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アート・ペッパー/ジ・アート・ペッパー・カルテット
JAZZ Sax 2
2005年08月18日
Art Pepper /The Art Pepper Quartet
今日はアート・ペッパーの名作『ジ・アート・ペッパー・カルテット』です。名演「ベサメ・ムーチョ」をはじめとして憂いと艶のあるアート・ペッパーのアルトが連綿と冴え渡ります。パーソネルは、アート・ペッパー(as)、ラス・フリーマン(P)、ベン・タッカー(b)、ゲイリー・フロマー(ds)。1956年ハリウッド録音。Tampa Records。
やはりアート・ペッパーの56年後半の録音はいいですね。奇跡の半年と言えましょう。ペッパー生涯の名作がこの時期に集中しています。下にそれらを列記してみました。本作は④に相当します。すでに他に3作についてエントリー済みです。
①The Return of Art Pepper (Jazz West) 1956.8. →「リターン・オブ・アート・ペッパー」
②Marty Paich Quartet Featuaring Art Pepper (Tampa) 1956.8~9.
③Playboys/Chet Baker & Art pepper 1956.10.
④Art Pepper Quartet (Tampa) 1956.11.
⑤Modern Art (Intro) 1956.12~57.1. →「モダン・アート」
⑥Art Pepper Meets the Rythm Section (Contemporary) 1957.1. →「アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション」
ブルースやラテン系のリズムでのペッパーの特徴あるアルトの響きは何とも魅力的なものですね。湿っぽい泣きの入った音、人情の機微を示すような繊細な表情に富む音なのです。そのマイナー調の芳しい音の連なりが自在かつ巧みに操られて次から次に繰り出されてくるのです。ペッパーのアルトを聴くこと、それはまさに最高の快楽の一つと言ってよいくらいに至福の時に思われます。
少し誉め過ぎかもしれませんが、実際、ペッパーを聞きながら時にその種の感激を味わう瞬間がままあることは紛れもなく事実です。日本の演歌の懐かしい風情を洋楽に移してカッコよくしたような印象とでも言いましょうか。心に響くものを感じるのですね。収録は全7曲。プラス別テイク5曲。いずれも絶好調のペッパーです。得意のミディアム・テンポのブルースが主体です。3曲目の妻のことを曲にした美しい曲調のDianeや6曲目の渋めのブルースBlues At Twilight などに聞かれる麗しい演奏は忘れがたいものがあります。
1. Art's Opus
2. I Surrender, Dear
3. Diane
4. Pepper Pot
5. Besame Mucho
6. Blues At Twilight
7. Val's Pal
8. Pepper Pot - (alternate take)
9. Blues At Twilight - (alternate take)
10. Val's Pal - (alternate take)
11. Val's Pal - (alternate take)
12. Val's Pal - (alternate take)
Art Pepper (alto saxophone); Russ Freeman (piano); Ben Tucker (bass); Gary Frommer (drums). Recorded in Hollywood, California on November 25, 1956.
JR.comでは試聴可能です。→Art Pepper /The Art Pepper Quartet
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