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ビル・パーキンス&ジョン・ルイス/グランド・エンカウンター

JAZZ others 2

2005年08月23日

grand_encounter.jpeg Bill Perkins & John Lewis / Grand Encounter

 今日は『グランド・エンカウンター』と題されたモダン・ジャズの名盤をご紹介いたしましょう。イースト・コーストから2名、ウェスト・コーストから3名のジャズメンが邂逅して生れた極めて上品な口当たりのよい作品。パーソネルは、ビル・パーキンス(ts)、ジョン・ルイス(p)、ジム・ホール(g)、パーシー・ヒース(b)、チコ・ハミルトン(ds)。1956年LA録音。Pacific Jazz。

 この5名のうちでイーストの2名と言いますと、MJQのジョン・ルイスとパーシー・ヒースですね。東西ジャズメンの融合によって生れた名作といわれますが、私にはその音調はどうも西海岸風の乾いた音が優っているように聞こえます。いわばあっさり味で品のある西がこってりしたアクの強い東に事も無げに肩透かしか何かを食らわして危なげなく勝利しているようにしか見えないのですね。

 ジョン・ルイスらMJQ組が本来的に優雅で知的な東海岸らしからぬ個性を持っていますので、製作サイドから見ると目論見通りの予期された融合ということだったのかもしれません。ビル・パーキンスとジム・ホールが典型的な西の音ですしね。まあ、ソニー・ロリンズ『ウェイ・アウト・ウェスト』やアート・ペッパー『ミーツ・ザ・リズム・セクション』らの同様な主旨の作品ではもっとその対比がおもしろい結果になっていると思うのですけれどね。

 いずれにしましても、本作はその題名から予想されるものがどうあれその内容は非常に調和の取れた閑静な佇まいと高貴で香り高い品格を感じさせるという秀逸なジャズ音楽に仕上がっています。ジョン・ルイスの資質がビル・パーキンスやジム・ホールらの個性を引き立てることに見事に成功したという印象になります。全6曲。落ち着きと寛ぎのある味わい深いジャズです。特にジム・ホールをフィーチャーした5曲目スカイラークが渋くて好きです。

1. LOVE ME OR LEAVE ME
2. I CAN'T GET STARTED
3. EASY LIVING
4. 2 DEGRESS EAST-3 DEGRESS WEST
5. SKYLARK
6. ALMOST LIKE BEING IN LOVE


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