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ジュラ・デ・パルマ/トゥア

JAZZ Vocal 2

2008年09月06日

Jula de Palma / Tua

 久々のエントリです。最近は新エントリを書くのはたいへん敷居の高い作業になってしまいました。でも、その障壁を乗り越えるに足る素晴らしい出会いがあると、やはり書かずにいられないということに相成るようです。今回はイタリアのジュラ・デ・パルマという女性ヴォーカリストです。You Tubeでサンレモ音楽祭の古い画像を探していましたら偶然にこの素敵なヴォーカルに出くわしたのでした。その歌唱ににじむ色香と熱い情熱、それにおしゃれな伴奏音楽に感動しました。

 ジュラ・デ・パルマという方はイタリアでは大変に著名な歌手で、オフィシャルのホームページもあります。1932年生で74年に引退されているようですね。イタリアの歌謡コンテストであるサンレモ音楽祭で1959年に表題の「Tua」を歌って注目されました。カンツォーネ歌手でなく、ジャズやシャンソンも歌ういわゆる歌謡歌手のような存在だったようです。現在入手できるCDは海外盤のみ可能のようです。
 このYou Tubeの画像は1968年のスタジオ収録(TV放映用)ですが、ジュラ・デ・パルマの円熟した歌唱の魅力が聴かれます。36歳の大人の女性の雰囲気、ハスキー・ヴォイス、情熱的な熱唱、それに曲の持つ独特の魅力と素敵なオーケストレーションが私を魅了します。特に、出だしの静かな佇まいは、美しい弦楽器及びシンプルなウッド・ベースの伴奏に伴われてしっとりしたジュラの魅力に溢れています。途中からモダンなオンテンポになって熱唱するところなどはまた格別の興趣がありますね。

Jula de Palma Official Site → http://www.juladepalma.com/index.htm

 You Tubeからもう一つお気に入りの画像(TV放映用)が以下です。ここでも同様に素晴らしい歌唱が聞かれるのですが、ピアニストのLelio Luttazziのピアノ及びジュラとの掛け合いがまた素敵です。伊語の言葉感覚が新鮮で面白いのですね。また、カンツォーネ風、ナポレターナ風に熱唱するところなどは流石に感激させられます。

Jula de Palma e Lelio Luttazzi/Mi piace


 そういえば中学2年の頃だったと思いますが、遠足のバスの中でカンツォーネを原語で歌ったことがあります。マッシーモ・ラニエリの『愛の詩』という歌でサンレモ音楽祭1969年の銀賞受賞曲です。ジリオラ・チンクェッティの『雨』がその時の金賞で、この2曲がカップリングされたドーナツ盤レコードを持っていました。確かだいぶ以前にも書きましたが、初めて自分で買ったレコードの中の一枚だと思います。場所は大阪心斎橋のパルコでのレコード中古市でした。ハイフェッツのチゴイネルワイゼンや序奏とロンドカプリチオーソのLPと、アントルモンのドビュッシー子供の領分のドーナツ盤などと一緒に買ったように記憶しています。ジリオラ・チンクェッティの『雨』は有名で好きでしたのでその可愛いジャケット写真とともに衝動買いしたのでしょう。マッシーモ・ラニエリの『愛の詩』は今から思うとそれほどでもないのですが当時はとても気に入っていて、その感動的な歌をカタカナのイタリア語で空で歌えるほど好きだったようです。何語か分らない変な歌を熱唱している自分は相当に変な少年に映ったに違いありません。ただ、その直後頃から初恋と同時に思春期に突入して急にシャイで内向的な少年に変化していったようです(笑)。

投稿者 Jazz Blogger T : 19:01 | トラックバック

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