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エロール・ガーナー/ミスティ

JAZZ Piano 3

2005年08月12日

misty.jpeg Erroll Garner / Plays Misty

 今日はエロール・ガーナーの名作『ミスティ』です。スタンダード曲の中でももっともポピュラーな名曲の一つ「ミスティ」の作曲者はガーナーであり、本作がその記念すべき自作初演です。パーソネルは、エロール・ガーナー(p)、ワイアット・ルーサー(b)、ユージン・ファッツハード(ds)。1954年シカゴ録音。Mercury.

 エロール・ガーナー(1921~1977)のピアノは私のお気に入りです。少しカクテル風でエンターテイメント色の濃いスタイルなのですが、ジャズの楽しさを存分に教えてくれるという点ではモダン・ジャズ・ピアニストの中でも最右翼だと思うのですね。本作『ミスティ』と翌年録音のライブ盤『コンサート・バイ・ザ・シー』の2枚はジャズ・ピアノ・ファンには外せないガーナーの代表的な名アルバムです。

 エロール・ガーナーの演奏には独特の芳香があります。左利きのためか左手による強烈なビートと、ビハインド・ザ・ビートと呼ばれる一瞬遅れて出てくる右手のメロディ、この両手のコンビネーションから紡ぎ出される音の連なりにはジャズ・フィーリングが満ちあふれているのです。楽譜を読めなかったといった風評もありますが、独学で芸を身に着けたいわゆるピアノ職人であり、確かに理論面が弱かったのかもしれません。

 大変個性的なスタイルですのですぐにエロール・ガーナーと分かるのですね。ツボに嵌ると極上の魅力的なジャズ世界がかもし出されます。収録曲は全10曲。どれも落ち着きのあるいい塩梅のジャズ・ピアノです。ミディアム・テンポ曲でのリズム感、スロー曲でのくつろぎ感、といったところは相当に高いレベルに違いありません。お気に入りは、6曲目Againや8曲目Through a Long and Sleepless Nightなどでのしっとりとした情緒、それに2曲目Exactly Like Youでの得意のビート感覚など。最高です。勿論1曲目も。

1. MISTY
2. EXACTLY LIKE YOU
3. YOU ARE MY SUNSHINE
4. WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
5. FRANTENALITY
6. AGAIN
7. WHERE OR WHEN
8. LOVE IN BLOOM 
9. THROUGH A LONG AND SLEEPLESS NIGHT
10. THAT OLD FEELING

Erroll Garner (p) Wyatt Ruther (b) Eugene "Fats" Heard (d) Candido (cga -4)
Universal Recording Studios, Chicago, IL, July 27, 1954

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関連エントリーはこちら。→エロール・ガーナー『コンサート・バイ・ザ・シー


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