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死刑台のエレベーター/ルイ・マル

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2004年09月26日

死刑台のエレベーター ルイ・マル/ 死刑台のエレベーター、DVD
 
 こんにちは。今日は仏映画の死刑台のエレベーターです。57年ヌーベル・ヴァーグのさきがけとなった作品で、ヌーベル・ヴァーグの旗手ルイ・マル監督のデビュー作。出演ジャンヌ・モロー、モーリス・ロネ、リノ・バンチュラ。音楽はマイルス・デイビス。

 原作はノエル・カレフ。傑作サスペンスです。このよくできた話を、モノクロの斬新なカメラ・ワークと主人公の心情を象徴的に暗示するマイルス・デイビスのクールな音楽とが、ものの見事に優れた映画作品とすることに成功しています。
 ジュリアン(ロネ)はフロランス(モロー)との恋のためその夫である社長を殺害する完全犯罪を企て実行に移すが、その犯行直後にエレベーターが停止し一晩閉じ込められる羽目になる。何とか無事に死刑台のエレベーターを抜け出すものの、不在時に車を盗まれて別の殺人事件が起こっており、ジュリアンはその容疑者として疑われる。アリバイのない彼を救うためにフロランスが探し出したカメラ・フィルムによってその無実は証明できたが、同時に二人の関係を明らかにする画像が現像液の中に徐々に浮かびあがり.....。この名ラストシーンは最高に印象的です。よくできたストーリーです。刑事役のリノ・バンチュラが渋いですし、美貌のジャンヌ・モローがとてもよい味を出しています。そして、マイルスのブルーなトランペットがカッコいいですね。
B0000562Y0.09.LZZZZZZZ.jpeg マイルス・デイビス/ 死刑台のエレベーター、CD

 音楽は巨人マイルス・デイビスのCDアルバムとして容易に入手できます。パーソネルは、マイルス・デイヴィス(tp)、バルネ・ウィラン(ts)、ルネ・ユルトルジュ(p)、ピエール・ミシェロ(b)、ケニー・クラーク(ds)。57年パリで録音。マイルスにとって初の映画音楽。主題曲は暗い陰鬱なブルースですが、エレベーターに閉じ込められたモーリス・ロネや待ち合わせの場所に来ない恋人を求めて夜のパリを俳諧するジャンヌ・モローの心象を示すような印象的な雰囲気を持つ曲です。トランペットのクールな響き、重いベースの音が特徴です。テナーのバルネ・ウィランはここでマイルスに見出されフランスを代表する名モダン・サックス奏者へと成長してゆくことになりますが、スイング感のある小気味よい味のあるテナーです。
米国amazon.comでは試聴もできます。→死刑台のエレベーター

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投稿者 Jazz Blogger T : 10:54 | トラックバック

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