細工のように神経の行き届いた繊細なピアノ・スタイルには神経症的な鋭敏な感受性を感じずにおれません。私はヒップ自身についても音楽的センスに病的に優れた内向的な芸術家肌タイプ?という印象を持ちます。
このアルバムに収められた演奏はどれもジャズ好きには納得できる素敵なものです。繰り返し聴くほどに味の出てくるタイプの音楽でしょう。磨けば光る原石の輝きがあると思います。例えば、Vol.1の2曲目DearOldStockholmでのヒップのピアノには黄金の糸を次から次に紡ぎ出してくるような横溢するジャズ・スピリットを感じることができます。ミデイアム~ミデイアム・スローの曲を丹念に作りこんで弾きこんだ演奏に何とも深い味わいと魅力があると思います。それにしてもライブ演奏ですので客の頼りないまばらな拍手が寂しい限りですが、日本のジャズファンなら拍手喝采で迎えたろうになあと惜しまれます。
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:13 | トラックバック
アート・ブレイキー/バードランドの夜 Vol.1
JAZZ others 1
2004年12月03日
Art Blakey / A Night At Birdland Vol.1
こんにちは。今日はアート・ブレイキーの歴史的名盤バードランドの夜 Vol.1です。パーソネルは、クリフォード・ブラウン(tp)、ルー・ドナルドソン(as)、ホレス・シルヴァー(p)、カーリー・ラッセル(b)、アート・ブレイキー(ds)。1954年NYバードランドでのライブ録音。BlueNote 1521,1522。
バードランドの有名な司会者ピー・ウィー・マーケットの特徴的なアナウンスではじまり、当時のジャズ・クラブの熱気が直に伝わってくるハード・バップ黎明期の歴史的なライブ盤です。クリフォード・ブラウンのトランペットが何といっても素晴らしい名演を披露しており、ルー・ドナルドソンも触発されてかホットでスリルのあるアルトを聞かせてくれます。ホレス・シルバーのピアノはいつものごとく快調にファンキーなピアノを叩き、ブレイキーは強烈で野性的なドラミングでフロント・ラインを鼓舞し続けます。とにかく5人が一丸となって元気でホットな演奏を繰り広げ熱い一夜を演出しています。
シルバー作の1曲目Split Kickや3曲目Quicksilverのメロディーと新鮮な各ソロにはこれぞファンキー・ジャズというその原型があります。また、2曲目のOnce In A Whileでのクリフォード・ブラウンの魅力的な演奏はこの時期数多く残された高水準のブラウンの演奏の中でも出色のものでしょう。このアルバムを出発点にして、ブレイキーはベニー・ゴルソンを音楽監督としリー・モーガンやボビー・ティモンズら若手ジャズメンとのジャズ・メッセンジャーズを、ブラウンはマックス・ローチとの双頭コンビ、また、シルバーも自身のグループを率いて、各々がハード・バップ~ファンキー路線の中心的な活動を担ってゆくことになります。ファンキー・ジャズ、その前夜ともゆうべき一夜のジャズ・クラブでのホットな歴史的演奏をこのアルバムはしっかりと捉えています。
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 20:05 | トラックバック
テテ・モントリュー/テテ
JAZZ Piano 1
2004年12月02日
Tete Montoliu / Tete!
