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ソニー・クリス/ディス・イズ・クリス
JAZZ Sax 2
2005年10月05日
今日はソニー・クリスのワン・ホーン・アルバムをご紹介いたしましょう。そのソニー・クリスの明朗で腕達者なアルトはすでに50年代に開花していましたが本作での渋くて円熟味の増した演奏ぶりにはモダン・ジャズの最高の楽しみを如実に伝えてくれる説得力があります。パーソネルは、ソニー・クリス(as)、ウォルター・デイヴィスJr(p)、ポール・チェンバース(b)、アラン・ドーソン(ds)。1966年NJ録音。Prestige。
ソニー・クリスはそれほど著名とは言えない黒人アルト奏者ですが、その明るいフレージングと圧倒的な技術には50~60年代ソニー・スティットやキャノンボール・アダレイらと並ぶ最高の逸材を予感させるものがあります。ブルージーながらもスティット同様少し根アカ系の吹奏のために湿っぽさを好む日本のファンからはあまり省みられることが多くないジャズマンと言えるかもしれません。
ただし、本作はまさに直球アルト・ワン・ホーンの典型的見本のような上出来の内容ですので、サックス好きに限らずより多くのジャズ・ファンに味わっていただきたいお勧めのアルバムということになります。確かに、好き嫌いの別れる類でしょうし、上手すぎて味がないとか、陰翳感が足りないとか、いろいろなご批判もあろうかと思います。しかしながら、そのアルト1本でめくるめく官能的なソロを延々と続けるさまには、ジャズ本来の醍醐味といいますか、ジャズ・インプロヴィゼーションの面白みを直に感じ取れるのではないかと思われるのです。
1. Black Coffee
2. Days Of Wine And Roses
3. When Sunny Gets Blue
4. Greasy
5. Sunrise, Sunset
6. Steve's Blues
7. Skylark
8. Love For Sale - (bonus track)
Sonny Criss (alto saxophone); Walter Davis Jr.(piano); Paul Chambers (bass); Alan Dawson (drums). Recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on October 21, 1966. Originally released on Prestige (7511).
JR.comでは試聴可能です。→This Is Criss !
詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Sonny Criss / This Is Criss !
投稿者 Jazz Blogger T : 21:22 | トラックバック
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