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キャノンボール・アダレイ/イン・サンフランシスコ
JAZZ Sax 2
2005年08月21日
Cannonball Adderley / In San Francisco
今日はキャノンボール・アダレイの人気盤『イン・サンフランシスコ』です。ファンキーで最高にノリのよい実に素晴らしいライブ演奏。パーソネルは、キャノンボール・アダレイ(as)、ナット・アダレイ(cor)、ボビー・ティモンズ(p)、サム・ジョーンズ(b)、ルイス・ヘイズ(ds)。1959年サンフランシスコ録音。Riverside Records。
キャノンボール・アダレイの特徴ある声のアナウンスで始まるライブ録音。アルト・サックス同様に結構におしゃべりだったのかもと思わせる多弁ぶりです。You know what I mean? というキャノンボールの口癖が何度も聞こえてきておもしろいですね。ビル・エヴァンスとの名共演盤の題名にもなったあの"Know what I mean?"です。
キャノンボール・アダレイのアルト・サックスは安心して耳を傾けることができますね。完全にコントロールされたアルトですからね。駄作がないと言ってよいほどの名アルト吹きだと思われます。テクニック、歌心、リズム感、音色、何をとっても欠点らしきものが見当たらず、チャーリー・パーカー以後のハード・バッパーの中でも屈指のアルト奏者に違いありません。
私にとってのキャノボール・アダレイはもう好きとか嫌いとかの些末な私心を超越した偉大なるアルト職人というところです。本作でもその最高水準のアルトが相変わらずの鋭い切れ味を示しています。もう、キャノン様にかかれば、モードだろうがファンキーだろうがボサノヴァだろうが何でもござれといった按配です。さらに、本作では息の合ったコルネット奏者の弟ナット・アダレイを従えて自他共に完全にキャノンボールがリーダーであり、またライブ演奏ということもあってか、キャノンボールの奔放で自由な吹奏を十分に堪能することができます。
ボビー・ティモンズの参加と最初の1曲目がティモンズ作のThis Hereだったりして、確かにファンキー調が際立ってはいます。ただこれは当時のハード・バップのライブ・ジャムセッションとしては総じてこんなものだったに違いないと思えるのです。全6曲。うち5曲が10分前後の長尺演奏です。その時間を全く感じさせないノリに乗った快演です。典型的なハード・バップの醍醐味とスリルを見事に伝える好演と言えるでしょう。それにナットもボビーも申し分のない出来であることを付け加えておかねばなりません。
1. This Here (12:27)
2. Spontaneous Combustion (11:52)
3. Hi-Fly (11:07)
4. You Got It! (5:04)
5. Bohemia After Dark (Birdland After Dark) (8:03)
6. Straight, No Chaser - (bonus track) (11:43)
Cannonball Adderley (alto saxophone); Nat Adderley (cornet); Bobby Timmons (piano); Sam Jones (bass); Louis Hayes (drums). Recorded live at The Jazz Workshop, San Francisco, California on October 18 & 20, 1959.
詳しくは試聴もできるアマゾンでどうぞ。→ In San Francisco
キャノンボール・アダレイ関連の過去エントリー
→ キャノンボール・アダレイ『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』(1961)
→ キャノンボール・アダレイ『イン・シカゴ』(1959)
→ キャノンボール・アダレイ『サムシン・エルス』(1958)
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投稿者 Jazz Blogger T : 21:25 | トラックバック
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