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フィル・ウッズ/ウォーム・ウッズ

JAZZ Sax 2

2005年08月28日

warm_woods.jpeg Phil Woods / Warm Woods

 今日はフィル・ウッズの50年代の傑作『ウォーム・ウッズ』です。パーカー直系のテクニックとフレージングに抜けのよい明朗な音色でハード・バップを代表するアルト奏者。まさに安心して聞けるジャズです。パーソネルは、フィル・ウッズ(as)、ボブ・コーウィン(p)、ソニー・ダラス(b)、ニック・スタビュラス(ds)。1957年録音。

 フィル・ウッズのアルトは同じ白人のアート・ペッパー、ポール・デスモンド、リー・コニッツらよりは、むしろソニー・スティットやソニー・クリスらの黒人のアルトに近いものを感じます。それはパーカー直系のフレージングによるのかもしれません。特に50年代のウッズは音色に柔らかな憂いがある上、あまり黒っぽいクセもなく取り付きのよい正統派アルトといえましょう。

 本作はPrestige『ウッドロア』(1955)と並んでウッズ初期の代表作です。明るい西海岸の太陽を思い起こさせるようなとても爽快なワンホーン・アルバムに仕上がっています。スタイルこそ違いますが、やはりテクニックと歌心のあるズート・シムスのテナーに聞かれる潔さと同類の心地よさを感じますね。とにかく一点の曇りもなく明るく前向きに歌い上げます。その志と技量にはただ感服する思いです。

 全8曲。いい感じです。自然と気持ちが華やかになってきますね。圧倒的なテクがあり歌があり、余裕を感じさせる見事な吹奏です。ハードドライビングに高い側に吹き切られた音はちょっと付いてゆけないかもしれませんが、中音域の人間的な木質の響きには妙に惹かれるものを感じます。

1. In Your Own Sweet Way
2. Easy Living
3. I Love You
4. Squire's Parlor
5. Wait Till You See Her
6. Waltz For A Lovely Wife
7. Like Someone In Love
8. Gunga Din

Phil Woods (as), Bob Corwin (p), Sonny Dallas (b), Nick Stabulas (ds). Rec Date: Sep.11, Oct.18, Nov.8,1957.

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