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フィル・ウッズ/フィル・アンド・クイル

JAZZ Sax 2

2005年07月14日

phil_quil.jpeg Phil Woods / Phil and Quil

 今日はフィル・ウッズのアルトに耳を傾けています。ジーン・クイルとの2サックス盤『フィル・アンド・クイル』。50年代のフィル・ウッズは正統なパーカー派というだけでなくその憂いのある美しいアルトの響きに独特の魅力があって忘れがたい名白人サックス奏者です。パーソネルは、フィル・ウッズ、ジーン・クイル(as)、デイブ・マッケナ(p)、バディ・ジョーンズ(b)、シャドウ・ウィルソン(ds)。1957年録音。

 フィル・ウッズは50年代以降も常に第一線で活躍してますが、60年代以降は金属的な音色とハード・ドライビングでラジカルな印象です。私にとってはデビュー間もない50年代半ばのフィル・ウッズがお好みです。初めてウッズに接したのは丁度その頃のクインシー・ジョーンズ『私の考えるジャズ』でしたが、その角ばっていながらしなやかで湿っぽいところのある特徴的なアルトの響き、それにパーカー直系の細やかでリリカルなフレージングにはつくずく納得させられまして、フィル・ウッズの存在が大きく輝いて見えるのでした。

 フィル・ウッズとジーン・クイルの2アルトによる心地よいサックス・バトルが快調かつハード・バッピシュに繰り広げられています。2サックスによる麗しいユニゾンやハーモニーもなかなか魅力があるのですよね。各々のソロも目一杯楽しめまして、まさに元気が出てくるジャズですね。ウッズのアルトを存分に味わうのにとても適した快演になっています。

 全11曲。ミディアム・テンポの曲調が中心です。いずれも最初の出だしのテーマ紹介のところが2サックスによるアンサンブルでそれぞれに工夫が施されています。とてもいい具合なのです。各ソロになりますと申し分のないハード・バップの香りが思い切り発散されていまして、自然とご機嫌な気分になってくるのです。4、10、11曲目など、渋いブルース系の曲ではウッズのしなやかなアルトが冴えわたっていますね。
 
1. Sax Fifth Avenue
2. Ready Rudy
3. Cabeza
4. Twin Funkies
5. Rib Roast
6. High Stepping Bizzes
7. Four Flights Up
8. Dig Your P's And Q's
9. Dry Chops In The Moonlight
10. Pottsville, U.S.A.
11. Frank The Barer

詳しくはアマゾンでどうぞ。→  Phil Woods / Phil and Quil

関連エントリーはこちら。→クインシー・ジョーンズ『私の考えるジャズ

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