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フレディ・レッド/シェイズ・オブ・レッド

JAZZ others 2

2005年11月11日

shades_of_redd.jpeg Freddie Redd / Shades of Redd

 今日はフレディ・レッドの代表作『シェイズ・オブ・レッド』をご紹介いたしましょう。フレディ・レッドはあまり有名なピアニストではないですが、BNに残した2枚のリーダー・アルバムその他数枚で真摯なジャズ・ファンの胸に深く刻印されている鬼才です。パーソネルは、ジャッキー・マクリーン(as)、ティナ・ブルックス(ts)、フレディ・レッド(p)、ポール・チェンバース(b)、ルイス・ヘイズ(ds)。1960年NY録音。BlueNote4045.

 特徴的な優れたメロディのブルース曲が印象に残ります。それにジャッキー・マクリーンとティナ・ブルックスという味のある2管サックスのフロントが素敵です。内容的には典型的なハード・バップになりますね。全作フレディ・レッドのオリジナルとのことですから作編曲の才能は相当のものがあります。きっとホレス・シルヴァーやソニー・クラーク並みなのでしょう。

 例えば、6曲目Just A Ballad For My Baby での哀歓のある主題と表現がとてもいいです。主題メロディをマクリーンがしっとりと紹介し、ブルックスがそれを受けて癒し系の音色でもって優しく応えます。それを2回繰り返した後、レッドの美しいピアノ・ソロを挟んで再びブルックスの素晴らしいソロが続きます。マクリーンは主題紹介のみの役回りでして、ブルックスとレッドの哀愁漂うセンスが実にいい感じなのです。

 それに7曲目Oleなどはまるで自動車のTVコマーシャルに出てきそうなくらいインパクトのある愛らしいメロディです。主題紹介の後は快調なミディアム・テンポのブルースとして3者の巧みなソロが聞かれます。また、3曲目Shadows でも同様に魅力的な主題がまず示されて、それを腕達者のマクリーンとブルックスがさらにおいしく料理するというパターンなのですね。ここでのブルックスとレッドの深い感情移入を感じさせてくれるソロ展開には唸らされます。

 やはりティナ・ブルックスのテナーに私は敏感に反応してしまうのですね。野太い音に耳を澄ませば憂いに満ちた繊細なハートが感じられます。そこへフレディ・レッドの孤独な佇まいのピアノがよく呼応しているのです。印象に残る独特の世界です。

1. The Thespian
2. Blues-Blues-Blues
3. Shadows
4. Melanie
5. Swift
6. Just A Ballad For My Baby
7. Ole

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