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ミルト・ジャクソン/ミルト・ジャクソン・カルテット

JAZZ others 2

2005年08月31日

milt_jackson.jpeg Milt Jackson / Milt Jackson Quartet

 今日はミルト・ジャクソンの渋い一枚『ミルト・ジャクソン・カルテット』です。MJQのミルト・ジャクソンとは少し違ってブルージーでグルーヴィーなヴァイブです。バラッド系が中心の選曲で私はこちらの方が断然好みになります。パーソネルは、ミルト・ジャクソン(vib)、ホレス・シルバー(p)、パーシー・ヒース(b)、コニーケイ(ds)。1955年NY録音。Prestige。

 ミルト・ジャクソンの味のあるヴァイブの魅力をじっくり聴くという点で本作は最も適した一枚に違いありません。それに意外なほどに妙に上品なホレス・シルバーのピアノが控えめで大変に好ましいのですね。シルバー以外の3人がMJQのメンバーであり肩身が狭いのはわかりますが、きっとミルト・ジャクソンの渋い音色とジャズ・テイストに敬意を表してその調和を重んじた、そんな印象にも感じられます。

 MJQ以外にも録音の多いミルト・ジャクソンですが私は本作が最も好きであります。amazon.comのレビュー評を見ますとboring(退屈)という言葉が使われたりしていますが、欧米人の多くはこうした繊細なセンスを真っ当に評価できる耳を持たぬのだろうと私は勝手に解釈しています。確かにざっと聞き流せば刺激に乏しい凡庸な音楽に聞こえるかも知れませんが、よ~く噛み締めて聴き入りますればそこにはそうした忍耐を惜しまなかった者だけに許される桃源の世界があるように思います。

 MoonrayやThe Nearness of Youなどに聞かれるグルーヴィな感触にはミルト・ジャクソン独特の美学が満ち溢れています。そのヴィブラフォンの深くて余韻のある音色がまた素敵でありますね。今もNearness of Youを聞きながら書いていますが心の底から本当に癒されますという感じですね。素敵なジャズです。それに全編にわたるホレス・シルバーの抑えたピアノが確実にジャクソンをサポートしているのが印象に残ります。シルバーのこの種のサイドワークの達者ぶりには流石に面目躍如の感を持ちます。

1. Wonder Why
2. My Funny Valentine
3. Moonray
4. Nearness of You
5. Stonewall
6. I Should Care

Milt Jackson (vib), Horace Silver (p), Percy Heath (b), Connie Kay (ds). Recorded in New York City; May 20,1955.


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