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エリック・リード/クレオパトラの夢
JAZZ Piano 3
2005年08月29日
今日はエリック・リードのピアノ・トリオ作品『クレオパトラの夢』です。お洒落で粋なオーソドックスなトリオ演奏。私はこういうジャズ・ピアノが堪らなく大好きなのです。粒立ちのよい録音もまたよし。パーソネルは、エリック・リード(p)、ロン・カーター(b)、アル・フォスター(ds)。2003年録音。M&Iレーベル。
エリック・リードは1970年フィラデルフィア生れということですからまだ30代半ばの若さ。ブラッド・メルドーやビル・チャーラップ、ジャッキー・テラソンらと並ぶ若手の実力者の一人です。ウィントン・マルサリスのグループで頭角を現していまや引っ張りだこの売れっ子ピアニストですね。ロン・カーターとアル・フォスターという大御所とトリオを組んで全く引けを取らない成熟したピアノを奏して素晴らしいピアノ・トリオ作品となっています。
なんといいましても繊細で小回りのきく右手のタッチセンスが素晴らしい。それに止めどなく湧き出てくる歌心。そのソロには否が応でも引き込まれて行きまして、1コーラス目から2コーラス、さらに3コーラスと進むにつれて深みと味のあるメロディックなソロの魅力がいっそう深まってゆくのですね。その粋なセンスと圧倒的なテクニック、それに豊かな歌い回しには類稀な音楽性が感じられます。
2曲目、4曲目、6曲目、9曲目、11曲目などのバラッド系での落ち着きのある解釈と後半に聞かれる展開部分のジャズ・テイストにはすこぶる愉快な気分にさせてもらえます。ロン・カーターのベースとアル・フォスターのドラムも中庸を心得ていまして、この3者の絶妙のバランスもまたgoodです。やっぱりピアノ・トリオはこうでなくっちゃという感涙の思いです。ここ数日ずっとiPodで毎朝夕通勤時に聞き込んでいるのですが、思わず足や手が勝手にリズムを取っている自分に気が付いて周りの目を気にしています。
1. Django
2. Teddy's Tune
3. Tea For Two
4. Lush Life
5. Effendi
6. Waltz For Debby
7. 'Round Midnight
8. Scandal
9. I Love You, Porgy
10. Cleopatra's Dream
11. Prelude To A Kiss
12. The Sorcerer
Eric Reed (p), Ron Carter (b), Al Foster (ds). Recorded at NYC in 2003. M&I, MYCJ-30211.
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Eric Reed / Cleopatra's Dream
投稿者 Jazz Blogger T : 09:36 | トラックバック
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