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タル・ファーロウ/タル

JAZZ Guitar 1

2005年02月18日

tal.jpeg Tal Farlow/ Tal

 今日はタル・ファーロウです。モダン・ジャズ・ギターの巨人。スインギーで骨太のハード・バップ・ジャズ・ギターです。鬼才エディ・コスタのピアノが対等に活躍しており渋いながら旨みのあるシンプルなトリオ演奏になってます。パーソネルは、タル・ファーロウ(g)、エディ・コスタ(p)、ヴィニー・バーク(b)。1956年録音。Verveレコード。

 1921年生れのタル・ファーロウはチャーリー・クリスチャンのモダンな演奏に影響を受けてギターをスタートし、49~55年のレッド・ノーヴォ・トリオ時代にスピード感と超絶技巧を身に付け自分のスタイルを築き、54年にはダウン・ビート誌の人気投票でニュー・スターに選ばれ、56~57年は1位を獲得。50年代半ば~後半にかけての諸作で名声を確立。

 タル・ファーロウの魅力は中低音の力強い単音による独特のドライブ感にあります。オクトパスと呼ばれてその大きな手で最高のテクニックを有していました。本アルバム『タル』はタルの代表作の一つ。本作のメンバーは55年からのレギュラー・トリオ、いかにも息の合った隙の無い好演です。

 全8曲。スタンダード曲が並びます。ハード・バピッシュなタル・ファーロウのギターが全開です。また、エディ・コスタのピアノが本領を発揮していてその個性的な打楽器のような響きを随所に披露しています。トリオという小コンボでの火花を散らすような緊張感がgoodですね。

 ジャズ・フィーリングに満ちたドライブ感が持ち味のタルはコードをほとんど弾かずに単音に徹していまして幾分短調になりがちなところがありますが、そこへアクの強いコスタが絡むということでバランスがとてもよくなるように思いますね。ほんと以前にもコスタのことはシェリー・マンの『2・3・4』で触れました通り、この数年後に31才の若さで夭逝するのですが惜しい逸材であったに違いありません。

1. Isn't It Romantic
2. There Is No Greater Love
3. How About You
4. Anything Goes
5. Yesterdays
6. You Don't Know What Love Is
7. Chuckles
8. Broadway

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投稿者 Jazz Blogger T : 23:39 | トラックバック

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