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真夜中のカーボーイ/J・シュレンジャー
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2004年08月30日
今日ご紹介する「真夜中のカーボーイ」は69年のアカデミー賞作品、脚本、監督の3部門に輝く名作です。この時期の米映画には、「明日に向かって撃て」、「俺たちに明日はない」などアメリカン・ニューシネマと呼ばれる一連のヒットがあります。主演はジョン・ボイト、それにダスティン・ホフマンが個性的な役回りで出ています。
内容は田舎から一旗揚げようとNYにやってきたイモ兄ちゃんの挫折のストーリーが描かれており、全体に暗目の映画ではあります。ただ、青春の一挫折はよくあることですし、誰しも悲しいことやくやしいことを数多く経験しながら大人になってゆくのだよね、そんな青春一幕もの、これから素敵な未来があるさという感覚です。
特筆すべきは、ボイト若かりし頃のイモっぽさが演技上手なのではまっているのでしょうが、ほんとそのままなのが楽しい。また、ホフマンも66年の「卒業」デビュー以降、「小さな巨人」「パピヨン」「レニー・ブルース」など演技派としての名声を確立してゆきますね。
それと、この映画、音楽がとても素晴らしいのですよ。ニルソンの歌う"Everybody's Talkin'"がいいですね。このいまだによく耳にするメロディーの印象が強烈です。ニルソンは"Without You"の作者として有名なシンガーソングライターですが、この「真夜中~」の曲はニルソンの作ではないとのことです。しかもグラミー賞受賞ということですからちょっと皮肉です。また、トゥーツ・シールマンスのハーモニカが奏でるジョン・バリーの主題曲も大変素敵な曲です。哀愁のあるメロディーがストーリーによくマッチしています。トゥーツ・シールマンスのハーモニカはジャズでも大変有名ですね。ビル・エバンスとのデュエット盤は私のお好みです。
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投稿者 Jazz Blogger T : 10:58 | トラックバック
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