メイン・ページ > JAZZ Sax 2 > チャールズ・ロイド/オール・マイ・リレイションズ

チャールズ・ロイド/オール・マイ・リレイションズ

JAZZ Sax 2

2005年10月24日

allmyrelations.jpeg Chrales Lloyd / All My Relations

 今日はチャールズ・ロイドのECM盤から素敵な1枚をご紹介しましょう。スエーデンを代表する耽美派ピアニスト、ボボ・ステンソンのピアノ伴奏が光る美しいアルバム。パーソネルは、チャールズ・ロイド(ts,fl)、ボボ・ステンソン(p)、アンダース・ジョーミン(b)、ビリー・ハート(ds)。1994年オスロ録音。ECM Records。

 ECMとチャールズ・ロイドという意外な組み合わせには通常最初は違和感を持ちますね。ヤン・ガルバレクなら聞く前からだいたい想像がついて抵抗ないのですが、ロイドの粘着質のテナーとボボ・ステンソンに代表される独特の耽美的ECMサウンドがどんな音空間を形作るのか実際に聞くまでは予断を許さないという感じです。

 まずもって2曲目Little Peace でのフルート演奏に耳を傾けますと清澄な世界が映し出されていて少し驚かされます。そのクールでブルージーな感覚が素晴らしい。乾いたフルートの音とステンソンの醒めたピアノの織り成す抽象的な音宇宙が均整のとれた調和を生んでいることに予想が良い方向に外れたことを感じさせられます。

 そして、5曲目のEvanstide, Where Lotus Bloomの美しいステンソンのピアノ演奏と途中から満を持して出てくるロイドのテナーが素晴らしい空間を形作っています。特に、ステンソンのピアノの素敵なことといったら、私の朴訥な言葉ではうまく表現できないほどです。ジャズ・スピリットに裏打ちされたしっかりとしたグルーヴ感を伴った耽美的なピアノとでもいえましょうか。やはりボボ・ステンソンは最高という思いが湧き上がってきます。音楽美に打ちひしがれるとはこういう体験を言うに違いありません。チャールズ・ロイドの豪放なテナーがまた一段とたくましく感じられると同時にそこには切ない孤独の影が亡霊のように付きまとっているのです。この演奏のためだけにでも本アルバムを購入した甲斐があるというものです。

1. Piercing The Veil
2. Little Peace
3. Thelonious Theonlyus
4. Cape To Cairo Suite (Hommage To Mandela)
5. Evanstide, Where Lotus Bloom
6. All My Relations
7. Hymne To The Mother
8. Milarepa

Charles Lloyd (saxophone, flute, Chinese oboe); Bobo Stenson (piano); Anders Jormin (acoustic bass); Billy Hart (drums). Recorded at Rainbow Studio, Oslo, Norway in July 1994. Includes liner notes by Charles Lloyd.

JR.comでは試聴可能です。
 →Chrales Lloyd / All My Relations

詳しくはアマゾンでどうぞ。
 → Chrales Lloyd / All My Relations

ブログランキングに参加中です。よろしかったらクリックをお願いします。日々の記事更新の励みにさせていただきます。→人気ブログランキング

投稿者 Jazz Blogger T : 21:20 | トラックバック

« レイ・ブライアント/レイ・ブライアント・トリオ | メイン | ジョン・コルトレーン/コルトレーン »

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://dellton.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/263

Copyright (C) 2004-2014 MY FAVORITES All Rights Reserved.