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ケニー・バレル/アット・ザ・ファイブ・スポット

JAZZ Guitar 1

2005年08月27日

burrell_fivespot.jpeg Kenny Burrell / At The Five Spot Cafe
 今日はケニー・バレルのライブ盤『アット・ザ・ファイブ・スポット・カフェ』です。バレル、ブルックス、ティモンズといういぶし銀の強者達による、ハード・バップのライブ演奏の醍醐味を直かに伝える渋い一枚です。パーソネルは、ティナ・ブルックス(ts)、ケニー・バレル(g)、ボビー・ティモンズ、ローランド・ハナ(p)、ベン・タッカー(b)、アート・ブレイキー(ds)。1959年NY録音。BlueNote4021。

 ケニー・バレルのシングル・トーンのギターが冴え渡っています。ブルース系の曲でのグルーヴ感という格別の味わいのあるバレル。そのバレルがライブ演奏で静かに燃えています。私は個人的にこの種のライブが大好きなのです。素の力量が自ずと明らかになるだけでなく、自由な即興にはスタジオとは異なる予想外のスリルが満ちているからです。

 ファイヴ・スポットはニューヨークのグリニリッジ・ビレッジにある有名なジャズ・クラブ。セロニアス・モンクやエリック・ドルフィーらのライブ盤がすぐに思い浮かびますね。こじんまりした雰囲気の中で白熱した演奏が繰り広げられるという好印象があります。耳の肥えた客がじっと固唾を呑んで静かに見守っているそんなイメージです。まばらな拍手がこうしたジャズにはよく似合いますよね。

 全5曲。CDの種類によってはボーナストラック3曲。聞きどころは、まずラバーマンでのケニー・バレルのアーシーなシングルトーンのギターワークです。これはほんと素晴らしい。胸にぐっと来るものがあります。それにその後のボビー・ティモンズが負けずにグルーヴィーなソロをとっていまして、これがまた堪らない体臭を放っています。バレルとティモンズ、これはなかなかよい組み合わせではありませんか。

 それにバレル自身のよく通る声による紹介で始まるディジー・ガレスピー作の1曲目バークス・ワークス。これがまた渋い演奏です。テーマ自体がもうバレルの世界にぴったりの黒いブルースの上、バレル→ブルックス→ティモンズへと連なるソロの流れはハードバップの真髄のような素敵な演奏です。ティナ・ブルクスの例の憂いのあるセクシーなテナーが私の心を揺さぶってくれます。

1. Birk's Works
2. Lady Be Good
3. Lover Man
4. Swingin' - (bonus track)
5. Hallelujah
6. Beef Stew Blues - (bonus track)
7. If You Could See Me Now - (bonus track)
8. 36-23-36

Kenny Burrell (guitar); Tina Brooks (tenor saxophone); Bobby Timmons, Roland Hanna (piano); Ben Tucker (bass); Art Blakey (drums). Recorded live at the Five Spot Cafe, New York, New York on August 25, 1959.

JR.comでは試聴可能です。→At The Five Spot Cafe   

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Kenny Burrell / At The Five Spot Cafe

関連エントリーはこちら。
  →ケニー・バレル『ミッドナイト・ブルー』

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投稿者 Jazz Blogger T : 23:12 | トラックバック

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