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クリス・コナー/バードランドの子守唄

JAZZ Vocal

2005年04月13日

lullabys_birdland.jpeg Chris Connor/ Sings Lullabys of Birdland

 今日はクリス・コナーです。本ブログでは3度目の登場です。コナーの代表作と言われるベツレヘム3部作の一つ『バードランドの子守唄』。録音当時20代半ばとはいえすでに成熟した女性を感じさせるハスキーヴォイス。伴奏は、エリス・ラーキンスのピアノ・トリオ、ヴィニー・バークのコンボ、サイ・オリヴァー・オーケストラと3種類の編成が楽しめます。1953-55年録音。Bethlehem。

 すでにご紹介済みのクリス・コナーのアルバムは『ビレッジ・ゲイトのクリス・コナー』(1963年)、『クリス』(1953-55年)の2枚です。前者はコナーの作品の中で最もお気に入り、後者はベツレヘム3部作の一つでもう1作は『ディス・イズ・クリス』、こちらもそのうちご紹介することになるでしょう。

 さて、本作ではクリスの特徴であるクールな中低音のハスキーな声が全開です。彼女のアルバム・ジャケットには口を大きく開けている姿がよく登場して印象的ですが、その背を反らしてまで熱唱するというイメージにはちょっと違和感がありますね。内に秘めつつ静かに燃える感じというのでしょうか。私にはそんなイメージです。それに、声だけでなくその歌い回しも知的かつドライなフレージングでとても個性的ですし、結構に技巧を凝らしているのですね。

 全14曲プラス2曲。歌ものスタンダード中心です。1はコナーの代表曲でしょう。ジョージ・シアリング作の名曲ですね。バードランドとはチャーリー・パーカーの渾名バードに因んで命名されたNYハーレムにある老舗のジャズ・クラブ(私も一度行ったことがあります)。2も名曲ですね。ビル・エヴァンスの名演をすぐに思い出します。バラッドの4や5がしっとりと歌い込んでいてお勧め。それに7のブルー・シルエットは音質もよくオーケストラをバックにしたハスキーヴォイスが魅力的で特によいです。11や12などキュートなミディアム曲も実にいいです。14のグッバイは『ビレッジ・ゲイトのクリス・コナー』にも収録の曲。雰囲気は近いものがありますが、ビレッジ・ゲイトの方がライブ盤でもあり抑制された情感がにじみ出ていて感動的です。

1. Lullaby of Birdland
2. What Is There to Say?
3. Try a Little Tenderness
4. Spring Is Here
5. Why Shouldn't I?
6. Ask Me
7. Blue Silhouette
8. Chiquita from Chi-Wah-Wah
9. Cottage for Sale
10. How Long Has This Been Going On?
11. Stella by Starlight
12. Gone With the Wind
13. He's Coming Home
14. Goodbye
15. Why Shouldn't I? [Alternate Take 2]
16. Stella by Starlight [Alternate Take 2]

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