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バーニー・ケッセル/オン・ファイアー

JAZZ Guitar 1

2005年11月03日

on_fire.jpeg Barney Kessel / On Fire

 今日はお好みの白人ギタリスト、バーニー・ケッセルにご登場願いましょう。その代表作とされるトリオ演奏の『オン・ファイアー』は、ケッセルのスインギーでご機嫌な熱いライブ演奏が繰り広げられた定評ある名作です。パーソネルは、バーニー・ケッセル(g)、ジェリー・シェフ(b)、フランク・キャプ(ds)。1965年ライブ録音。Emerald。

 バーニー・ケッセルのギターはよく歌ってスイング感があって日常的に楽しむにはもってこいのいわば茶の間のモダン・ジャズと呼べるでしょう。いつでもどこでも確実にジャズの面白みを感じさせてくれますので本当に頼りになる存在なのですね。ジュリー・ロンドンの『彼女の名はジュリー』やポール・ウィナーズの諸作などで格別に親しみのあるギタリストなのです。

 やはりそのグルーヴ感のある歌い回しが魅力的ですし、何と言ってもベースとドラムのリズムを従えたギター1本の構成でジャズの醍醐味を十分に伝え得るその力量たるや流石に抜群のものがありますね。次から次に繰り出される変化のある技と歌心に全くもって魂を奪われてしまうのです。いつものごとくアルコールで少し麻痺した今宵の我が感性にとっては極上のテイストを与えてくれています。

 やはりライブ演奏といういかにも直截なダイナミズム空間が興趣を生むことに貢献しているのでしょう。多くの一流ジャズメンに当てはまると思いますが、ケッセルほどの力量があればむしろ一過性の即興性のライブにこそスリルを伴った素晴らしい演奏が成就するのだと思われます。とにかく西海岸白人系特有の小気味良い根アカのご機嫌なジャズが満開なのです。

 3曲目のエリザベス・テーラー主演の映画「いそしぎ」の主題曲The Shadow Of Your Smileのような有名曲の素朴な解釈にもケッセルならではの味わいが感じられます。やはり4曲目Recado Bossa Novaのメリハリのきいたボサノヴァ演奏に聞かれる尽きることなく泉のように湧き出てくるメロディ構築には面目躍如の感があります。この凄まじいノリこそケッセルの本領です。堪らない魅力がありますね。1、2曲目や7曲目にも同種のスインギーでブルージーなギターが目一杯聞かれます。

1. Slow Burn
2. Just in Time
3. The Shadow Of Your Smile
4. Recado Bossa Nova
5. Sweet Baby
6. Who Can I Turn To
7. One Mint Julep

Barney Kessel(g), Jerry Scheff(b), Frank Capp(ds). Rec. 1965, live at P.J.'s, Hollywood.

詳しくはアマゾンでどうぞ。→ Barney Kessel / On Fire

関連エントリーはこちら。
バーニー・ケッセル『イージー・ライク』(1953&54)

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