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ジョー・ヘンダーソン/ペイジ・ワン

JAZZ Sax 1

2005年02月10日

page one.jpeg Joe Henderson / Page One

 今日はジョー・ヘンダーソンの初リーダー作の人気盤「ペイジ・ワン」です。ファンキーながらとても渋くて少し新感覚のモダン・ジャズです。パーソネルは、ケニー・ドーハム(tp)、ジョー・ヘンダーソン(ts)、マッコイ・タイナー(p)、バッチ・ウォーレン(b)、ピート・ラ・ロッカ(ds)。1963年録音。BlueNote 4140。

 このアルバムをよく聴く理由はピアノがマッコイ・タイナーということがまずあります。マッコイの音がかなり支配しています。それとケニー・ドーハムのトランペットとジョー・ヘンダーソンのテナーがともにアーシーで微妙にバランスがよいということが挙げられます。当時流行のボサノヴァを取り入れたファンキー・ジャズですが、決して安直なものではなくジャズ・スピリットがしっかり詰まったモダン・ジャズの高貴な香りが漂っているのです。

 1曲目のブルー・ボッサはボサノヴァ風の名曲です。ここでのドーハムとジョー・ヘンのソロはともにエモーショナルなものです。その底流にはマッコイ・モードが流れており、それにより新鮮な感覚を発散していることは特筆すべきでしょう。続く2曲目はいっそうマッコイ色の濃い作品です。この美しいリリシズムはこの時期のマッコイの優れた側面の一つで私の内奥を否がうえにも掻き立ててくれます。

 4曲目リコーダ・ミーもボサノヴァ仕立ての名演です。何といってもジョー・ヘンのソロが素晴らしい。マッコイのソロも短いながらころころと心地よく弾んでいます。それにここでもバッチ・ウォーレンのベース・ラインがとてもおもしろくてアクセントになっています。

 6曲目アウト・オブ・ザナイトのジョー・ヘンのソロなども聞きどころでしょう。新人とは思えない完成されたテナーが全回です。しっかりしたテクニックと僅かに感じさせる新主流派の響き、どちらかと言いますとバップ側にいて安心して身を委ねられるというものです。ここでのマッコイのピアノはまさにマッコイ節です。このピアノ・ソロはやっぱいいですね。この6曲目が一番のお気に入りかな。

1. Blue Bossa
2. La Mesha
3. Homestretch
4. Recorda Meedia
5. Jinrikisha
6. Out Of The Night

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