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サラ・ヴォーン/アット・ミスター・ケリーズ

JAZZ Vocal

2005年04月04日

mr_kellys.jpeg Sarah Vaughn/ At Mister Kelly's

 今日はサラ・ヴォーンのライブといきましょう。『アット・ミスター・ケリーズ』です。ピアノ・トリオをバックにしっとりと歌い上げます。パーソソネルは、サラ・ヴォーン(vo)、ジミー・ジョーンズ(p)、リチャード・デイヴィス(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。1957年3月シコガのミスター・ケリーズにてライブ録音。Mercuryレコード。

 サラ・ヴォーンの歌は50年代の半ばくらいの情感をうちに秘めた少し抑えた歌唱が好みです。70年代以降はその声量を生かしたこってりな味わいが前面に出てくることになりまして個人的にはちょっと胃にもたれて食傷気味ではあります。本作のミスター・ケリーズはそうした50年代サラを代表する定評のあるライブ・アルバムです。

 選曲もよし、伴奏のトリオも素晴らしい、サラも絶好調とくればもう言うことなしなのですが、ほんのちょっと残念なのがべたっとした録音です。艶のあるサラの声質がほぼそのままダイレクトに伝えられています。もう少し深みのあるリバーブをきかせるだけでガラっと違ってもう完璧だったはずなのですが。ヴォーカルの名盤を数多く残しているMercuryレーベルに一つだけ不満があるとすればこの点なのですね。まあそれでもサラの最もよい時期の録音ということで貴重な録音ではあります。

 1918年生まれですから録音当時は39才と充実した年齢に達しています。最もお勧めは、4.Be Anything But Darling Be Mineです。ここでの粘りのあるバラッド歌唱、そしてその中にもそこはかとなくグルーヴィーな感覚があってさすがにサラ・ヴォーンの持ち味がにじみ出ていると思います。それに、5.Thou Swellがお好みですね。キュートなメロディを渋くハイブロウな歌唱に仕立てています。あと、情感をたたえた歌8.Just A Gigoloもお気に入りでして、特にサラからジミー・ジョーンズのピアノに引き継がれる部分がジャズの深みある美観が感じられてvery goodですね。

1. September In The Rain
2. Willow Weep For Me
3. Just One Of Those Things
4. Be Anything But Darling Be Mine
5. Thou Swell
6. Stairway To The Stars
7. Honeysuckle Rose
8. Just A Gigolo
9. How High The Moon
10. Dream - (bonus track)
11. I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter
12. It's Got To Be Love
13. Alone
14. If This Isn't Love
15. Embraceable You
16. Luckiy In Love
17. Dancing In The Dark
18. Poor Butterfly
19. Sometime's I'm Happy
20. I Cover The Waterfront

JR.comでは試聴可能です。→Sarah Vaughn/ At Mister Kelly's

アマゾンでも試聴可能です。→ Sarah Vaughn/ At Mister Kelly's

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