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ジョー・パス/アンフォーゲッタブル

JAZZ Guitar 1

2008年11月01日

Joe Pass / Unforgettable Joe Pass / Unforgettable

 今日はジョー・パスのとても渋いソロ・ギターを聴いています。秋の夜長、ガット・ギターの素朴で優しい調べには心底に癒されますね。選曲も素敵なバラード中心。ジャズ・ギターの魅力ここにあり。パーソネルはジョー・パス(g)。1992年録音。Pablo。

 ジョー・パス(1929~1994)のギターっていいですね。『ヴァーチュオーソ』シリーズ(1973年~)でソロ・ギターの新境地を開いて注目され、本作は1992年晩年のやはりソロ演奏。ただギターにいつものエレキ・ギターの代りにガット・ギターを使っていてより自然で優しい音色。曲もスローからミディアムテンポのスタンダード・バラードが中心。心静かな素朴な味わいにてほんと渋い音楽に感じ入りますね。

 左手の弦を擦(こす)る音がよく聞こえてきます。すぐ目の前にいて自分一人のためにギターを弾いてくれているような錯角を起こします。1曲目のマイ・ロマンスが始まるや、もうその美し過ぎるジョー・パスのジャズ・ギター世界に浸ります。出だし部分のアルペジオと最初の歌い回しには病みつきになりそう。寂しげでなお美しい。

 それにしてもガット・ギター1本のみでなんて深い音世界を表現できるのでしょう。平易に奏でられる音々は一端空間に広がるやいとも簡単にしかもあっという間に空間全体を別世界にしてくれます。これを名人芸というに違いありません。素敵で凄いジョー・パスの世界。無理や無駄が無く一見単純に見えるのですね。

 このジョー・パスのソロ・ギターには独特の雰囲気がありますね。聴くときの心理状態によってはとても重い音楽かもしれません。特に悲しいときや辛いときに聴くといっそう気持ちが沈む込むでしょう。が、同時に結局は癒されるのだと思います。それくらいに状況によっては力のあるというか感情に訴えかける音楽だと思います。BGMなどで聞き流すのがいいのでしょうね。渋くて心地よい音楽として。

1. My Romance
2. Very Thought of You
3. I Cover the Waterfront
4. Isn't It Romantic?
5. Walkin' My Baby Back Home
6. Autumn Leaves
7. 'Round Midnight
8. I Should Care
9. Unforgettable
10. Don't Worry 'Bout Me
11. Spring Is Here
12. Moonlight in Vermont
13. April in Paris
14. Stardust
15. You'll Never Know
16. After You've Gone
17. I Can't Believe That You're in Love with Me

HMVでは試聴可能です。→Joe Pass/Unforgettable

詳しくはアマゾンでどうぞ→ Joe Pass / Unforgettable

関連エントリはこちら。
 →ジョー・パス/ヴァーチュオーソ

投稿者 Jazz Blogger T : 16:50 | トラックバック

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