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ラリー・ヤング/イントゥ・サムシン
JAZZ others 3
2010年08月19日
今夜はジャズ・オルガンを堪能しています。グルーヴィにスイングするラリー・ヤングのジャズは快適でウォーム。ギター、テナーとのコラボがいい具合で典型的なご機嫌ハード・バップ。アシッド・ジャズとしてはかなり著名なアルバムとのこと。パーソネルは、ラリー・ヤング (org)、サム・リヴァース (ts)、グラント・グリーン (g)、エルヴィン・ジョーンズ (ds)。1965年録音。Blue Note 4187。
私はハモンド・オルガンの音が大好きです。くすんでいて明朗でないけれどモワっと温もりのある感覚が妙にしっくりくる時があります。足で弾くベースの音も重いながら躍動感があって好ましく思われます。本作はラリー・ヤングのBlueNote初リーダー作。ラリー・ヤングは1940年米国NY生、1978年没。
バップ系ジャズ・オルガニストではやはりジミー・スミスが代表格でしょうが、このラリー・ヤングが自分的には好みにぴったりです。ジミー・スミスのジャズは明るく派手でソウルフル、一方、ラリー・ヤングは日本人好みの陰影や微妙な起伏がありますね。同じブルースでもヤングの方がマメマメしくしつこくって湿っぽく感じられますが、よりブルージーでグルーヴ感があると思います。
同類のブルージーな感覚を有するギターのグラント・グリーンとの共演はまさにぴたりとマッチしていますし、サム・リヴァースのテナーも当時流行の前衛的な要素は微塵もなく楽しくグルーヴしていて好ましく思います。そして、エルヴィン・ジョーンズのドラムがあくまで渋く、オルガンの奏でる安定的なウォーキング・ベースと協力しながら時に刺激的に的確なバッキングをしています。
全5曲。いずれもミディアム・テンポでなじみ易い主題メロディを持つ快適なジャズです。2曲目がアシッド・ジャズとして著名だとか。自分的には3、4、5曲目が好みです。親しみのある愛らしい主題がじっくりと展開されてゆきます。典型的なご機嫌ハード・バップ・ジャズ。グラント・グリーンとラリー・ヤングのソロがグルーヴィーで実によいですね。
1. Tyrone
2. Plaza De Toros
3. Paris Eyes
4. Backup
5. Ritha
Larry Young (Organ), Sam Rivers (Tenor Sax), Grant Green (Guitar), Elvin Jones (Drums).
詳しくはアマゾンでどうぞ。試聴も可。→ Larry Young/Into Somethin'
関連エントリはこちら。→ ジミー・スミス/アット・ザ・オルガンVol.1
投稿者 Jazz Blogger T : 22:07 | トラックバック
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