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ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン

ジャズ・ボーカル

2004年12月19日

コルトレーンとハートマン.jpeg John Coltrane and Johnny Hartman / John Coltrane and Johnny Hartman

 ジョニー・ハートマンは男性的な渋い美声の歌手です。このアルバムではコルトレーンとの組み合わせの妙により、見事に静謐で耽美的な世界が演出されています。まさに一期一会の出会いから生れた不朽の名盤と言えます。パーソネルは、ジョニー・ハートマン(vo)、ジョン・コルトレーン(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。1963年録音。Impulseレーベル。

 コルトレーンは62年に有名な「バラード」という美しいスロー・バラード集やエリントンとの「デューク・エリントンとジョン・コルトレーン」などのアルバムを出しており、本作はその延長にあるリリカル路線の作品と言えます。61年の「アフリカ・ブラス」「インプレッションズ」などからはかなりの変換でした。この62~63年はコルトレーンにとって新しい局面を迎えるべく休息の時期だったのかもしれません。この後の64以降、以前にも増して求道者のような哲学的なインプロヴィゼーションの世界に邁進することになるのです。

 商業的な小さな成功よりも芸術家としての自覚が立ち止まることを許さなかったのでしょう。実際、67年7月の死(享年40才)まで時間はわずかしか残されていませんでした。ほんとにコルトレーンの音楽には常に緊張というかのっぴきならない何かがいつも内在しているようでした。この時期のコルトレーンの音楽はその点確かに親しみやすいのですが、コルトレーン自身は楽しんでいたのかなと疑いたくなる微妙な陰影を感じます。私にとっては「バラード」よりも本作の方がハートマンのク-ルな歌唱がある分、正直楽しめます。ジャズという音楽の基本はやはり悦楽にあるはずで、コルトレーンのテナーは美しいことは確かですが切なすぎるきらいがあるのですね。

 いずれにせよ、記録されたこのレコード(CD)には、ジョニー・ハートマンの一世一代の名唱と、コルトレーンのテナー、それにマッコイのピアノ、さらにはエルヴィンのブラッシュ・ワークが歴然と輝きながら残っているという事実があります。その前に立って耳を傾けますと、個人的なちっぽけな詮索など全く取るに足らないものなのです。ちなみにハートマンは83年60才で他界。

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投稿者 aft : 20:20 | コメント | トラックバック

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