こんにちは。今日はテテ・モントリューです。盲目の天才ピアニストの壮絶なピアノ・トリオ・アルバムです。パーソネルは、テテ・モントリュー(p)、ニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン(b)、アルバート・ヒース(ds)。1974年録音。SteepleChase。
スペイン出身のテテ・モントリュー(1933-1997)はその天才的実力の割には知名度が低いのではないかと少し残念な気がします。そのラテン系の派手な自己主張の強さというか、乾燥した饒舌な音の洪水的アイデンティティが、たとえ申し分のないテクニックとジャズ・スピリットに裏打ちされているとしてもそのうまさが逆に嫌味となるような、いわば日本人好みのブルージーな湿っぽい感触とは明らかに対極の音楽という印象がありますね。そのテクニックと個性のとんがり具合というのは、もうコルトレーン作の1曲目ジャイアント・ステップスを聞きますと覆いようなく明らかなのですが、私はこの素晴らしい演奏に胸を張って拍手喝采を送りたいと思うのですね。恐らく時代が変わればいつか大絶賛される類の音楽なのではないかと私は直感しています。
ビル・エバンスは自らのモード手法の特性を日本の墨絵になぞらえて的確に言い当てましたが、後戻りできない一回性の音と、さらに音と音の間による深遠な美学という点において、テテ・モントリューの音楽は全く異質でありむしろその間の暗闇を音で埋めつくさずにはおれない脅迫観念に近いものを感じるのですね。確かにソニー・クラークやウィントン・ケリーらのブルージーな渋めのピアノには日本人の一人として全く異論なく深く共鳴共感するのですが、日本以外で結構人気のある実力派ピアニスト、特にカラっとあっさり味の饒舌なピアニスト達もやはり良いものは良い、一流は一流という、それなりの聴く耳は持っていたいし、持っているつもりです。フィニアス・ニューボーン・Jrというやはり純粋なる天才的ジャズ・ピアニストがいましたが、テクニックもジャズ・センスも抜群だけどやはり日本人好みという点ではその実力の割りに人気がないという点でテテ・モントリューと似たような印象があります。
1. Giant Steps
2. Theme for Ernie
3. Body and Soul [#]
4. Solar
5. I Remember Clifford
6. Hot Housse
Tete Montoliu (p), Niels-Henning Ørsted Pedersen (b), Albert 'Tootie' Heath (ds). Recorded on May 28, 1974 at Rosenberg Studio, Copenhagen, Denmark.
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Tete Montoliu / Tete!
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:14 | トラックバック
ブッカー・リトル/ブッカー・リトル
JAZZ Trumpet
2004年12月01日
Booker Little / Booker Little
こんにちは。今日はブッカー・リトルです。23才で夭逝した名トランペッターです。パーソネルは、ブッカー・リトル(tp)、ウィントン・ケリー(p)、トミー・フラナガン(p)、スコット・ラファロ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。1960年録音、タイム・レーベル。
ブッカー・リトルはその活躍した60年前後のハード・バップやファンキーとは一線を画した新感覚の演奏が魅力です。独特のメロディー構築とクールな感触には忘れがたい印象が残ります。58年にマックス・ローチのグループで世に出て61年の死までのたったの約3年の間に、例えばエリック・ドルフィーとの61年の有名なファイブ・スポットでのライブ盤や数枚のリーダー作など数は少ないですが貴重な名盤を残しています。このアルバムは、唯一のワン・ホーンのアルバムですがトランペットのワン・ホーン・アルバムとしては定評のあるモダン・ジャズの名盤です。
このアルバム、ピアノにこの当時絶好調のウィントン・ケリーとトミー・フラナガンが加わり、ベースにはまさにビル・エバンス・トリオのベースとして新しいジャズ・インタラクションを築きつつあり、やはりまもなく死を迎えることになるスコット・ラファロが参加しています。そのスコット・ラファロのウォーキング・ベースの動きが面白いですし、その上を走り抜けるブッカー・リトルの少し暗めのペットの響きが微妙な体臭を放ちます。クリフォード・ブラウンやリー・モーガンらのハード・バッパーとは明らかに違う感性が新鮮です。若き天才たちの残した刹那的な美の瞬間を何十年も後の我々がレコードやCDで聴き同じ時間を共有しさらにはその音楽に共鳴・感動させてもらえるという不思議さ、ありがたいことです。
よろしければクリックお願いします。→ 人気ブログランキング
≪ 続きを隠す投稿者 Jazz Blogger T : 21:38 | トラックバック























