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リー・モーガン/ザ・サイドワインダー

JAZZ Trumpet

2005年08月26日

sidewinder.jpeg Lee Morgan / The Sidewinder

 今日はリー・モーガンの大ヒットアルバム『ザ・サイドワインダー』です。サイドワインダーは米の人気TVに登場していた怪物の名前から取られたとのこと。ジャズ・ロック調の軽快なリズムと魅力的なメロディでまさに怪物のような売上ヒット・アルバムとなりました。パーソネルは、リー・モーガン(tp)、ジョー・ヘンダーソン(ts)、バリー・ハリス(p)、ボブ・クランショウ(b)、ビリー・ヒギンス(ds)。1963年録音。BlueNote4157。

 リー・モーガン(1938~1972)のトランペットは華麗なテクニックと艶やかなトーン、それにスタイリストとしてのカッコよいイメージで、デビュー以来早熟の天才肌で言わばハード・バップの申し子のような存在。その彼が60年代に入ってファンキー・ジャズの先端に位置するジャズ・ロック調の派手なジャズに突き進むのは至極当然のようにも見えるのでした。

 58~61年のジャズ・メッセンジャーズ在籍時がやはり旬であったと思われるのですが、61年の来日直後に病気療養のため故郷のフィラデルフィアに戻ること2年、本アルバムを63年にリリースするやモーガン起死回生の一打となったばかりかブルーノート創立以来の大ヒット・アルバムという輝かしい記録を打ち立てることになるのでした。1曲目のモーガン作「ザ・サイドワインダー」は調子のよいロック・ビートに乗った親しみやすく、誰しも一度耳にしたら忘れられない魅力を持った印象深い曲です。

 実のところ本作品は私にとって長い間少し距離を置いてきたアルバムです。超有名作品ということでとりあえず聞いておこうということで昔々に購入したのですが、あまりに大衆受けしやすくて安易で分かりやすい点に何かしら胡散臭いものを感じてきたのでした。ただ近頃は、ジョー・ヘンダーソンやバリー・ハリスのことを深く知るにつれて妙にその細部からじわりじわりと魅力が増してきているように思えます。特にこの時期のジョー・ヘンダーソンの斬新なテナーは一聴に値するものといえましょう。

1. The Sidewinder
2. Totem Pole
3. Gary's Notebook
4. Boy, What A Night
5. Hocus-Pocus
6. Totem Pole - (alternate take, bonus track) 

Lee Morgan (trumpet); Joe Henderson (tenor saxophone); Barry Harris (piano); Bob Cranshaw (bass); Billy Higgins (drums). Recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on December 21, 1963. Includes liner notes by Leonard Feather.

JR.comでは試聴可能です。→ The Sidewinder

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Lee Morgan / The Sidewinder

関連エントリーはこちら。
  →リー・モーガン『キャンディ』(1957)
  →リー・モーガン『リー・モーガンVol.3』(1957)
  →リー・モーガン『ヒアズ・リー・モーガン』(1960)

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投稿者 Jazz Blogger T : 21:19 | トラックバック

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