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アフィリエイトにも高速道路
2004年12月06日
梅田望夫という方のブログ 英語で読むITトレンド をよく訪問します。ここしばらくは4人のゲストブロガー（あのはてなCTOの伊藤直也さんも参加）による特集でしたが、本日は梅田さんご自身が久しぶりに執筆されていました。その中で興味あるお話をされていますのでアフィリエイトに関連付けて少し触れてみたいと思います。
それは梅田さんの発言に端を発する、ゲストブロガー達も引用した｢高速道路｣という比喩についてです。英語で読むITトレンドを読んでもらえれば理解が速いと思いますが、ざっと説明させていただきますと、梅田さんによるとこの比喩は、将棋の羽生善治さんに教えられたとのことで、最近のITの進化とインターネットの普及によって将棋の世界で何が一番変わったかという質問に対して、｢将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということだと思います。でも、その高速道路を走り切ったところで大渋滞が起きています。｣との羽生さんの答え。
さらに、大渋滞について、「確かにそのレベルまでは一気に強くなれるのだが、そこまで到達した者たち同士の競争となると、勝ったり負けたりの状態になってしまい、そこから抜け出るのは難しい。一方、後ろからも高速道路を駆け抜けてくる連中が皆どんどん追いついてくるから、自然と大渋滞が起きる。最も効率のよい勉強の仕方、しかし同質の勉強の仕方で、皆が、高速道路をひた走ってくる。結果として、その一群は、確かに一つ前の世代の並のプロは追い抜いてしまう勢いなのだが、そうやって皆で到達したところで直面する大渋滞を抜け出すには、どうも全く別の要素が必要なようである。」と。
梅田さんはこの羽生さんの含蓄ある言葉に反応し、ネット産業の発展やエンジニアのキャリアに置き換えてもかなり共通点があるのではないか、と考え、その考えをゲストブロガーに提供したとのこと。さらには、次のような形で締めくくられています。
｢羽生さんと会って以来、僕は毎日、この高速道路と、その先の大渋滞の意味を考え続けている。結局、羽生さんとの議論でも容易に言語化することができなかった、では大渋滞を抜けるためには何が必要なのか、ということについては、いずれ考えが深まって、いつかどこかに書ける日が来たらいいなと思う。ITやインターネットの意味を考えていく上で、ものすごく本質的な問題提起だと思うからだ。｣
私、この梅田さんの話、非常におもしろいなと思いました。つまり、ITやインターネットの普及によって情報の入手に壁が無くなり、個人の努力によって相当高いレベルまで達することができるようになった現況の事情をかなり普遍的に多くの分野で共通に考えることができるということだと思います。そして、大渋滞を抜けることができるのはそのほんの一部の人であり、そこにこそプロがプロとして対応すべき本質的な課題があるということかなと思います。これはまさに、今のアフィリエイトの世界も共通の事情ではないかと、そして大渋滞に巻き込まれている自分がそこにいて、そこを抜けるためのsomethingが問題なのだ、と私は感づているつもりなのです。
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投稿者 aft : 2004年12月06日 22:56
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