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メル・トーメ/アット・ザ・レッド・ヒル

JAZZ Vocal 2

2006年12月09日

at_the_red_hill.jpeg Mel Torme/ Mel Torme At The Red Hill

 本日はメル・トーメのライヴ盤を聞いています。「アット・ザ・レッド・ヒル」はメル・トーメの代表作の一つ。男性ジャズ・ヴォーカルで一番の実力者は誰かと問われれば私はメル・トーメの名前をトップに挙げるでしょう。パーソネルは、メル・トーメ(vo)、ジミー・ウィスナー(p)、エイス・テソン(b)、デイヴ・レビン(ds)。1962年録音。Atlantic Records。

 メル・トーメは私のお好みのボーカリストです。そのヴェルベット・ヴォイスといわれる声質と抜群のセンスのスインギーな歌い回しが魅力です。「スウィングス・シューバート・アレイ」、「アット・ザ・クレッセンド」、それに本作「アット・ザ・レッド・ヒル」などを時々思い出したように聞いています。特に本作はメル・トーメがその熟練されたテクニックと感性を100%といってよいほどに発揮している点において快演と言えるものです。

 ジャズ・ボーカルは何といいましてもライブ盤がいいですね。もちろん本物のライブが最高かもしれませんが、オーディオで聞く場合においてもやはりライブの魅力はジャズの本質的な魅力である即興性の妙を確実に映すことができる点にあります。クリス・コナー「ビレッジ・ゲイト」サラ・ヴォーン「ミスター・ケリーズ」ビリー・ホリデイ「ストリーヴィル」 などボーカル・ライブ盤にこそ私の愛聴盤が多いのです。

 本作では絶好調のメル・トーメの快唱を聴くことができます。特にアーリー・オータムなどスロー・バラッドでのデリケートな表現が実に素晴らしい。アーリー・オータムは1948年にウディ・ハーマン楽団でスタン・ゲッツがフィーチャーされた著名な曲ですがこのこの上なく美しいメロディをメル・トーメはしっとり歌い上げています。アップ・テンポの曲では少し上手すぎるきらいがあって私には鼻に付きますが、ミディアムからスロー系の曲での味わいには納得できる深い芸術がありますね。

1. Shaking the Blues Away
2. I'm Beginning to See the Light
3. Fly Me to the Moon
4. Medley: A Foggy Day/A Nightingale Sang in Berkeley Square
5. Love for Sale
6. It's De-Lovely
7. Mountain Greenery
8. Nevertheless (I'm in Love with You)
9. Early Autumn
10. Anything Goes
11. When the World Was Young
12. Love Is Just Around the Corner

Personnel: Mel Torme (vocals, piano); Jimmy Wisner (piano); Ace Tesone (bass); Dave Levin (drums). Producer: Nesushi Ertegun. Engineers: Tom Dowd, Phil Ichle. Recorded live at the Red Hill Inn, Pennsauken, New Jersey on March 25, 1962. Originally released on Atlantic (8066) in 1962.

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 →  Mel Torme/ Mel Torme At The Red Hill

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投稿者 Jazz Blogger T : 21:37 | トラックバック

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